
「ケ・セラ・セラ」のヒットで知られるドリス・デイが主演した映画「パリの四月」が製作されたのは53年だった。映画でドリスが同名の主題曲を歌っていたので、コールマン・ホーキンスの名演はその後かと思ったら45年録音と映画より古い。通常、映画の主題曲がヒットしたあと多くのプレイヤーが取り上げるケースが多いので、調べてみるとオリジナルは更に古く、32年のミュージカル「ウォーク・ア・リトル・ファスター」に遡る。
カウント・ベイシーの「one more time!」という掛け声で何度も繰り返されるエンディングでお馴染みの「パリの四月」は、その美しく洗練されたメロディから名演、名唱は数多い。フリーマンと署名のあるジョー・ウィリアムスをデフォルメしたジャケットは、63年のニューポート・ライブ盤だ。「パリの四月」も収録されていて、ジョーはメロディラインをストレートを歌いだし、クラーク・テリーはその美しいラインに彩りをつけ、続くホーキンスは聴衆を包み込むような大きさでかつての名演を彷彿させる。他にもハワード・マギー、ズート・シムズも参加したセッションはアンコールの声が止まず、ニューポートの興奮が伝わってくる素晴らしさだ。
今も昔も女性ヴォーカルが持てはやされ、男性陣の影が薄いジャズ・ヴォーカル界は寂しいものがある。女性にしか表現できないものがあるように、男だけが持つ逞しい表現と、男ならではの魅力もあるものだ。ジョー・ウィリアムスはベイシー・バンド専属歌手の経験から、スウィング感は抜群で、伸びのある声質はビッグバンドに映える。ピアノトリオをバックにしっとりと歌い上げるヴォーカルも味わい深いが、管楽器を配したダイナミックでリズミカルなジョーの歌は足取りが軽くなる四月にはうってつけだろう。
「ケ・セラ・セラ」、「ボタンとリボン」、「モナ・リザ」等、日本でも親しまれた曲を作詞したレイ・エバンズは、今年92歳で亡くなっている。「ケ・セラ・セラ」はラテン語で、「なるようになる」という意味だ。スローライフが唱えられる今、なるようになるとのんびりした生き方が長寿の秘訣らしい。
カウント・ベイシーの「one more time!」という掛け声で何度も繰り返されるエンディングでお馴染みの「パリの四月」は、その美しく洗練されたメロディから名演、名唱は数多い。フリーマンと署名のあるジョー・ウィリアムスをデフォルメしたジャケットは、63年のニューポート・ライブ盤だ。「パリの四月」も収録されていて、ジョーはメロディラインをストレートを歌いだし、クラーク・テリーはその美しいラインに彩りをつけ、続くホーキンスは聴衆を包み込むような大きさでかつての名演を彷彿させる。他にもハワード・マギー、ズート・シムズも参加したセッションはアンコールの声が止まず、ニューポートの興奮が伝わってくる素晴らしさだ。
今も昔も女性ヴォーカルが持てはやされ、男性陣の影が薄いジャズ・ヴォーカル界は寂しいものがある。女性にしか表現できないものがあるように、男だけが持つ逞しい表現と、男ならではの魅力もあるものだ。ジョー・ウィリアムスはベイシー・バンド専属歌手の経験から、スウィング感は抜群で、伸びのある声質はビッグバンドに映える。ピアノトリオをバックにしっとりと歌い上げるヴォーカルも味わい深いが、管楽器を配したダイナミックでリズミカルなジョーの歌は足取りが軽くなる四月にはうってつけだろう。
「ケ・セラ・セラ」、「ボタンとリボン」、「モナ・リザ」等、日本でも親しまれた曲を作詞したレイ・エバンズは、今年92歳で亡くなっている。「ケ・セラ・セラ」はラテン語で、「なるようになる」という意味だ。スローライフが唱えられる今、なるようになるとのんびりした生き方が長寿の秘訣らしい。
先週のアップ日は95アクセス、週間アクセス465を記録しました。いずれも過去最高です。ヴィトン等ブランドのキーワードで迷い込まれた方が多かったようです。今週「ケ・セラ・セラ」、「ドリス・デイ」で訪問された方もコメントお寄せください。
数々の名演、名唱ある「四月のパリ」ですが、お気に入りのヴァージョンお待ちしております。
管理人のお気に入り
インスト Coleman Hawkins / Hollywood Stampede
ヴォーカル Sarah Vaughan w. Clifford Brown
「パリの4月」~好きな曲です。dukeさんの記事内容に反するようで恐縮なんですが(笑)・・・女性ヴォーカルでひとつ浮かんできのが・・・
ダイナ・ショアの[ダイナ・シングス、プレヴィン・プレイズ」(capitol)の「パリの4月」です。
プレヴィンの見事な伴奏で、ダイナがverse(本メロディの前の部分)から、しっとりと唄ってます。
もうひとつ挙げさせて下さい。
あっと驚くモンク版です(笑)
2つのヴァージョンがあるはずですが、1957年のピアノソロ、Himself(riverside)の「パリの4月」です。「モンク」だと構えずに、虚心なく聴けば・・・しっとりした感じを味わえるように思います。好きだなあ・・・この「パリの4月」
with stringsというと、邪道と言われがちなのですが、そんなことはないと思うのです。
パーカーは、ストリングスをバックに良く歌っています。
