昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

厄除茅の輪くぐり

2023-06-30 08:23:06 | 日記
濃い目の牛乳ソフトクリームを食べようと、朝霧高原に向かう途中参拝した浅間大社。本日6月30日の夏越の祓「茅の輪くぐり」の準備が整っていましたので1日早い半年分の厄落とし。蘇民将来と呟き続け輪をくぐり、左方から8の字を描くように詣でます。

蘇民将来は貧しいながらスサノオをもてなした人の名前。お礼に茅の輪を身につければ、柱の加護により厄災を逃れる約束の伝承に基づく神事。主祭神のコノハナサクヤヒメにとっては姪のパートナーであり、相方の祖母の兄弟(祖父かも?)という近いか遠いかよくわからない親戚筋であるスサノオノミコトですが、神様の世界でもいろいろお付き合いがあるのでしょう。

噴火する富士山をお鎮めする程の霊力を持つヒメ様ですから、家庭円満、安産子安、火難消除、航海、漁業、農業、機織の守護神とはいえ厄払も勿論可。定評のある美しだけでなく不義を疑われれば、産屋に自ら火を付け出産し無実を証明する行動力をお持ちですからくれぐれも失礼の無いようにと。

半年ごと禊をして穢れを祓うこの儀礼の陰に、意識、無意識的を問わず己の選択してきた行為は、常に誰かに対しては悪行に当たる行為であったという自覚を促す意図を感じます。

それより生じる謙虚さは、法による束縛ではない社会形成において、本来重要な意味を成していたような気もします。






焼け石に水

2023-06-28 08:18:51 | 日記
夏至を僅かに過ぎた、まだ明るさの残る宵口の雲間に浮かぶ白い上弦の月。本当に月なのか。

永禄三年五月、北条、武田と同盟を結び後顧の憂いを断ち、いよいよ天下取りを目指し駿府を発った今川義元が藤枝にはいった時、目に入った腹違いの兄、故玄広恵檀の姿。義元は刀の柄に手をかけたと伝わります。

今川家を二分する義元と恵檀の跡目争いは、天文五年六月十日(1536,6.28)義元が藤枝花倉城を攻め落とし、敗走した恵檀が自刃して決着しました。そして時は流れ、今川軍が桶狭間へ到着する少し前、義元の夢枕に恵檀が立ちます。「この度の出陣を取り止めよ」

そなたは敵、聞けぬ!と義元。恵檀は「敵味方の感情で言っているのではない!当家の滅亡を案じている」と。あくまで伝承ですが。

マイナンバーカード関連諸問題丸投げ対応、異次元?少子化対策、貯金から投資への誘導、終身雇用制の廃止、デジタル化、リスキリング、米国追従強化、ばら撒き、ステルス増税、防衛費拡大、マクロ経済重視、ベンサム的功利主義、議員文章交通滞在費見直し約束の反故等々・・・必ずしも否定されることではありません。

が、批判や反論があるのも事実。合理的?効率性の旗のもと耳に入ってもスルーされるだけでしょうけど。熱くなりすぎて周りが見えなくなるなんてこともよくある話。ちょっとやそっとじゃ冷めそうもありません。

まあ、結果オーライもありますか。

グリザイユ

2023-06-27 08:29:32 | 日記
プラド美術館所蔵、ボスの観音開き三連祭壇画「快楽の園」を鑑賞する男女の特性について調査したミゲルエルナンデス大の報告記事を読みました。
本人から何の説明もない絵画でありますから、その内容について様々な意見があり現在でも定説はありませんが、一般的に左から、エデン、デライト(歓喜、生活)、ヘル(地獄)の描写と言われています。

平均鑑賞時間は男女ともほぼ差がなく、左から16秒、26秒、33,2秒。差が出たのは瞳孔の開きぐらいから関心度の高さをを測った調査で、女性は右地獄絵に、男性は中央の歓喜画により反応を示したそうです。変化の割合が穏やかな女性に対し、歓喜画に対する男性の反応は極端でもあり、まあ単純スケベの面目躍如といったところ?

