中世ヨーロッパの写本の挿絵には
謎の「騎士vsカタツムリ」がよく描かれているそうで
マザーグース的”カタツムリにも勝てない”や、何かあれば殻にこもる等
騎士を揶揄する解釈など色々あるようですが
キリスト教的「蝸牛は原罪の象徴」解釈が主流のようで(ホントのところは?らしく)
他にも様々な動物が描かれていて、猿は”背信者”、多産な兎は”色欲”とか。
大英図書館蔵のハーレー写本には、それぞれ蝸牛と兎を肩車して対峙する2匹の猿が描かれてます
さて、ティツィアーノの絵画「兎と聖母マリア」は、マリア様の左手の下に白い兎。
上記の理由からか「聖愛が邪淫を調伏する象徴」と聞いていたのですが・・・
やはりキリスト教的行事である復活祭では、お馴染みのイースターエッグと一緒に
”イースターバニー”なるものが登場するそうで
古代ウサギは雌雄同体とみなされ、単体で子を産みしかも多産であることから
”純潔”と”豊穣”の象徴だったそうで、復活祭のメインパーソナリティになったとか
こちらの視点でとらえれば、手の下のウサギはある意味、「マリア様自身の象徴」ともいえるかと
宗教史、画家の背景を調べれば、少しは明確になるかもしれませんが
実害なければ、敢えて正反対の意味を
其々楽しめるのも悪くない気がします