昼下がりのコーヒー豆のあくび アーリーアフタヌーンコーヒー日記

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コーヒー豆屋のちょっとだけゆっくり流れる時間

仕事納めの後はミカンでも食べて

2023-12-30 08:20:17 | 日記
本年の営業は本日で終了です。ご愛顧いただき有難うございました。ミカンでも食べながらのんびり年越しします。
そういえば、1921年の今日シカゴで初演されたプロコフィエフとゴッジィのオペラは「三つのオレンジへの恋」でした。

うつ病で王位継承が危ぶまれている王子。笑う事さえできたらと、家臣は道化師を雇いますが効果なし。ところが王位簒奪を狙う姪と大臣が呼んだ妨害工作を受け持った魔女が、うっかり転んだのを見て大爆笑。王子は機嫌を損ねた魔女に呪いをかけられ、解呪するためには別の魔女の城にある三つのオレンジを手に入れなければならなくなりました・・・

破壊的超越的でプライドの高い魔女、王子を援助する魔法使い、力及ばずとも懸命に忠節を尽くす家臣、欲望に負け約束を守れず2つのオレンジを剝いてしまう王子に同行した道化師、約束が守られなかった為亡くなるオレンジに閉じ込められていた2人の王女、残ったオレンジから甦る呪いが解けた美しい王女、自ら王妃となるため魔法の針で王女をネズミに変え入れ替わりを図る魔女の召使い、本意でなくても約束は果たそうとする王子、王子殺害すら企てる姪と大臣、そして最後は大団円!の登場人物たち。

容姿、性別、能力、財力、権力などのオプションは無視するとすれば、誰でもどのキャラにも成り得ることに気づきます。

さて来年のボクには、どんなキャラが配役されることでしょう。精一杯演じさせてもらうことにしましょう。

新年は5日よりの営業になります。来年もよろしくお願いいたします。

足つぼと量子電池

2023-12-29 09:00:54 | 日記
年の暮れも押し迫った焼津の海は、ちょっと風があるものの穏やかで日光が煌めいています。

来年3月中旬にグレードアップ完了予定のディスカバリーパーク焼津のプラネタリウムはお休み中でしたが、3Fに小さなプラネタリウムテントが張られていて、10分程のミニ星座旅行を味わうことができました・・・然も貸し切り状態!

施設脇にある天然石を使った足つぼ刺激散歩道(土足不可!)。普段は絶対やらないのですが、娘の挑発にまんまと載ってしまったオジサンの浅はかさ、すぐ後悔することになりました。

小さく角ばったり尖ったり、細長く薄かったり厚かったり・・・ゾーンごとに規則的に配置されていて、どれを踏んでも異なる痛みに悶えまして、ヨチヨチ歩きさえままなりません。

手すりにつかまりながら、まだまだ続く前方の石ころ軍団を睨みつつ、ふと思ったのが先日の東大さんの量子電池実験。
弱い充電器Aと強い充電器Bと両方足したパワーを持つ充電器C.。AとBを切り替えられるようにして、どちらが繋がれているか判らない状態(ブラックボックス化)して一種のシュレーディンガーの猫ともいえる環境下で充電すると「重なり合い」が発生、Cで充電するのと同等かそれ以上の効果が発生したとのこと。

目の前の様々な異なる刺激を持つ「足つぼ小石ゾーン」が、ランダムで何が来るかわからないよう隠されていたなら、これらの刺激をすべて併せた以上の刺激を喰らうことになるのかもしれない!なんと恐ろしい・・・

量子世界の住人でなくてホントに良かったあ。


個人主義

2023-12-27 08:32:56 | 日記
今年も忘年会無くなってよかったと仰る若いお客様に理由を伺ったところ、強制的に仕事外で気を使わされ、然もプライベートが潰されるのが1つ、個人的に酒も飲まず、偏食気味の為あまり食べないのに、皆と同じ会費というのは納得いかないのがもう1つとのこと。

あー少子化対策も年金制度も、やっぱり近い将来破綻するかもしれないなあ・・・システムは持つとしても、思考、社会背景的に。

国民を1つの大家族、或は一体の大きな生物とみなし、世代間扶養を基本としたこの国の年金制度は、働く世代が高齢者を支えるシステムであるのはご存じの通り。つまり高齢者が過去に払った年金は、本質的にその上の世代を扶養したことで既に完結しているとみることができ、自分が将来年金をもらえるための掛け金的性格はありません。それは権利という形で政府がつけたオプションに過ぎません。年金制度自体がオプションですが。

