足利の山火事、未だに鎮火しないようで、近隣にお住まいの方の不安を考えますと一刻も早い鎮火をお祈り申し上げます。さて、原因について、休憩所辺りでのたばこのポイ捨てや食事用の火器の使用、焚き火などではないかとの憶測がワイドショーなどを通じて報道されるようになりました。もともと火の気のない場所であり、落雷等の自然発火の想定が困難な事、直前の休日に多数のハイカーが訪れていたことなどからの類推であると思います。
現在、確たる証拠のない状況下でのマスコミ報道の在り方に眉をひそめる者ですが、よしんば原因の一因が「たばこのポイ捨て」であったとしたら、そこにすべての責任を集中させて幕引きしていいものかどうか。
勿論、吸い殻のポイ捨ては「犯罪」ですから法的側面な罰は当然ですが、もし乾燥していなかったら、風が強くなかったら、こうはならなかったでしょう。休憩所に灰皿はあったのかなども気になります。ないよりはましですが「禁煙」と書いただけで全ての人が禁煙するほど現状、人はおめでたくありません。とすれば、やり方若しくはルールそのものに大きな欠陥があるのかもしれません。
世の常として、何事も算数の回答の様に原因と結果の因果関係に集約、それも分かり易い「主因」と結果の関係として物事を把握しがちですが、多様な物事、ひょっとしたら全く想像もしていないことも含め、多重に重なって偶々そうなったという事実を踏まえた上で、全部を認知することはほぼ不可能故、形式にのっとった対応を「仕方なく」している現状認識が、頭の片隅にあってもいいんじゃないかなあと。