さてこの祭壇画を折りたためば、壁面に描かれた灰色単色で表現された「天地創造」若しくは「ノアの洪水後」と呼ばれる絵画が顕われます。大地と水が分けられ植物は生えていますが、人も動物も存在しない世界。唯一左上に神らしき存在が浮かんでいます。

色彩溢れる中とは正反対の、外に描かれた地味な灰色濃淡単色の画法はグリザイユ。多くの情報を排除しただその明暗により立体感のみが際立ちます。

先日、サッカーと野球、どちらが優れた競技かという、凡そ不毛な論争に巻き込まれまして判断を迫られました。
梅雨空の雲を見上げれば、灰色の濃淡だけで出来てるように見えます、濃い処と薄い処、どっちが優れてるんでしょうかねえ。

意味付けの仕方によって、如何様にも優劣はつけられますけど。
どうしても罪悪感や不毛さを感じ、ディベート、論破の類は肌に合わないようです。





りすくへっじ

2023-06-26 07:50:36 | 日記
近頃では個性的は悪口だと聞きました。皆と同じ基準で生きないと、いじめの対象にもなりかねないそうで。

カナダ南部北米北部からメキシコまでの4000㎞を越冬のため渡るオオカバマダラ。その長距離飛行能力について調査した結果、余り羽ばたかない飛行法に加え、その羽の大きさと色の濃さ、白い斑点の大きさに秘密がある可能性が見つかったとか。太陽光により濃い色の羽は温度を上昇させやすく白い部分は低いまま。その差に微小な空気の渦ができ空気抵抗が小さくなり効率的に飛行できるかもしれないとのこと。

そして長距離の飛行は病気や軟弱な個体を脱落させ、健康で体力があり、羽の大きさ、色のバランスの良い個体による、より「現生活に適した」子孫形成を本能的に志向している可能性が指摘されてました。

では優秀な個体群は繫栄し、対処できない個体は滅びるのか。勿論その可能性はありますが、現実的には渡りをする「優秀な」個体群はその数を減らしてきています。自然や伐採による環境変化。内部での能力の優劣は、外部変化には無力です。

逆に長距離飛行苦手な群は、近場の最適地を見つけうる可能性を秘め、移動せず越冬する小集団の中には、他種族と比較して持つ滞空時間の有利性や夾竹桃系トウワタを摂取することで得た毒性を利用し、越冬方法に対処できれば新たな生活環境、生存法を手に入れられるかもしれません。茨の道ではありますが。

全ての構成員が同じ基準を持ち、厳密に行動するシステムは最大効率を発揮しうるでしょう。が、同時に全滅の可能性を常にはらんでいます。また、相当数が自由勝手に振舞えば、システムとして稼働することさえ怪しくなります。本質的な集団社会生物の形態は良くしたもので、ちゃんと「リスクヘッジ」、程々のシステム参加率に落ち着いているように見えます。

ヒト世界の現状、全会一致で可決などの報を聞くたび、ゾゾ気が走ります。

勝手にシンドバッド

2023-06-25 07:57:57 | 日記
サザンオールスターズさんが10年ぶりに、聖地茅ケ崎で9月末から4日間ライブやるそうです。チケット取るのはハードル高そうです。

1978年の今日、「勝手にシンドバッド」でデビュー。沢田研二さんの「勝手にしやがれ」とピンクレディさんの「渚のシンドバット」をくっつけた様な安直タイトルだけ見て、正直キワモンだと思った中学時代、聴いてびっくり玉手箱。以来人生の節目にサザンの曲がありました。

結婚式で何回歌ったかなあ「いとしのエリー」。自ら新郎の時も、司会のマイクかっさらって歌いましたし。

南十字星の5つ星、まだまだ光り輝くでしょう。あ、ちなみにサモアの国旗です。