【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

「トイ・ストーリー3」:戸山二丁目バス停付近の会話

2010-08-11 | ★橋63系統(小滝橋車庫前~新橋駅)

なんだ、あの煙は。おもちゃを焼いているんじゃないだろうな。
あれは、銭湯。ごみ焼却場じゃないわよ。
よかった。おもちゃが焼かれるところなんて、想像したくもないからな。
ところが、「トイ・ストーリー3」は、その焼却場のシーンがクライマックスになっている。
「トイ・ストーリー」シリーズでおなじみのおもちゃたちが、あわや燃え上がる炎の中に吸い込まれる。
真っ赤な炎を受けて舞い上がる幾千、幾万のゴミが、アニメとは思えない緻密さで描かれていて、それだけでもう十分に驚き。たかがゴミの山に感動するとは思わなかったわ。
それ以上に、もう助からないと覚悟したときにおもちゃたちがとった行動。あれには、心底、やられた。これぞ、名画、名シーンだ。
一瞬、アニメであることを忘れてしまうほどよね。
忘れてしまうと言えば、この映画、3Dで観たんだけど、あまりのおもしろさに途中からメガネをかけていることを忘れちゃったよ。
ほんと。3Dで観る必要がないほど、ストーリーがひきつけるのよね。
小さいころから一緒に遊んでいた男の子が大きくなって、もうおもちゃで遊ぶような年ごろではなくなってしまう。
大学へ行くために家を出ることになって、さて、取り残されたおもちゃたちの運命は・・・なんて、それだけで身につまされる。
小さいころは宝物だと思っていたおもちゃを何個無神経に捨ててきたか、と自分自身を振り返るとなんとも複雑な気分になる。
この映画には新しいキャラクターとしてクマのぬいぐるみが出てくるんだけど、持ち主に見捨てられた過去があって、いまや悪魔と化している。
いわゆる悪役だ。それも、かなり陰湿な悪役。
ピクサー映画のキャラクターって、だいたいキャラクターグッズになってディズニーのお店に並んだりするんだけど、このクマも並ぶのかしらね。
見た目はかわいいんだけど、とにかく性格がよくない。これからどういう扱いをされていくのか、興味深いな。
「トイ・ストーリー4」では正義の味方に変わってたりしてね。
「ターミネーター」シリーズのシュワちゃんみたいにか。
そう、そう。
とにかく、性格が悪いからって煙突の煙になってしまうような運命だけは避けてほしいよな。
経緯はどうあれ、かつては子どもの宝だったんだからね。



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ふたりが乗ったのは、都バス<橋63系統>
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