67年目、あの時と同じ暑い夏を迎えたヒロシマ、そしてやがて迎えようとするナガサキ。
あの時から5年後の1950年、当時の日本政府は戦後初めて国勢調査を行っている。
その時に28万人以上の被爆者が登録された。その中から追跡調査が可能な20万人を
選び、爆心地からの距離に分ける。そして、この被爆者と年齢、性別が一致する対照者を
比較のため選び、一人ひとりに対し聞き取り調査を行う、いわゆる「疫学調査」である。
(その後の政府の対応については色々とあるのですが・・・参考:64年目の終戦)
1年半という時間が過ぎようとするフクシマにおいて「疫学調査」なるものを行っている話は
耳にしない。。。
ある少女が母親に向かって「私、将来お嫁さんなって赤ちゃん産んでもいいの?」と
聞いたという記事。
イギリスのインデペンデント誌が書いた、フクシマを収束させるため自分の人生を犠牲にしようとする
「一生、結婚しないと決めた神風作業員」という記事。
ヒロシマやナガサキの場合、敗戦による終戦の5年後というのは理解できなくもない。
しかし、現代におけるフクシマの場合は災害後直ぐにでも調査は出来たはず。
将来に不安を抱くどころか、諦めの言葉すら発する若者や子供達。
政府として今直ぐにやらなくてはいけないこと。それは訳の分からない選挙がらみの政局
などではなく、「疫学調査」だと思う。。。