ですから働く世代が扶養として提供できる分が減れば、有難く減った分でやりくりして生きるのが本筋でしょう。生計を一にする同居する家族が困窮すれば、個人資金の提供、労働、我慢、やりくり、協力は家族維持の為の必須条件であります。個人の肉体、細胞臓器の関係にも似ます。

大家族主義の弊害により海外事例を参考に導入され発展したこの国の個人主義。自由の意味が根本的に違うのを無視し、必然的に自己責任を伴わなければならないケースであってもその関係を否定し、大家族主義時の恩恵だけは享受しようとする特殊形態。その齟齬は拡大するばかりで。

政府が秩序の崩壊を恐れ小手先の対応をしていますが、「持ちつ持たれつ」「困ったときはお互い様」的反新自由主義的精神が再び芽生えない社会であるなら、根本的に現年金制度は廃すべきなのかもしれません。ただ、これは個人主義、新自由主義を否定するものではないということ。

1つの細胞が極めて正常若しくは栄養過多であっても、他の細胞が極端な栄養失調であるなら、正常な細胞でさえ生き長らえられないのは自明の理。

「個であると同時に集合体である」というどちらも考慮する認識は、環境下によって比重の程度は変化するものではあれど、自我を持つ人が社会を構成するのであるなら、必要不可欠であると思うんですが。常に変化する相互依存相互限定関係であるという事かと。

地の時代から風の時代へ?

2023-12-26 08:35:11 | 日記
来年の11月には冥王星が水瓶座に入り、本格的に地の時代から風の時代へと移ると占星術は言います。200年ごとに火、地、風、水と時代は変わり、物質や財、権威を重視する地から、知性や意識、情報を重んじる風へと時代背景は変化するんだとか。

パーティー裏金問題で揺れる与党。しかし、検察が起訴なんぞしたらクーデターもんだと嘯く議員。明治に倣った中央集権化、議員、官僚、大企業経営者の特権階級化、世襲貴族制を図るか。確かに現在は、物、財、権威に根差した時代といえるかもしれません。

森友公文書改ざんの件は、政府の認諾(国への請求が正しいことを認め訴訟物(賠償責任)を払って裁判を終わらせる、但し事実を認めるものではない)で幕を引きました。

1959年の今日、在国米軍立川飛行場をめぐる砂川事件において、飛行場乱入により逮捕した刑事特別法を違憲とし、関係者の無罪を言い渡した1審を破棄し差し戻した最高裁。憲法の直接解釈ではなく、外交政策等を踏まえた現実政治追従的見解であり、現在にも大きく影響を与えています。

以前にも触れましたが、法の本質は秩序の維持であり、真実の追求ではないことを再認識します。
その背景は、やはり200年続いた物、財を基盤とした権威主義による、地に足が付いた盤石な体制維持なのでしょう。

そんな中央集権化に対し、風の時代の特徴は多極分散とか。何となくそんな風潮も漂い始めていますが、さてどうなることか。
理にかなうものが最優先される時代・・・それが行き過ぎた弊害も安易に想像できますが。

因みにその200年後の水の時代は、感情と混合、共感の特性を持ち、同時に破壊と再生を促すとか。
ブラックボックスに隠された関数のように、仕組みはわかりませんが、案外それを繰り返すのかもしれません。

弱点を武器に

2023-12-25 08:29:12 | 日記
来年度から就職されるというお客様から、何かアドバイスあります?と尋ねられました。大した経験も成功譚もない僕に、まともなアドバイスなど出来ようもないのですが、そうですねえ、「弱点は武器になることもある」ってことかな、短所は長所的な、と。

19世紀のバイオリニストサラサーティ。天才的な技術を持ち合わせていましたが、ちょっと先輩にヨーロッパを席巻した「悪魔に魂を売って手に入れた」とまで噂された超絶技巧のバイオリニストパガニーニがいまして、サラサーティは彼の曲だけは人前で披露しなかったとか。

それは彼の手が小さくて、パガニーニの超絶技巧曲を完璧には弾きこなせなかったからと言われています。

そこで彼が考えたのが「弱点を武器にする」方法。バイオリンの弦の中央より半分で1オクターブカバーしますが、それより高音の次の1オクターブはその半分の領域でカバーします。つまりmm単位で音が変化するため手が小さい方が有利なのです。そして生まれた高音域超絶技巧バリバリの「チゴイネルワイゼン」、超有名曲ですよね。

学校では正解は1つなのが基本かもしれませんが、社会において正解は1つとは限りません。
弱点克服もいいですが、少し柔軟な発想を持たれた方がいいかもしれません。

短所も特徴でありますから、使い方で長所にも武器にも成り得ます。

・・・ということは、その逆もまた然り。
現在長所だと思っていることが、短所や弱点になり得ることも念頭に置いておいた方がいいかもと。