他にはサド・ジョーンズでしようか。ベイシー楽団の演奏とは、違った味わいです。
ということで、
ヴォーカル ①エラ・フィッツジェラルBELGIUM1957(DVD)
インスト ①チャーリー・パーカー WITH STRINGS
②サド・ジョーンズ THE MAGNIFICENT THAD JONES
私もサラを挙げておりますので、女性ヴォーカル大歓迎です。(笑)記事のジョー・ウィリアムスも好きなのですが、サラには敵いませんね。ダイナのヴァージョンも好きです。プレヴィンも見事ですが、レッド・ミッチェルもいい音出してます。
あっと驚いたモンクが登場しましたか。(笑)Himself はモンクのベスト3に挙げたほどのお気に入りです。モンクは気にいった曲を何度も吹き込んでおりますが、「パリの4月」は61年よりこちらに軍配をあげます。私が挙げたホークはチャールス・トンプソンの伴奏が抜群でして、ハワード・マギーのソロはヴァースから入り、一際高い音でメロディを吹き上げる・・・素晴らしい「パリの4月」です。
ウィズ・ストリングスは邪道ではありませんよ。私もよく聴きますよ。ウィズ・アルコールですとよく効きます。
エラ・フィッツジェラルBELGIUM1957(DVD)
ロイ・エルドリッジと共演したストックホルムのライブでしょうか?サッチモとのアルバムでも歌っていましたね。
サド・ジョーンズはベイシー時代、何度もこの曲を吹いておりますが、自身のアルバムとなるとソロも一段と熱が入るようです。ところでこのアルバムの別名ご存知でしょうか・・・ハト・ジョーンズ(笑)
「パリの4月」良いですね。E.Y.ハーバーグ(作詞)、ヴァーノン・デューク(作曲)の名曲で、ブロードウェイの初演が32年と古く、昔から皆に愛されてきた曲ですね。
そのため、パーカー、パウエル、モンク、サド・ジョンズ、サラ、エラ&ルイ、(教えて頂いた)ジョー・ウイリアムス等、多くのジャズメンが名演を残していますね。選べと言われても皆良いので、悩んでしまいます。(笑)
ここは得意のエイヤーで行きたいと思います。
ベイシー楽団の「エイプリル・イン・パリ」
ベイシーによる「ワン・モア・タイム」の掛け声で繰り返されるエンディング。おもわず涎が出そうになる、ご機嫌なアルバムです。
「サラ・ヴォーン・ウイズ・クリフォード・ブラウン」
私が主催している「ジャズ鑑賞会」でもとりあげました。一節ずつ情感を込めて歌い上げるサラ。たまりませんね。そして、ブラウニーのトランペットも枯れた味を出し、好サポートをしています。23歳の若者がこんな枯れた味を出せるなんて信じられません。
でも、明日になると又気が変わるかもしれません。
取り敢えず、今日の気分での選曲です。
アンコール・ナンバーに何を選ぶかは、プレイヤーは悩み、リスナーは楽しみのひとつと思います。ベイシーが選んだ「エイプリル・イン・パリ」は聴衆を十分に満足させる曲と思います。何度聴いても「ワン・モア・タイム」、一度聴くのは・・・「ワン・タイム」(笑)
私も愛聴しているサラとは嬉しいですね。やはりブラウニーあってこその名唱ですが、サラが更に大きく見える素晴らしい内容です。当時の平均寿命は分かりませんが、ブラウニーは太く短く生涯を終えたのでしょう。23年の人生を凝縮したソロですね。
皆様が挙げておられる、王道アイテムの素晴らしさは
論を待ちませんが、挙がっていないところで、
手持ちアイテムをチェックしてみました。
○「Brass Shout/ Art Farmer」(UA)
サックスやクラなどの木管を一切加えていない、
金管のみのブラス・セクションを擁した、ビッグバンド盤。
金管オンリーなのに、とげとげしくならないところが、
ゴルソンのアレンジの妙でしょうか?
この曲は、ピアニストもかなり取り上げていますね。
○「Jazz Giant/ Bud Powell」(Verve)
○「Concert By The Sea/ Erroll Garner」(CBS)
○「Jazz Will-O-The Wisp/ Al Haig」(CounterPoint)
○「All Night Session Vol.2/ Hampton Hawes」(Contemporary)
○「Andre Prevn Plays Songs by Vernon Duke」(Contemporary)
ガーナーのが、インパクト強いですね。
ヴォーカルその他については、また明日以降に・・・。
ベイシーもまとめて聴いてみたくなってきました。
「Brass Shout/ Art Farmer」とはキラリと光る1枚を挙げていただきました。ゴルソンのアレンジは定評ありますが、こういったスタンダードでは際立った上手さをみせます。聴きなれた曲も新鮮に聴こえますね。ところで、このアルバム、ジャケ買いでしょう。(笑)
多くのピアニストも「パリの4月」を取り上げておりますが、挙げらた中ではパウエルが印象に残ります。ヴァーヴ期では「ジニアス」と並び評される傑作ですね。ガーナーは「Paris Impressions」でパリにちなんだ曲を集めておりますが、2LPなのになぜか「パリの4月」を入れておりません。58年3月と5月の録音だったからでしょうか。(笑)