ヘブン

哺乳類の皮膚の分泌腺に寄生し、7割のヒトの顔にも住み着いていると言われるニキビダニ。
毛穴の奥深くで余った皮膚や脂質、細菌や真菌を食べ、夜間に表皮に上がり生殖をするシンプルな生活だそうです。

外敵もいない快適な生活環境故に進化もせず、逆に要らなくなった能力をどんどんそぎ落とし、最少の細胞数と最低限のタンパク質で生きる単純構造＆DNAに変化。
最早寄生ではなく共生か。

シュメール神話の神々は労働が嫌で、代わりに働く人間を粘土から作り快適な生活を享受した後、いつの間にかいなくなっていました。ヒトに寄生し、やがて共生すると同時に零落し依存する「ヒト」に取り込まれたのでしょうか。

そしてより便利に快適に、外敵のいない社会を目指す現在の人間は、どうなっていく可能性が高いのでしょう。