「貧しく困窮(こんきゅう)している雇い人は、あなたの同胞でも、あなたの地の、あなたの町囲みの中にいる寄留者でも虐(しいた)げてはならない。」(申命記24:14新改訳)
申命記を学んでいると、旧約聖書に示されている神はいかに慈悲深く、愛に富むお方であるかと感動する。本章は特にその印象が強い。▼新婚まもない男性は戦争に出ないで妻を慰めなければならなかった(5)。質を取るときは生きる最後の手段であるひき臼は除くこと(6)、貧しい人の担保(たんぽ)は夜を迎える前にかならず返すこと(13)、困窮している人は同胞でも寄留者でもいたわり、賃金はその日のうちにかならず支払うこと(14、15)、寡婦(かふ:みぼうじん)や孤児(こじ)、寄留者たちの権利を侵(おか)さず、畑や果樹園の産物はその人たちのため取りつくさずに残しておくこと(19~21)などで、イスラエルがこれを忠実に実行していれば、占領したカナンは文字通り「乳と蜜の流れる地」になり、天の恵みに満たされ、飢饉(ききん)などは無縁の地になったにちがいない。▼悲しいかな、王国の歴史はその反対になった。現代世界もそうだが、キリスト者だけは主の恵みにより、モーセの命令を実行させていただきたいと願う。
①心から願うのは 主のようになること 御形に似るため 世の宝捨てます
②同情に満ち溢れ 愛に富み、やさしく 迷う人見出して 主の許に導く
③謙遜と忍耐と 勇気とにあふれて 人々を救うため 苦しみも厭わず
④主よ近く参ります 御油を注いで 今すべて主のものと 変わらせて下さい
⑤主の御霊、主の愛を 祈る間に満たして み住まいにふさわしい 宮としてください
主のように主のように きよくしてください
この心 奥深く み姿を写して
<新聖歌382 詞:Thomas O.Chisholm,1866-1960>