前回紹介したヨーロッパの主な言語では、敬意を表すのに、2人称複数にするタイプと3人称単数にするタイプに分類できる。
複数形にして相手を大きくする(見せる)ことで敬意を表す方法が一つ。もう一つは直接話しかけるのではなく、距離を置いた話し方をすることで敬意を表す方法である。ドイツ語は3人称複数で、最大限の敬意を表しているようである。
ところで、日本語の「あなた」も本来は3人称である。「こそあど」体系を思い出すだけで十分だろう。かつては貴族が自分のことを「こなた」と呼んでいたようである(ただし、「私」の意味になることもあったようだ)。「そなた」や「そち」は時代劇でもよく耳にする。そういうわけで、「あなた」は「貴様」や「お前」と同様、本来敬語だったのだろうが、今では使い方に気を付けなければならない言葉になってしまった。かつては、妻が夫を「あなた、今晩何時におかえりになります?」と言っていたようだ(実際には一度も身近で聞いたことはない)が、今ではサザエさんのお宅ぐらいしかないのではあるまいか。
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