長野県中野市での殺人事件。
駆け付けた警察官も躊躇せず殺している。
当初の報道では人質の事に一切触れていなかったので、一人で立てこもっているのかと勘違いし、さっさと強硬手段をとり、立てこもっている建物の近くで倒れている人を救出しなくちゃと思っていました。
実際は母親とオバが人質に取られていました。
映像などで見る限り、犯行のあった地域は近郊農家のようです。
私が畑を借りてやっている家庭菜園もよく似た感じの風景で、農業を大きく発展させた農家と、働き手もいなくて縮小された農家が混在している地域です。
この事件の容疑者・青木政憲(31)の実家は大きく発展させた方の農家みたいで、地元だけでなく軽井沢にも出店している。
父親は地元の市議会議長で典型的な地元の有力者って感じです。(事件後に議員辞職)
以前に少し触れましたが、私が畑をやっている地域にはひきこもりの人が何人か存在します。
マンションなどと違って、家は農家で敷地も広く建物も別棟が有ったりして、ひきこもりの一人くらいの存在はさほど影響ないのかもしれない。
私は地元じゃないので知る家なんて10数軒なのに、、、その中で4人も居てるんです。
年齢も30才から60才くらいまでと範囲も広い。
そして10年間で実際にその姿を見たのは一人で、残りの三人は窓から外を覗いている姿だけです。
物凄く少ない例での判断ですが、全国的にはそんな感じの人は大勢いるのではないかと感じています。
勿論、ひきこもりの人が突然凶悪な犯罪を犯すと言うのではありません。
しかし、そういう人たちの生活環境によっては突然に事件を起こしてしまう可能性は大きいと思います。
今回の容疑者は親の仕事を手伝ったりしている様子が目撃されていますが、他の人たちとの交流はなかったようです。
外から見て家の手伝いをしているので、家族としてはそれなりに成り立っているようにも見えますが、その内容は分かりません。
ただ結果から、日頃のコミニケーションは取れていなかったと想像できます。
突然に事件を・・・と書きましたが、それは他者から見ての話で、当人の気持ちは徐々にその方向に向かっていて、決して突然の凶行ではありません。毎日の様に積み重なった「恨み」は簡単には取り除けない。
もし友達でもいれば 「お前、それはやり過ぎだ」と言って止めてくれるかもしれないが。
大人のひきこもりの人に友達の存在は無理な話で、しょせんタラ・レバの話です。
では家族に止められるか・・と言うのもかなり難しい。
しかし、家族でも日頃から会話をしていたら変化に気づきます。
それだけでなくて「恨み」が増していく速度も落ちる可能性が有ります。
これは大事で年単位で時間を稼げば、本人の興奮度も冷めたりすることも有り、結果的に何事もなく過ごせる可能性が大きくなります。
この中野市の事件で被害者になった二人は仲良く散歩をしたりする人たちらしい。
その散歩コースに青木政憲容疑者の家があった。
私は畑の付近でひきこもりの人が窓から覗いていると書きましたが、相手からすると私の方が家の中を覗いていると感じたかもしれません。
覗かれている⇒⇒自分のことを話題にしている⇒⇒悪口
被害妄想に陥ると、日頃はおとなしい性格の人でも狂暴な行動に出たりします。
家に引きこもっているだけで、他人に何の迷惑もかけていない。それなのに批判されるは腹立たしい。
そんな感じになるのでしょう。
「反撃」とか「かたき討ち」は自分を正当化しやすい状態になります。
こういう予備軍が全国に存在していると感じます。