朝一番の飛行機で対馬へ帰郷。お盆の対馬にはさすがにいつもより活気を感じた。
実家のおふくろを連れてまずは入院してる親父の見舞いに行った。思ったより顔色もよく、会話もできたので少し安心した。親父は何度もワシにあとを頼むとつぶやいた。自信はないがここは安心させるために「大丈夫。なんも心配せんでん、全部俺がするけん」と言ったが、もう一人の自分が耳元で「マジか?大丈夫か?」と囁いていた。
姫を連れて本家とおふくろの実家と姉の嫁ぎ先の3軒の墓参りをした。先祖への感謝の思いを表現するために墓前で手を合わせるというのは、宗教に関係なく一つの礼儀だとワシは思う。
今回は興味本位で対馬に新しくできた「東横INN」に1泊することにした。チェックインは夜だが墓参りのついでにちょっと見てきた。14階建てというのは対馬では超高層ビルだ。厳原の街の真ん中に聳えたってあたりを従えてるという印象だった。だが宿泊客はほとんど韓国人という現実。マナーとモラルのある人ばかりならばどうぞ来てお金を落としていって下さいという感じなんだが、そうではない人もいるのでなんとも複雑な心境だ。
ちょっとドライブして姫に万関の展望台からの景色を見せた。これぞ対馬という景観。とにかく山と海。それだけ。
これだけの大自然が残ってるなら、そりゃカワウソもいるかもしれんわな。
晩飯は実家でおふくろと3人で食べた。おふくろは一人の時はあまり食べないらしいが、誰かと食べると楽しいと言ってたくさん食べてたから嬉しかった。
暗くなってから門前に送り火を焚いて、その後は近くの海まで精霊流しに行った。精霊流しと言っても昔みたいに小船にお供え物をのせて提灯をかざって海に流すというのはもうあまりやらない。ワシらが行った時は2艘しか見なかった。
持ってきたお供えものを海辺に置いて拝むことも今はできない。備え付けのカゴに入れなければならない。まるでゴミの分別収集だ。みんなただ海辺で松明と線香を焚いて祈るのみ。それもこれも海を汚さないようにするための措置だが、ここまで徹底するとちょっと寂しいものがある。
「お盆」
過去にいるわれ 松明の 消えるまで
蔵
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます