覇王の馬券密議

中央競馬の壮大な演出劇の真実・・・ターフ裏の怪人が饒舌に説き聴かせる回顧と予想

エルム楡 市民小説

2012年08月25日 16時21分56秒 | Weblog
 土曜札幌メイン、第17回 エルムステークス 

    エルム   = 楡(にれ)の木 

 今回のこのレースは、テーマ明白と思われ、そして最終決断としても、、圧倒的人気 5枠5番 ローマンレジェンド 1.5倍 この取捨で、これに相手を絞れるかどうか、この1点だった。決断として、わたくしはレース直前、トータルに見てこの1頭を切れない、と判断した。

 だから、敢えて朝、申し上げた 本命 8枠11番 エスポワールシチー 対抗 7枠8番 グランドシチー この2頭の シチー=市 の2・3着。これで、まあ、満足とした。3連複 1440円 これはいわば、わたくしの3頭馬券の大本線だったが、大本線でこれでは矢張り儲からない。3連単 3430円 も入れ、頂いたが、これは儲けるレースではなく、わたくしの申し上げたテーマ、それが正しいかどうか。その確認レースだった。

 正しかった。

 今回のこのレースだけは、昨年2011年10月24日 死去された、文学者の代表作こそ、テーマだとお話した。

     どくとるマンボウ こと 北杜夫 (斎藤茂吉の息子)
     代表作 『楡家の人びと』 

 どう見ても、これである。歌人としても著名な、精神科医・斎藤茂吉の一族。即ち作者自身の家の歴史を描き出した小説で、三島由紀夫の批評では

    近代日本で初めて登場した市民小説 

 この 市民 から シチー(市) の2頭、エスポワールシチー グランドシチー が浮かび、当然実名の

      斎藤茂吉  ファミリー     さいとう
      佐藤哲三  騎手        さとう   

 これが託されたのが、エスポワールであり、そして、もう1頭の圧倒的人気、ローマンレジェンド だが、ドイツ文学に傾倒した北杜夫にローマの伝説は似合わないが、しかし、この馬の母は

     パーソナルレジェンド   個人の伝説 

 これはこの自伝的大河小説の要約に相応しい。人気薄の方を祈ったが、今日からテレビ東京で始まった競馬中継番組の新企画。そして、九月のJRA壁紙カレンダー この 1着 5番ゼッケン からも、消せないのである。

 この一族の開業医院は、今も府中競馬場に続く道沿いにあることも地元民には周知。

 どくとるマンボウ 軽妙で、飄々たる語り口。軽い文学のように見え、濃く、芯が通り、自分の家の歴史を語り、ある時代の流れを刻印した。何か、さらっとした去り際だと感じ、楡=エルム で、夏の終わり頃の札幌だと、待っていたが、2頭のシチーが寄り添い、静かな追悼だった。

 無風重賞の翌日の明日、出るはずの大きな所、ゲットして頂く所存。

 逝った、楡家の躁鬱病み。麻布で成績6番と云う俊才ながら、急に勉強嫌いになり、何だか気楽に生きようとして、随分と変な深みにも嵌まられ、ちょっと困ったな、という何となく軽い懊悩ぶり。わたくし自身と似ている感じもする。府中競馬場に足を運べば、面白い馬名の着想、また外れて楽しい馬券の顛末など、『優駿』に寄せられていただろうに、と拝察申し上げる。

 さあ、今週の真の課題! あの問題は、明日の両重賞での模様だ。

 サンバ疲れなきよう。わたくしも頑張ります。

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