意志がある

今日も綺麗ね、元気になってね、などと植物に話しかけるとそれは伝わる、という話を聞いたことがあります。
いつも買い物帰りに通る、切ない並木道を今日も自転車で走っていました。
心なしかデコボコが少なくなっているような気がしてよく見てみると、舗装されたアスファルトから根っこの形が浮き出るほどの箇所がいくつもあったのに、前より平らになっているようなのです。
自転車を通して感じる振動も明らかに少なくなっていて、特に工事もしていないのに不思議だなぁと思って、ハタと気がつきました。
もしかして根っこが地中深く潜っているのではないか？

6月半ばの地震、そして先日の台風21号。
台風の時は何本かの大きな木も根こそぎ倒れて撤去され、また根本から伐採された倒れかけの木もありました。
もしかして木は、根っこをもっと地中深くに伸ばさなければ、と思ったのではあるまいか。
そんなことを家の者に話すと、最初はまさかという返事でしたが、しばらくしてあるかもしれないね、と返ってきました。

そして思い出した、会社の観葉植物。
小さな鉢植えのパキラの木があったのですが、大きくなって小さな鉢が割れそうになり大きな植木鉢に植え直した後、どうも調子が良くない。
栄養材を差して様子をみていましたが、葉も枯れ落ちてどうにもいけない様子になってきた時に会社の人がパキラに言いました。「アンタなぁ、このままやったら明日もうゴミに出すで」
なんと翌日、出社してみるとパキラの木は小さな葉を出しているではありませんか。
そこからはすくすく育ち、今は立派な木に成長しています。

やはり植物には意志があって、しかも人語を解するようです。