池袋の暴走事故での判決が出ましたねぇ~
検察の求刑7年や他の死亡交通事故の判決から見て、禁固五年の実刑は普通って感じです。
高齢を考えると4年半程度も有るかなと、思っていたのですが、、、。
この半年の差は飯塚被告にとって問題ではないでしょう。
この池袋の暴走事故は子供と母親が亡くなり悲惨な事故でした。
その上に加害者が逮捕されずに「上級国民」は特別扱いするのか・・・と批判が高まりました。
その批判の矛先は警察・検察だけでなく、加害者の飯塚被告に向けられるように・・・
そして、飯塚被告が自分の過失を認めないので、感情的な批判はより大きくなった。
裁判でも過失を認めない点が考慮されて五年の禁固刑になったと思います。
飯塚被告が認めていれば4年~4年半だったと思います。
ただ、先にも言いましたが飯塚被告にとり、その半年や一年は大きな問題ではないんです。
この自分が犯した過失を認めるかどうかは難しい。
例えば・・・制限速度60kmの道路を89kmで走行したと警察に止められ、警察の測定器が89kmを指しているのを見せられて過失を認めさせられます。これを認めなければ裁判になります。
だが、、、実際は89kmで走っていた認識などは有りませんよね。速度がオーバーしてる認識は有っても〇〇kmオーバーしてるなんて確信は無い。速度を出せば出すほど前を注視してメーターは見ていません。
この飯塚被告もアクセルを踏み続けた認識は本当にないんでしょうね。そんな認識が有れば足を外します。
そもそも過失事故ですから、その過失を認識しないのが当たり前なんです。
平常時に殆どの日本人は気が付かない、法律に無いルールが存在するんです。
それは過失事故で裁判で判決を受けたり、交通違反をしたと言われて行政処分などを受けたりする時に、全ての状況を整理して自分で判断する事を求められているのです。
その自分の判断が裁判所などと違った場合は、自分の犯した行為と真摯に向き合っていないと判断されます。
これが飯塚被告が受けた量刑が、他の事例と比べて少し重いものとなった理由です。
「少し重い」と言うと、加害者よりの感覚のように思えますが、これは過失による交通死亡事故としての思いです。
個人的には・高齢・運転に重要な足の障害が事前に解る訳ですから、これは「重過失」で最高刑が15年の危険運転で起訴するべきで、現行法では無理なら改正に進むべきだと感じています。
この飯塚被告が控訴しても棄却されるのは明白だし、その判断も早いと思われます。
現実的には刑務所に行くことになります。
しかし、これも刑務所とは言い難い「民間刑務所」の可能性が大きいんです。
民間刑務所に行く要件は
・A級 刑期が1年以上で8年未満、犯罪傾向の進んでいない者
・P級 軽度の身体上の疾患または障害のある者
・M級 精神障害のある者
飯塚被告はA級・P級の両方に該当します。
この民間刑務所は外に出られないだけで、食事付きワンルームと殆ど同じです。
食事の内容や刑務所内での制限は、まったく一般刑務所とは比較にならない楽園です。
その上に高齢であることを考えれば仮釈放はかなり早いでしょう。
被害者やその家族にとっては悔しい話ですが、現実はそんな感じになります。