
主演女優賞や作曲賞などアカデミー賞5部門を受賞した1964年のディズニー映画「メリー・ポピンズ」の製作背景を描いた「ウォルト・ディズニーの約束」という映画を観た。本物のウォルトかと思うほどのはまり役だったトム・ハンクスと、エマ・トンプソン演じるイギリスの女性作家トラバースの映画化をめぐる交渉は、それぞれの国を象徴するディテールがちりばめられていて興味深い。
「メリー・ポピンズ」といえば歌曲賞に輝いた「チム・チム・チェリー」のメロディが頭を過ぎるが、それはジュリー・アンドリュースが歌ったものではなく、コルトレーンのソプラノ・サックスだ。録音は1965年5月で、コルトレーン芸術の頂点ともいえる1964年12月に録音された「至上の愛」の次作になる。さらに翌月の1965年6月には大きく方向を変えた「アセンション」が録音されている。最早従来のファンは理解できない世界に突入するわけだ。「至上の愛」から「アセンション」との間にディズニーの作品を選んだ理由は一体何だったのだろう。
よく「チム・チム・チェリー」は、愛奏曲である「My favorite Things」 の二番煎じと言われる。ともにミュージカルを代表する美しい曲で、3拍子という共通点、さらにソプラノで演奏したのでそんな印象が強い。「Quartet Plays」を境とし、以降棘の道を行くコルトレーンは、ソプラノに於ける表現の完結として「チム・チム・チェリー」を選んだのではなかろうか。ソプラノ・サックスはテナーと同じ調性のため、持ち替え楽器として使用されるが、コルトレーンは全く違う楽器として扱ったのかもしれない。持ち替えでここまで楽曲を追及した深い表現はできない。
映画では「メリー・ポピンズ」の全曲を書いたシャーマン兄弟とトラバースのやりとりを面白く描いていた。歌詞をメロディに乗せるため造語を使うと、そんな言葉はイギリスには存在しないと女史はクレームを付ける。単語一つにもクイーンズ・イングリッシュを大事にするお国柄なのだろう。そういえば、コルトレーンのイギリス盤は「My favourite Things」のスペルだった。
「メリー・ポピンズ」といえば歌曲賞に輝いた「チム・チム・チェリー」のメロディが頭を過ぎるが、それはジュリー・アンドリュースが歌ったものではなく、コルトレーンのソプラノ・サックスだ。録音は1965年5月で、コルトレーン芸術の頂点ともいえる1964年12月に録音された「至上の愛」の次作になる。さらに翌月の1965年6月には大きく方向を変えた「アセンション」が録音されている。最早従来のファンは理解できない世界に突入するわけだ。「至上の愛」から「アセンション」との間にディズニーの作品を選んだ理由は一体何だったのだろう。
よく「チム・チム・チェリー」は、愛奏曲である「My favorite Things」 の二番煎じと言われる。ともにミュージカルを代表する美しい曲で、3拍子という共通点、さらにソプラノで演奏したのでそんな印象が強い。「Quartet Plays」を境とし、以降棘の道を行くコルトレーンは、ソプラノに於ける表現の完結として「チム・チム・チェリー」を選んだのではなかろうか。ソプラノ・サックスはテナーと同じ調性のため、持ち替え楽器として使用されるが、コルトレーンは全く違う楽器として扱ったのかもしれない。持ち替えでここまで楽曲を追及した深い表現はできない。
映画では「メリー・ポピンズ」の全曲を書いたシャーマン兄弟とトラバースのやりとりを面白く描いていた。歌詞をメロディに乗せるため造語を使うと、そんな言葉はイギリスには存在しないと女史はクレームを付ける。単語一つにもクイーンズ・イングリッシュを大事にするお国柄なのだろう。そういえば、コルトレーンのイギリス盤は「My favourite Things」のスペルだった。
管理人・ディズニー映画・ベスト3
白雪姫
メリー・ポピンズ
美女と野獣
今週も皆様のコメントをお待ちしております。
映画『ウォルト・ディズニーの約束』予告編 - YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=iJrsmAdVFKA
1.塔の上のラプンツェル
とてもスピーディーで映像もキレイ、ボクの中で断トツの映画です.
2.ファンタジア
後年リメイクもされましたが、この映画は外せないでしょうか.
3.アナと雪の女王
特に日本語版がすごくいい、映画館で歌うという発想も斬新でした.
久々に、25-25プレゼンツやります!
詳細はこれからですが、日時とメンバーだけ決定。
11月24日(振替休日日)に
前回のメンバー(赤松、ハクエイ、生沼、小山)+市原ひかり(tp)。
いつも通り、トワイライト・ライブです。
会場が、青山Body&Soul か、六本木Satin Doll。
前者だと飲食別でMC¥4,500.
後者だとフリードリンク、フリーフードで込みで¥6,500~7,000.
参加者としては、どちらのほうが有難いでしょうか?
トップに「塔の上のラプンツェル」がきましたか。2010年の比較的新しい作品ですが、映像や音は進化しております。
そして、「ファンタジア」も良い映画でした。
「アナと雪の女王」はまだ観ておりませんが、好評のようですね。
私が選んだ作品とはかぶっておりませんが、世代で印象に残る作品が違うのかもしれません。どの時代の映画であれ、質の高さは驚異的です。
まだ先ですが、今年は何かと忙しく、残念ながら行けそうもないですね。前回は、お酒を飲まれない方が多かったようですので、飲食別でMC¥4,500のほうが足を運びやすいかもしれません。
ライブついでにご案内しますが、札幌の黒岩静枝さんのライブが6月13日(金)に、銀座スウィングで開かれます。メンバーは札幌のドラマー佐々木慶一さんと、ピアノ大徳俊幸さん、ベース水橋孝さんです。お時間があれば是非お聴きください。いつの日か、25-25プレゼンツで黒岩静枝さんのライブを組まれるのでしたら協力します。
長いご無沙汰をしております。
ライヴ紹介が続いているようなので、私にもひとつご紹介させて下さいね。
カナダのジャズ・ピアニスト、Gene DiNovi さんが6月8-14日に日本公演をされます。
今回は長野県、埼玉、横浜、しかも横浜の「ちぐさ」でもライヴがあります。是非皆様に素晴らしいジーンさんのピアノを聴いていただきたいと願います。
詳しい情報は、http://nono54.blog88.fc2.com/ ブログでご紹介しております。宜しくお願い致します。
ちなみにディズニーの映画のお気に入りは、「ピノキオ」と「スリーピング・ビューティー」です。
ジーン・ディノヴィは、ハービー・スチュワードと来日したときの山形ライブ盤で聴きましたが、スウィング感あふれる良いピアノですね。ビッグバンドや歌伴で培われた小気味いいフレーズは絶品です。横浜「ちぐさ」でのライブは往年のファンには嬉しいプレゼントです。是非、お近くの方はお聴きください。
「ピノキオ」と「スリーピング・ビューティー」も心に残る映画でした。夢とロマンを忘れてはいけないことをディズニー映画から学びました。