
NHK交響楽団首席オーボエ奏者、茂木大輔さんの著書「オーケストラ楽器別人間学」は、どんな楽器がどんな性格を生むのかを分析している。ハープの項には、夢見がちな深窓の令嬢、と副題が付いていて、楽器が持つ既成の美音のため、奏者は既成の幸福をあらかじめ手にしたところから発想をスタートするという。空想を誘うその音色は、性格からも苦悩をとりのぞき、夢見るような性格になっていくそうだ。
アドリブを命とするジャズには、機能的にハープは向かないようで、ジャズ・ハーピストは少ない。ドーハムとロリンズのセッションに参加したベティ・グラマンが有名だが、この楽器を極めた人にドロシー・アシュビーがいる。アシュビーが深窓の令嬢なのかは不明であるが、フランク・ウエスとのコラボレーションが見事な「In A Minor Groove」を初め数枚のリーダー・アルバムがあり、美しい音色を損なわずにハープで自由にインプロヴァイズしている。ジャズ向きではないハープを、高度なテクニックによりジャズの場で位置付けた功績は大きく、アシュビーのアドバイスにより、日本のジャズ・ハーピスト林忠男さんが誕生したのは、国境を越えて同じ音色に魅せられた二人の友情であった。
Concierto de Aranjuez と題された作品は、タイトルのアランフェスをはじめ、ミスティ、ラウンド・ミッドナイトというお馴染みの曲を収録したハープ・ソロアルバムだ。児山紀芳氏プロデュースということもあり日本人好みの選曲であるが、ソロ演奏によりメロディの美しさを際立たせた好作品である。レイ・ブライアントの決定的名演で知られる「ゴールデン・イヤリング」がトップに収められていて、美しいことこの上ない。ロバート・マックスウエルが「ひき潮」でハープの究極の美ともいえる押しては引く小波を表現したように、アシュビーは金のイヤリングの目映いばかりの輝きをその47本の弦で紡いでいる。美しいメロディは美しく表現されることで、曲が持つ本来の美しさを醸し出すのだろう。
茂木さんによるとハーピストは目に見える上半身の優雅な動作とは対照的に、スカートの下では両足で煩雑なペダル操作がおこなわれているそうだ。このペダル・コンビネーションがハープを演奏する際重要なポイントになる。夢見がちな令嬢のスカートの下は気になるが、見ないほうがいいものもあるようだ。
アドリブを命とするジャズには、機能的にハープは向かないようで、ジャズ・ハーピストは少ない。ドーハムとロリンズのセッションに参加したベティ・グラマンが有名だが、この楽器を極めた人にドロシー・アシュビーがいる。アシュビーが深窓の令嬢なのかは不明であるが、フランク・ウエスとのコラボレーションが見事な「In A Minor Groove」を初め数枚のリーダー・アルバムがあり、美しい音色を損なわずにハープで自由にインプロヴァイズしている。ジャズ向きではないハープを、高度なテクニックによりジャズの場で位置付けた功績は大きく、アシュビーのアドバイスにより、日本のジャズ・ハーピスト林忠男さんが誕生したのは、国境を越えて同じ音色に魅せられた二人の友情であった。
Concierto de Aranjuez と題された作品は、タイトルのアランフェスをはじめ、ミスティ、ラウンド・ミッドナイトというお馴染みの曲を収録したハープ・ソロアルバムだ。児山紀芳氏プロデュースということもあり日本人好みの選曲であるが、ソロ演奏によりメロディの美しさを際立たせた好作品である。レイ・ブライアントの決定的名演で知られる「ゴールデン・イヤリング」がトップに収められていて、美しいことこの上ない。ロバート・マックスウエルが「ひき潮」でハープの究極の美ともいえる押しては引く小波を表現したように、アシュビーは金のイヤリングの目映いばかりの輝きをその47本の弦で紡いでいる。美しいメロディは美しく表現されることで、曲が持つ本来の美しさを醸し出すのだろう。
茂木さんによるとハーピストは目に見える上半身の優雅な動作とは対照的に、スカートの下では両足で煩雑なペダル操作がおこなわれているそうだ。このペダル・コンビネーションがハープを演奏する際重要なポイントになる。夢見がちな令嬢のスカートの下は気になるが、見ないほうがいいものもあるようだ。
ゴールデン・イヤリングは、サラサーテのチゴイネルワイゼンをアダプトしてビクター・ヤングが作った曲ですが、思い浮かぶのはレイ・ブライアントとキース・ジャレットでしょうか。お好みのバージョンをインスト、ヴォーカル問わずお寄せください。
