北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

木質構造

2008年10月27日 | すまい
木質構造の勉強会に参加してきました。



 先日、徳島でお会いした大分大学の井上教授が札幌に来るというので、マイクミさんのU田さんの事務所で勉強会が企画され、便乗させていただきました。井上教授は、以前、北海道建築士会でも講演をしていただいたことがあります。
 今回は「木質構造の構造設計と新たな試み」という演題で、木質構造設計の基礎知識、木造住宅の耐震診断と耐震補強、先生の研究テーマである竹接合についてのお話で、具体的な計算の仕方ではなく、総論あるいは概論といった内容でした。



 丸竹接合については、以前の講演会で聞いていたのですが、2年前の愛知万博での長久手の日本館では、6万本の竹接合具を行ったそうです。また、竹接合具もレベルアップしていて、竹を圧縮して作られたものはスチール製と同じ強度を持つそうです。

 木質構造のいろんなテキストを紹介してくれたのですが、今年、購入した本が結構ありました。今年から、住宅の混構造3階建て(1階がRC車庫、2・3階が木造の住宅)の建築確認申請に構造計算が義務付けられたの少しずつ勉強を始めたところでした。今回の話を聞いて、もっとペースを上げなければと思った次第です。
 先生の話の中で、ためしてガッテンな話が結構ありました。よく我が家は柱が太いから頑丈だという方がいらっしゃいますが、木造は接合部が重要で、いくら太い柱や梁でも接合部がしっかりしていないと簡単に潰れてしまうし、乾燥の度合いによっても強度に影響してしまいます。
 また、木造住宅の耐震改修について、大分県では60万円の補助(国が半分負担)がでるそうです。避難所の学校の耐震化を進めるのも大事ですが、避難する人を減らす(住まいが潰れなければ避難しなくてもよい)住宅の耐震化のほうが優先されるべきである。それも、100%耐震化するだけではなく、20のものを60程度に補強することも大切なことである。つまり、20点から100点にするには大変で、60点でも効果は0ではない。という話です。こんな柔軟な姿勢が望まれるのでしょう。
でも、補助がない我が町では、それ以前の話なのですが・・・。

 目から鱗のような話を聞くことができました。その後、第2部は、近くのお店で美味しいものを頂きながらのお話でした。

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