皆既月食と天王星食、同時に 4000年以上ない天体ショー
2022/11/08 20:50
皆既月食となった満月に隠れる直前の天王星(下)=大阪府富田林市で2022年11月8日午後8時31分、藤井達也撮影
(毎日新聞)
満月が地球の影に完全に隠れる皆既月食と、月に天王星が隠れる天王星食が8日、全国各地であった。東京から新潟以西では、皆既食中の月に天王星が隠れた。過去に4000年以上ない珍しい天体ショーを、多くの人が見守った。
東京都内では午後7時16分ごろから皆既食が始まり、月が赤銅色(しゃくどういろ)に染まった。午後8時40分過ぎには天王星が皆既食中の月に隠れた。
皆既食は太陽と地球、月がほぼ一直線に並ぶ現象。月が真っ暗にならず赤銅色になるのは、地球の縁で屈折した太陽光のうち、赤い光だけが届くためだ。
国立天文台によると、皆既食と惑星食が重なること自体が珍しい。日本では1580年7月の土星食以来で、次は2344年7月の土星食だ。天王星食は、記録をたどれる4000年間では一度もなかった。【垂水友里香】