北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

江差いにしえの研修by建築士会

2009年06月27日 | まちづくり
 北海道建築士会後志支部の研修「江差・函館 道南いにしえの旅」に参加しました。
檜山支部、函館支部の皆さんやまちづくり活動家の皆さんに大変お世話になった研修旅行でもありました。ご一緒していただいた皆さんに感謝・感謝の2日間でした。

 

 早朝7:30に倶知安町を出発し、11時に江差到着。江差町役場で檜山支部の支部長さん、副支部長さん、事務局長さん、青年部長さんの出迎えを受け、上ノ国町にある国の重要文化財の上國寺本堂の保存修理工事の見学に向かいました。
平成20年12月から3ヶ年をかけた事業で、まだ地元の方も殆ど見学されていないところですが、檜山支部長さんの計らいで急遽見学が出来ることになりました。
本堂は、仮設の上屋ですっぽりと覆われた中で、解体作業が進められている状況でした。説明には設計監理を担当している財)文化財建造物保存技術協会の現場所長さんが行ってくれました。現在は、解体と言うより調査が主体のようで、本堂の建築の変遷を調査しながら、今後、どのように修復していくかを決めていくといった先の見えない事業のようです。
釘の穴からもいろいろと推測を行っておりました。建築というより考古学の分野といた感じです。



 江差町に戻り「江差町歴史を生かすまちづくり事業」の『いにしえ街道』の見学です。
「歴まち商店街協同組合」の室谷理事長さんの漆工房でこれまでの事業のレクチャーを受けました。事業と共に生活されているような達人で、百人の語り部を掘り起こしたり、朝市「新選組」を立ち上げたりと様々なまちおこしを紹介してくれました。



 いにしえ街道を歩くと殆どの整備は終わっているようで、歴史を思い起こさせるような建物に戻されていました。現在も銀行の新築工事が行われていたのできっと景観に配慮した建物になるのだろうと思います。
 また、理事長さんが気軽に声を掛けて玄関を開けて入ったお宅の方々も、自信に溢れた顔をしていました。店先の一部を自宅に代々使っていたものを展示したり、趣味で集めたものを展示したりとそれぞれの方がまちなみづくりや景観づくりに率先して参加しているのが感じられました。



 4時間半に及ぶ研修を終了し、宿泊先の函館に向かいました。
途中、檜山支部の副支部長さんの地元、厚沢部町の焼酎工場にお邪魔しました。3年前に完成した札幌酒精工業㈱の本格焼酎「喜多里」の生産工場です。原料のさつまいも「小金千貫」の生産地 厚沢部にできたという事だそうです。
北海道で芋焼酎を生産していたとは、迂闊でした。これからは「喜多里」に変えないといけませんね。
芋の他、麦、メークインのじゃがいも焼酎も作っておりました。
また、楽しみが増えました。