覇王の馬券密議

中央競馬の壮大な演出劇の真実・・・ターフ裏の怪人が饒舌に説き聴かせる回顧と予想

神国日本 競馬は死なず!

2011年03月15日 12時55分09秒 | Weblog
 今月の27日までの、千葉県船橋市の中山競馬場での競馬開催が、安定的な開催が見込み難いとの事由で、中止と決定された。が、行われないのではなく、代替競馬として、小倉や阪神の開催で、振り替えで挙行されることがJRAから発表された。



 このような折に、競馬とは ・・・ 

 と云う世論は、それは理解できる。しかし、23日には、選抜甲子園も開幕するし、日本将棋連盟では、逆にこのような折だからこそ、元気で将棋を指す子供らの姿を示すことに意義があるとして、恒例の小学生名人戦の予定通りの開催を発表した。羽生名人も渡辺竜王もここから生まれた。

 祈りと節度を以て暮らさねばならぬこのような折りだからこそ、こころまで萎縮させてはならない。ことしもこの出来事を決定的な契機として、新たな 第78代日本ダービー馬 が誕生する。
 わたくしも、歓呼と喝采と、希望と共にそれを見届けたい。

 確かに、ヒロシマ・ナガサキ以来の国家的災厄ではある。海外メディアに「屈強な日本」などと書かれると、この20年に渡る国家的停滞を思い面映いが、他のアジア諸国が次々に先進国の支配下に堕ちた明治維新の折、200年以上国を鎖(とざ)したわが邦は殆ど学生運動のような世代の若者の主導する国家的革命でこれを凌ぎ、逆に文明国に伍する発展を遂げた。敗戦からも立ち直り、一時は世界一と称される文明を廃墟の中から創り上げた。團伊玖磨先生の『花の街』は、廃墟を見下ろしつつ、何時かここが花いっぱいの街になる様を思って作られた曲である。
 福島で勝った馬が日本一の有馬記念を制するなど、夢を育もうではないか。また、いわきなど温泉地などの競走馬の身の上、そこに懸けられた人々の夢の行方などを思うば、祈りは尽きない。美浦トレセンはどのような状況なのか。

 わたくしとて、打ちのめされる思いと共に、一口に犠牲者一万人などとの報道に接すると、これまでにこの現世で味わった、惜別、死別の思い出と想像力の全てを動員しても、焼べ尽きない想いに閉ざされる。その塞ぐ心を開けひろげ、前を向く時である。

 まだ、開催自体を左右する状況判断は、主催者側にも残っているはずだ。が、予定通り、この週末、土日月の開催があれば、わたくしも計画停電の中をやりくりし、参加する。これ程までに不確定要因が積み重なると、確実視できる事は乏しい。が、現状、拙宅は無事であり、通信また電力状況も変わらない。ここまでに停電も起こらず、また起こっても1日に3時間の停電にとどまるという実態をもっと東電に喧伝してもらいたい。被災地に参ることも叶わぬ以上、我われは我われで前に進む。
 これまでも様々の折り、我われ競馬ファンは1頭の競走馬に様々を託して、生きてきたものである。サイン馬も健在である。

 『神国日本』 昭和17年 横山大観 の作である。この筆を執った作家の心の内を思いやる。

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