えしぇ蔵日記

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強く生きる

2009年03月16日 | Weblog

中国鍼灸院」の呉先生に中国のことわざ「狡兎有三穴」を習った。

呉先生: 「狡い兎は三つの穴を持つということ」
ワシ: 「どういう意味ですか?」
呉先生: 「兎は地下に穴を掘って巣を作るネ」
ワシ: 「はい」
呉先生: 「その時に必ず出口を三つ作るヨ」
ワシ: 「へー」
呉先生: 「一つの出口がダメになっても他に二つある。要するにどんなことでも三つ解決策を用意しておけば大丈夫ということ」
ワシ: 「なるほど。三つというのがポイントですね」

プランBまで用意しておくという人はたまにいるが、さらにもう一つ用意していないとダメと言うことだな。なるほど。
 
今夜は姫が料理教室なのでお留守。自分で何か作らないといけない。じゃがいも、たまねぎがあるので牛肉を買ってきて牛肉とじゃがいもの炒め煮(それ肉じゃがやろーもん)を作った。それをつまみに伊佐美のお湯割りを飲む。BGMは舘野泉氏のピアノ。うーん、いいねぇ。以前は一人の時にはテレビを見ながら飲んだが、今は特に見たい番組もないのでいい音楽を聴きながら、いい本を読みながら飲む。本は宮尾登美子の「寒椿」。宮尾先生の文章は完璧だ。うまいもの、うまい酒、いい音楽、いい文学・・・最高やな。これにいい女がいれば完璧だがそんなこと言ったら姫からフィッシャーマンズスープレックスを喰うからそれは我慢するとして、とにかくいい春の宵になった。
 
ところでこの舘野泉氏、ご存知であろうか?リサイタル中に脳溢血で倒れ、その後遺症で右手が使えなくなったが、その後も左手だけで演奏活動を続けている。なんと強靭な意志であろう!強烈に教えられるものがある。奪われても残されたもので全力を尽くす。限られた人生において出来得る限りのことをする。これに勝る強く美しい生き方はないのではないだろうか?
何が不満なんだ?お前には手があるだろう?足があるだろう?考える頭があるだろう?そう言われれば一言も返せない。神によって与えられたシチュエーションを活かさないのは一種の罪だ。足は歩むためにある。歩まずにどうする?
 
ウイルホーム」の社長の奥さんのお父様(山口さん)の著書(「非戦闘の中の戦闘」、「断想寸描」、「にってん随筆集」)を読ませて頂いた。幾多の修羅場を経験され、数多の戦友の最期を見とられ、悲しみを乗り越え強く生きられて今90代。山口さんの世代の人々の生き様に出来得る限りの敬意を表さずにはいられない。ワシらはたまたま楽な時代に生まれた。山口さんの世代は一番大変な時代に生まれた。山口さんたちの必死の奮闘がなければ今のワシらの楽な生活はない。全ては積み重ねだ。全ては受け継ぎだ。ご年配の方々に礼節を!偉大なる先祖に敬意を!
 
「ぬくもり」
 
ぬくもりの 中に浸りて ぬくもりの
恵み忘るる わが世代かな
 

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