管理人 Golden Earrings Best 3
Ray Bryant Trio (Prestige) タバコのブライアント
Dorothy Ashby / Concierto de Aranjuez (Philips)
Benny Green / Funky (Somethin'else)
昨夜は大石学さんのソロピアノを楽しんできました。自らテンションを高め、質の高いソロ・ライブに酔いしれました。大石さんは、ライブ中は多くを語らず淡々と演奏を続ける人ですが、打ち上げではギャグの展開でした。静と動、ピアノスタイルにもライフスタイルにも必要なものですね。私は動ばかりでまだ二日酔いです。(笑)
今週もたくさんのコメントをお待ちしております。
取り扱ってます(探すに一苦労^^;)
丁度、赤松敏弘(vib)&宮之上貴昭(g)の初共演ライブを
企画、主催していたころでして、BBSの自分や仲間が
書いたライブ・レポを懐かしく読んでいました。
手持ちは
○Ray Bryant Trio(Prestige)
○Goin Out of My Head/ Wes Montgomery(Verve)
Oliver Nelson のアレンジが、冴えてます。
○Rendezvous/ Peggy Lee(Capitol)
あっさりした歌いっぷりです。
○Jan Lungren Trio(SITCD)
途中で転調するアレンジがちょっと面白いけど、
基本的にはブライアントのコピーのような感じ。
BBSの常連さんからの情報ではジョニー・スミスg
もやってるみたいですが、これは持っていません。
あと、シナトラも歌っているみたいですけど、
最近10CDのボックス買ったので、調べてみましたが
これには収録なし。
(10CDのボックスは、僕はシナトラ盤を単体では
「Swing Easy」「Only The Lonely」「Wee Small Hours」
「Francis.A & Edward.K」しか持っていないので、
つい10枚で¥1,500弱という価格につられて買って
しましました。
ほんとうのファンはこんなの買わないんだろな、と
三具さんの顔を思い浮かべながら後ろめたい思いを・・)
この値段だから、仕方ないのかしら。
考えてみると、ここにある曲は、みんな手持ちのどれかのCDに入っているような・・・、多分入っているでしょう。
>>ほんとうのファンはこんなの買わないんだろな、と
実は、私もちょっと後ろめたく思いながら、つい手が出てしまいました。
本題と違うことばかり書いてしまい、すみません。
Golden Earringsといえば、Ray Bryant Trio ですね。(これしか浮かばない)
私は、ピアノ・トリオはこのアルバムから入りました。Golden Earringsは、特に好きで、この曲だけ何度も聴いた覚えがあります。
ソウルフルでありながら、洗練された印象を受けました。他のアルバムでは、もっとブルージーで、ファンキーでもあるような感じがしますが、この
Ray Bryant Trio は、何か特別な感じがします。
Golden Earringsは、他に思い浮かばないです。
(情けない)
また、思い浮かんだら書かせていただきます。
やはりこの名曲を取り上げておりましたか。トップは揺るぎないでしょうね。恐らくはブライアントを超えるものはないと思いますし、これからも出てこないと思われます。
ウエスにペギー・リーは予想しておりましたが、Jan Lungren Trio は忘れていた1枚です。おっしゃるようにブライアントのコピーです。コピーしたくなるほど完璧で決定的名演なのでしょうね。
ペギー・リーはあまり印象がなく、ヴォーカルではボビー・ダーリンでしょうか。当時3Bと言われたころのヒットだったと思います。あとのBは、ボビー・ヴィントン、ボビー・ヴィーです。オールディーズのブログみたいですね。(笑)
ジョニー・スミスは私も聴いたことがありません。シナトラは聴いたことがありますが、収録アルバムは不明です。
シナトラを集めるのは容易なことではありませんので、10CDボックスで気軽に楽しむことに吝かではありません。私もエリントンのファンと言いながら、SPには手が届かず、40CDボックスで聴いております。こちらはピックアップしたものではなく、24年から47年までの全録音を収録したものです。ときに何枚目まで聴いたか忘れます。(笑)
