2013年に発生した事件? 事故?
長野県安曇野市の特別養護老人ホーム「あずみの里」で、当時85才の女性がおやつのドーナッツをのどに詰まらせて亡くなったとされる事件。
一審判決は罰金20万円の有罪とした。
一審では、、、
亡くなった女性のおやつはゼリー状のものに変更していたことから、おやつの形態の確認を怠ったと過失を認定した。
控訴審(高裁)の争点は
・死因はドーナッツによる窒息か???
・ジェリーではなくドーナッツを配ったことが過失と言えるのか???
弁護側は窒息死ではなくて脳梗塞だと主張していた。
これらの争点を高裁がどう判断したか確認できていないのですが、、、
結果は、、、逆転無罪でした。
死因判断や予定外のドーナッツを配った事は、当時の状況をもう少し知らなければ軽々に判断できません。
ただ、この裁判所の判断は准看護師が有罪か無罪かだけにとどまらず。
介護の社会に大きく影響を与えます。
個人的には無罪でよかったと、、、、考えています
介護施設に入ると、ほとんどの人がそこで死を迎えるか。亡くなる直前に病院に移されて亡くなるかです。
ですから介護施設が死に向かっての待合室になっている。
介護施設でも高齢者たちは生きているのですから、そこでの生活の質は上げていく努力をしなくちゃなりません。
ところが「安全」を優先しすぎるとルールの枠の中に閉じ込めてしまうのです。
入所している老人が何か希望を言っても、、、「ごめんねぇ~。規則でダメなんよぉ。」ってなってしまうんです。
優秀な介護施設、優秀な介護士ほど老人の生活の質を上げる為に、規則の枠を時として超えたりするんです。
例えば、、
建物の中での生活を規則としている場合でも、老人が「たまには外の空気がすいたい。」と言ったら・・・
自分の仕事や老人の状態を見て、一緒に外の空気を吸いに出る。
しかし、そこで事故が発生して、その介護士が責任を問われてしまうと、、、人としてのサービスは無くなり、安全第一のロボットになってしまう。 現実にはそれ以前に介護施設を運営している側から介護士に対して、厳しい規律を押し付けるようになり。そこに老人の生活の質を上げるなんて事は消え去ります。
それこそが、、、介護施設が本当に「死への旅立ちの待合室」になってしまう原因です。