地方の女たち

夜の街で出会った女達と男達

岸田文雄の誤算

2021-09-17 11:37:41 | 最近のニュースから

遂に始まり待った自民党総裁選挙。事実上、日本の首相を決める選挙です。

 

一番に手をあげた岸田文雄(64)は勇気をもって、自民党の実力者である二階幹事長の首を切ると宣言して敵に回した。

その時は菅首相=二階幹事長だった。自民党の実力者の二階幹事長の首を切ると宣言して「今の自民党」を改革できるのは私だとアピールしました。

・・・その結果、党員や国民の人気が高い石破・河野に引けを取らない支持を得る事に成功した。

 

しかし、、、その支持は一瞬で、菅首相が立候補しないと言った時から、二階幹事長を敵に回したことの意味が無くなり、二階派の40数人の支持を失っただけになってしまった。

 

そこに、、、麻生派の河野大臣が総裁選挙に出ると表明し、党員・国民の支持は一気に河野に流れてしまった。

河野太郎も当初は派閥の親分(麻生)の全面協力を得られず、選挙の戦い方で少し迷っていた様子でした。

ところが党員・国民だけでなく、自民党の若手(当選3回までの議員)の支持が大きくなり、ついに麻生派からの「脱藩」を覚悟して行動することに舵を切った。自分が所属する派閥の全面支持が無くても、それなりに戦えると手ごたえを感じたのでしょう。

 

そこに小泉や石破が支持をする事で、河野太郎こそ「今の自民党」を改革できる人だと・・・

このイメージは大きい。 二階を敵に回し、実利を失った岸田にとっては、自分が痛みを伴いながら改革の旗をあげたのに、いつの間にかそのイメージを河野にとられてしまった。自分は意図していないのに、まるで自民党の「保守派」の代表の様なイメージを党員・国民に流れる事になってしまった。

 

自分の派閥(細田派)だけでなく、自民党全体に大きな影響力のある安倍元首相が河野候補のことを・・・

「この人を首相にして良いのか・・」と言う問題ですと言ったのは、、、原発ではなく皇位継承の問題です。

 

安倍は「男系」を維持することを望んでいます。

河野は「女系」も有りと考えている点に、どうしても引っかかるんです。

この問題は非常に難しく、単純に男女平等とかを落とし込んで判断するような単純な事ではありません。

そもそも人間としての平等とは無縁の世界での話で、王族とか皇族の事を考える時には「平等」は有りません。

天皇の存在について、少ない知恵で考えると「何故?」がいくつも出てきます。これは「特別な人」として考えるか、日本国民の一人として考えるかで答えは違ってきます。 「特別な人」として考えると全ての「何故?」は解決します。

 

感覚的な話ですが、、、、、その「特別な人」ですが、私の様な凡人には首相だって「特別な人」です。

でも、同じ特別な人でも天皇に対する特別な人と首相に対する特別な人は感覚的にも違います。

その説明しにくい違いが重要なんです。

そして女系を認める事で、その説明しにくい違いがボヤケテしまう事を危惧しているんです。

何故、この事に安倍元首相が気をもんでいるかと言うと、「皇室典範に関する有識者会議」と言うのが有り、今年の11月の20日過ぎに議論の結果が出てくるんです。それに対して新しい内閣総理大臣は何かの判断を示すことになります。

今のコロナ対策で尾身会長が会議の後に意見を言って、それに対して首相が考えを述べるのと同じパターンです。

ここで「女系」を認める河野だと、流れがその方向に行ってしまう事になり許せないんです。

この問題は本当に難しく、そもそも政治家が決めて良い物なのかと言う疑問も有ります。これは直接国民の総意によって判断するべきではと、、、私は思っています。

たちまち「女系」を認めると、皇室が巨大化して宮内庁は途方もない予算が必要にもなります。それは国民の批判も誘発して、天皇や皇室の尊厳が守られなくなりそうだと感じています。どの代から認めるのか、その区切りの根拠も難しい。「特別な人」が、、、そうでも無くなってしまう。

 

今の自民党総裁に立候補している人たちの最初の仕事が、、、、この判断です。

 

話が少しそれましたが、今回の総裁選挙は「〇〇議員が良い」ではなく「〇〇議員が嫌」で決まりそうです。

河野と岸田のどちらが多くの人に嫌われているかで結果が出てきそうです。

石破と小泉が組んで「河野を応援する会」のようなものを立ち上げるとか。国民的に人気の3人が組むのですから勝負は決まったようにも見えるし、エコノミストの75%が高野勝利を予想していますが、そんなに簡単な物じゃない。

河野が勝利するには党員・党友で大差の勝利が絶対に必要です

その党員・党友には地元の議員から応援している候補に一票を入れて下さいとお願いがあり、それは大きな影響が有ります。

また、人気が有るから選挙に有利と言う理由で日本のトップになる人を選んでいいのかと言う批判も出てくるでしょう。

そして、岸田に首を切られることになって恨みの有る二階派にしても、河野になっても首を切られるので、場合によっては恨みの有る岸田を応援する事だって充分に考えられます。

 

選挙の時に一番必要なのは何か・・・

それは政策でも組織でも金でも有りません。 

もちろん、それらも欠かすことは出来ませんが・・・

一番必要なのは敵なんです

その敵は税制などの政策でも良いし、長老議員とか人でも良いんです。

何かに反対する、それを変えると言うのが必要なんです。

その大事な敵を、、、岸田は失ってしまった。。。。これは痛い。