パーカーの10CDボックスお持ちでしたか。全て既に発表された音源ですので、目新しいものはありませんが、お手ごろの価格で十分パーカーを楽しめるものと思います。
>>ほんとうのファンはこんなの買わないんだろな
マニアは買うようです。私が知っているコルトレーン・マニアは同じアルバムをオリジナル盤はもとより2ndプレス、3rdプレス、東芝盤、キング盤、フランス盤、果てにはロシア盤まで持っておりました。当然ベスト盤も収集の対象だそうです。(笑)
Ray Bryant Trio からピアノ・トリオに入ったのですか。入り口はまともだったようですね。(笑)
もう15年前になりますでしょうか、当地でブライアントのライブを催したことがあります。生で聴くあのフレーズには唸ってしまいました。弾くたびに違うフレーズはジャズの一番の魅力ではありますが、レコードと同じ演奏をこれほど心地よく感じたことはありませんでした。
昨日はお疲れ様でした。ライブ+打ち上げ・・・ご機嫌ですね。
ゴールデン・イアリングスは名曲だと思いますが、意外とアルバムが出てきません。
レイ・ブライアント・トリオ(レイ・ブライアント)
一位はこれで決まりかと・・・。彼が名演を残さなかったらこの曲がファンの間に浸透する事はなかったのではと思っております。
ゴー・イング・アウト・オブ・マイ・ヘッド(ウエス・モンゴメリー)
困った3番目が思いつかない。
記憶に間違いがなければ、確かマレーネ・ディートリッヒが同名の映画の中で歌っていたはず。これを入れてやろう。
無理やりベスト3でした。(笑)
昨夜はライブ+打ち上げで大いに盛り上がりました。なかなか当地ではライブを聴く機会がありませんので、たまに生に接すると改めて生でしか聴くことができない音に感じるものがあります。
あまりにもブライアントの印象が強くて他のヴァージョンは霞がちですが、ウエス等いい演奏もありますね。
同名の映画でマレーネ・ディートリッヒが歌っているようですが、こちらは聴いておりませんし、映画も観ていません。映画を観てもディートリッヒの歌より脚線美に釘付けでしょうね。(笑)
こちらも春になってますよ、庭のライラックの木の
芽がだいぶ大きくなって嬉しい!
さてこの曲でおもいうかぶのは2枚だけなんです。
一枚は私の大好きなGENE DINOVIなんです。
”At Red Brick Warehouse Live In Yokohama”
という盤に入っているもので。
Neil Swainson(B), 木村幸夫(ds)
彼のピアノのスタイル大好きなんです、一度生を
聴いたら誰もが彼の指の動きに魅了されます。
華やかで、軽やかで気持ちを和ませてくれる。
お次は、アレンジの面白さとピアノの切れ味の良さと
ベースの心地良さにいちころ、
”Minor Meeting" Carssten Dahl Trio
ベースのJasper Lundgaardがめちゃいいんです!
この曲ってポピューラーなのにあまり思い浮かばない
のですね。う~んでも素敵な曲ですね。
Benny Green / Funky (Somethin'else)
の二枚はOK!
でも三枚目は、フレディー・ハーバートのトプシーではどうでしょうか。
結構、ハーバートのこの手は良いでっせ!
タバコのブライアントはこの曲が目立ちますが、実は、確か6曲目の「スリル イズ ゴーン」のテーマを弾くあの2コーラス目の旋律がゾックとさせるのをご存知で・・・もう性感帯をサーッとくるのですよ・・・たまりません!
なんとエロティックなタッチなのでしょうか・・。
当時ブライアント君まだ20代後半でしょう・・・凄いですね。
今日の当地は20度近い気温でして、さくら前線も大分近くなってきたようです。私は花見が嬉しいです。(笑)
おもいうかぶ2枚ですが、渋いところを聴かれておりますね。GENE DINOVI は Golden Earrings タイトルのは聴いておりますが、 Live In Yokohama は知りませんでした。マシュマロ・レコードの上不さんが招聘されたのでしょうか。ブライアントとは違ったアプローチで楽しめますね。
”Minor Meeting" Carssten Dahl Trio は一度聴いたきりでして、残念ながらベースの Jasper Lundgaard のプレイはあまり記憶にありません。サングラスを外したら美人なのか、そうでないのかよく分からないジャケでしたね。(笑)