29日と30日の泊りがけで九重の黒岳に登ることを前から計画しておいたが、天気予報が雨だったのでどうするか直前まで迷っていた。宿の予約がもう変更できなかったので、雨だったら明日登ることにしておいた。 今朝起きた段階では曇り。早朝に出発して基山サービスエリアで朝食を食べている間にかすかに空が明るくなってきて、九重インターを降りて目指す黒岳の登山口に着いた頃には少し陽がさしているぐらい回復していた。なんともありがたい話だ。
登山口の駐車場では山開きのセレモニーにたくさんの人が集まっていた。黒岳はちょうど今日が山開きだったらしい。あの大群がどっと押し寄せる前に先に登ろうとワシら2人はすぐに出発。
新緑がとにかく素晴らしかった。新鮮な薄い緑色の中にいるとワシらも染まってしまいそうだった。途中まではかつて登った平治岳と同じコースなので、かすかに残る記憶をたどりつつ登った。
風穴というのが途中にあるが、ここは年中雪が溶けないほどの冷気がこもった穴だ。近づいただけでひんやりとした。覗きこむと確かに雪があった。天然の冷蔵庫だ。
この風穴まではそれほどきつくはない。本番はここからだ。傾斜は一挙に厳しくなる。今日は姫の体調が良かったので途中で姫を待つことなく一気に頂上まで登った。眺望は素晴らしかった。日差しが厳しくなく、気温がちょうどよかったので体力の消耗が防げた。
昼食を食べた後、途中の分岐から天狗という岩山に寄った。これが実に奇怪な岩の集まりだった。巨人が岩を積んで遊んだかのように無造作に巨岩が重なって山をなしている。登るのも岩をつたっていくので若干危険性はある。頂上というのはつまり一番上にある岩なんだが、そこの上に立つのは結構危なかった。姫は立てなかった。今頃判明したが姫は高い所がだめらしい。なんともヘタレなさまを写真に撮ってやった。
帰路はさっさと降りるつもりだったが、この山はなぜか降りる方がきつく感じた。行けども行けども風穴の所に到着しない感じがした。道を間違えたかなと思ったほどだった。ようやく風穴について休憩してからさらに降りるわけだがそこからも結構道のりは長い。足の疲れはここ数年の登山では一番ひどかった。
最後は男池に寄って、澄み渡った水で顔を洗ってから登山口へ。結局歩いた時間の合計は約5時間。
1時間ほどのドライブで宿へ移動。今回の宿は平治岳の時にも泊まった「福元屋」。5年ぶりだ。ちなみに平治岳に登ったのは2009年4月29日で5年前の全く同じ日。
この宿は安いのであまりホスピタリティや設備などに多くを求めることはできない。だがそれらのマイナスを料理の素晴らしさがカバーしてくれる。
風呂で登山の汗を流してからお待ちかねの夕食タイム。この宿の料理は素朴な田舎料理でありながら、繊細さもある自然な味で、とにかく絶品なのだ。出てくるもの全て絶妙の味で、ビールとともにしっかり堪能させてもらった。
食後は当然爆睡。今日のワシらは軟弱登山隊ではなかった。
「日記」
5年前 残した記事と 今日の記事
表現変わらぬ この情けなさ
蔵
最新の画像[もっと見る]
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます