ぼちぼち日記

手作りとおはなしが好きなモリーさんのつれづれ日記。

読書あれこれ

2010-03-17 | 読書
このところ、図書館で本を借りて返しに行くと、ついまた別のを借りるという
繰り返しをしております。

◎まずですね、前から読みたかった小川洋子さんの『猫を抱いて像と泳ぐ』。

あぁ~、何とも言えぬ切なさが覆いかぶさってきましたよ。
チェスの才能を持つこの貧しい少年に、最後の最後に光が当たるのかと思って
いたけど、悲しすぎるよ…。

私はいつも、読み終えた後に、胸に何か充たされる思いがする物語が好きだけど、
これは辛い。なのに、読んで良かった気がする。そんな、深く読み応えのある本でした。
外国の物語の翻訳本のような雰囲気が漂っていて、不思議な感覚。

◎もう一冊小川洋子さんの『妊娠カレンダー』。
妊娠した姉の揺れ動く心情を見つめる妹の目で描かれているんだけど、どこか冷ややかで
暗い気分ばかりが続きます。生まれくる子どもを受け入れる準備ができないまま、日が
過ぎて行く…。これ、読み終わってから、この続きをどうしても想像してしまう。
あまりいい出来事は起こりそうもないような。

*同じ作者でも、こんなに違う物語が書けるのか…、びっくりです、さすがです。

◎石田衣良『シューカツ!』
就活に悪戦苦闘する女子大生が主人公で、思わずがんばれと応援したくなる、元気をもらえる本でした!

◎角田光代『福袋』
これ、良かったです~。
角田さんの本は初めてだったけど、これを読んで、また他にも読んでみようと思いました。
                
短編集なんだけど、どれも面白かった。いや、面白いというのとは違うかな、
とても空疎な読後感。そう、空疎で空虚なんだけど、わかるんです。
自分がこの主人公たちとちょっと似てるような気がします。

~ひょっとしたら私たちはだれも、福袋を持たされてこの世に出てくるのではないか。
~福と袋に書いてあるからって、すべてが福とはかぎらない。袋の中身はときに、期待していたものとぜんぜん違う。安っぽく、つまらなく見える。ほかの袋を選べばよかったと思ったりもする。それなのに私たちは袋の中身を捨てることができない。いじいじと身に付けて、なんとか折り合いをつけて、それらが肌になじむころには、どのようにしてそれを手にしたのだか忘れてしまっている。~

こんな風な書きようが好き。


さて、今手元にあるのは、同じく角田さんの、『三月の招待状』『マザコン』です。
ぼちぼちと、読んでいきましょう。







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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2010-03-20 11:47:33
読書、たまには本読まなきゃ~
う~ん読んでないな~
やっぱり本読んでない・・・

モリーさん私も読書してみますね(^0_0^)

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小川洋子 (こもも)
2010-03-24 14:16:53
小川洋子、大好き♪
「ミーナの行進」と「博士の愛した数式」は読まれましたか?
またまた、違う世界にびっくりですよー。きっと!
私は、短編が大好きです。
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Unknownさんへ (モリー)
2010-03-24 17:38:51
これだ!と思わずはまる本に出会うと、
一気に読んでしまうけど、なかなか入って
いけないものも時にはありますね。
また面白い本見つけたら、教えてね。
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こももさんへ (モリー)
2010-03-24 17:40:43
こももさんがおすすめの本は、ホントに
読んで良かったな!と思うものばかりです。
ミーナ、博士も読んでみようっと。
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