地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

家族構成の変化

2021-11-23 13:05:11 | 最近のニュースから

数日前に兵庫県稲美町で発生した火事で住んでいた小学生の兄弟らしき焼死体が見つかり、最悪の結果となっている。

同居していた伯父の行方が解らず、放火の疑いもありその理由も解らない。

 

そして、、、内容は違いますが神奈川県鎌倉市では奥村さん(78才)が血を流して倒れているのを妹(74才)が発見・・・

その家は亡くなった奥村さんとその長男(40才)と、妹とその長男(48才)の4人が同居していた。

 

この二つの出来事でチョッと不思議に感じた人も多いと思います。

兵庫県稲美町の方は両親と子供二人の家族と、その両親のいずれかの兄と暮らしていた。

一方の神奈川県鎌倉市の方は兄と妹がそれぞれの長男を引き連れて一緒に暮らしていた。

 

二つの出来事はその背景は全く違うと思いますが、血縁が横のつながりで同居していた点は同じです。

普通のイメージとしては、同居家族は直系が多いと思われます。

直系はいわゆる縦の関係で、祖父・親・子・孫などです。

兄弟姉妹は傍系で横の関係で、それ以外にオジ・オバ・従弟などです。

 

イメージ的には少ないと思われる傍系家族の同居ですが、近年はかなり多く見られます。

特に近郊農家で元々は大きな農家だった家に見られる傾向ですね。

 

私がやっている家庭菜園の有る地でも、私の知る限りだけでも数軒の家に傍系家族が同居しています。

中心人物が60才代前半の家も、その奥さんと子供と孫に、その人の親が生活する四世代同居家族ですが、そこにもう一人の男が居てるんです。その事に気が付いたのは家庭菜園を始めてから暫く経っていました。

中心人物の60才代の男性やその親(90才代)とは挨拶をしたり雑談をしたりしていたのですが、その話題の中に同居人の話は一切出て来なかったんです。

ある時に同居人を見かけたので、気になりだして「畑のお婆さん」に尋ねてみました。

畑のお婆さんはこの地に嫁に来て70年近く、ご近所の事で知らないことは無いくらいです(笑)

聞いた話を簡単にまとめると、その家に同居している男は中心人物の弟らしく、子供の時から家から出ない子だったと。

話を総合的に判断すると、発達障害が疑われのですが、若い時は働いていたが何かの理由で仕事を止めて以来、殆ど家の敷地から出ることは無いらしい。

 

家庭菜園の地主のお婆さんの話は止まらない。

その近くにも家で閉じこもる人が居ると。 20年ほど前までは近くの工場で働いていたが、その工場が海外に移転して失職し。それ以来、兄弟家族の暮らす家での同居が始まり、最近は家かにほとんど出て来ない生活をしていると。

少し離れた所にも、まだそういう人が居る話をしていたが、私にとり距離が離れれば興味も薄れて聞き流してしまった。

しかし農村地帯では距離が離れていても、家を数えれば何軒目かにあたる訳で、ご近所さんと言えない事も無い。

 

チョッと話がそれてしまいましたが傍系家族の同居は増え続けると思います。

もしかすると正確な数字は解らないのですが、現在も既に多くの傍系家族の同居が存在するのではと感じています。

 

親が残した同居可能な家や敷地がある。

両方か少なくとも一方は単身者。

どちらかの経済力が弱い。

どちらかの精神状態が悪い。

 

多くは負のイメージがあるのですが、中には連れ合いを亡くして一人の生活に不安が出てきた時。たまたま実家で兄弟が一人暮らししているので、お互いに見守る為にも同居を始めるなんてケースもある。

これは人口の多い団塊世代(現在72~74才)が80才を越える頃には増えるかも知れない。

 

最初に挙げた二つの出来事の根底に「傍系家族の同居」が原因として有るなら大きな問題なります。

都会でも田舎でもシェアハウスなどと言って流行りの先端の様な扱いですが、これと「傍系家族の同居」は全く異なります。シェアハウスは嫌になったら解消でき、いつでも「逃げ」が可能です。

しかし現実の「傍系家族の同居」は「逃げ」が出来ない人達が殆どで、そこに不満がたまっていきます。

また兄弟だけに自分が出るのではなく、相手に出ていけと思ったりするでしょう。

 

もしそんな事が理由で兵庫県の火事が発生して子供が亡くなったのなら・・・最悪です。