エスペラントには oni という汎人称の代名詞があった。3人称単数扱いだが、意味上は複数とも考えられる。
エスペラントの人称代名詞はすべて i で終わるので、汎人称代名詞が i で終わるのももっともである。
一方で、oni という形はフランス語の on (不特定のひとびと)にエスペラントの複数を表す語尾 j (発音は「イ」)をつけたもののようにも見える。
エスペラントの名詞の複数形は s ではなく、j をつけるのである。発音は[i]なのに、i ではなく、j で表記するのは、アクセントの位置が移動しないようにとの配慮だろう。i を使うと母音が1つ追加されたことになるが、j は子音字なので、母音は追加されないという理屈である。ただし、発音は[i]なので、母音は追加されているのだが。
スペイン語のように二重母音を認めてしまえば、いいのだろうが、エスペラントでは二重母音は認められないそうだ。
「エスペラント/文字と発音」には以下のような説明があった。
j は、半母音[j]を表し、「ヤ、イェ、イ、ヨ、ユ」と発音します。英語の y の音です。母音の後ろに j がついた aj, oj, uj, ej は「アイ」「オイ」「ウイ」「エイ」という二重母音のように発音されます。しかし、音韻論的にはエスペラントには二重母音は存在せず、aj, oj, uj, ej はあくまで母音 + 子音 j と解釈されます。
ちなみに、スペイン語や英語でも語尾の[i] は y で表記されることが多い。
英語の例では、study, stay などである。スペイン語では、estoy(動詞 estar の直説法現在1人称単数の活用形)、rey(英 king)などがあげられる。
ポチッとクリック、お願いします。
↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ
スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。
エスペラントの人称代名詞はすべて i で終わるので、汎人称代名詞が i で終わるのももっともである。
一方で、oni という形はフランス語の on (不特定のひとびと)にエスペラントの複数を表す語尾 j (発音は「イ」)をつけたもののようにも見える。
エスペラントの名詞の複数形は s ではなく、j をつけるのである。発音は[i]なのに、i ではなく、j で表記するのは、アクセントの位置が移動しないようにとの配慮だろう。i を使うと母音が1つ追加されたことになるが、j は子音字なので、母音は追加されないという理屈である。ただし、発音は[i]なので、母音は追加されているのだが。
スペイン語のように二重母音を認めてしまえば、いいのだろうが、エスペラントでは二重母音は認められないそうだ。
「エスペラント/文字と発音」には以下のような説明があった。
j は、半母音[j]を表し、「ヤ、イェ、イ、ヨ、ユ」と発音します。英語の y の音です。母音の後ろに j がついた aj, oj, uj, ej は「アイ」「オイ」「ウイ」「エイ」という二重母音のように発音されます。しかし、音韻論的にはエスペラントには二重母音は存在せず、aj, oj, uj, ej はあくまで母音 + 子音 j と解釈されます。
ちなみに、スペイン語や英語でも語尾の[i] は y で表記されることが多い。
英語の例では、study, stay などである。スペイン語では、estoy(動詞 estar の直説法現在1人称単数の活用形)、rey(英 king)などがあげられる。
ポチッとクリック、お願いします。
↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ
スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。