「釈迦」の尊称の「仏陀」という姓は日本にはなさそうである。「名字由来net」ではヒットしなかった。
「仏陀」は英語表記では Buddha となるが、これだと、インドやネパールにありそうである。
“Forebears”によると、インドに3065人、トリニダード・トバゴに3人いるらしい。ネパールにはいないようである。トリニダード・トバゴの3人はインド人ではないだろうか。
「仏陀」のスペイン語形は Buda である。まさかスペインには Buda 姓はないだろうと思うが、念のために調べてみる。
“Historia Apellidos”に当たってみたが、なんと Buda さんがいるのである。スペインでのランキングは第6134位。父の父姓としている人が670人、母の父姓としているのが41人。父の父姓も母の父姓も Buda、つまり Buda Buda さんは8人いる。
多くはないにしても、珍名とはいえない。カトリック国のスペインにこんなに Buda さんがいるのはおかしい。
Buda 姓の世界的な分布を見ると、絶対数1位はやはりインドなのだが、人口比1位は何とルーマニアなのである。スペインは絶対数で11位となっている。仏教国以外の国がトップ10に8つも入っている。これはどういうことだろうか。上位にルーマニア、ポーランド、イタリア、ハンガリーなど、ヨーロッパのキリスト教国が入っているのである(“Forebears”参照)。
ハンガリーがランクインしていることから、はたと思い当たることがあった。ハンガリーの首都は「ブダペスト」(Budapest)だが、この町は「ブダ」(Buda)と「ペスト」(Pest)が合併してできた町である。
【ウィキペディア「ブダ」より。中世のブダ。ハルトマン・シェーデルの『年代記』より】
ということは、ヨーロッパの Buda 姓はハンガリーの「ブダ」の町に由来するのではなかろうか。
ウィキペディア「ブダ」には次のような記述がある。
ブダ(Buda)は、ハンガリーの首都ブダペストの西側部分で、ドナウ川の西岸に位置する。ブダという名称は、フン族の王ブレダの名に由来するが、それは彼の名がハンガリー語でブダだからである。
そうだったのか。そうすると、ヨーロッパの Buda さんは王族の末裔だろうか。当然、紋章もある。
【“Heraldrys Institute of Rome”より】
この紋章の Buda さんは伯爵(西 conde)とのこと。
ついでながら、Buddha, Buda のほかに Budha, Budda 等の類似の姓もあるようである。興味がおありの方は“Forebears”をご覧いただきたい。
ところで、Sr.(セニョール)Buda さんが Srta.(セニョリータ)Allah さんや Srta. Dios さんと結婚して子供をもうけると、子供は Buda Allah、Buda Dios という姓になるのだが。
追記(2020年5月25日)
たまたまイギリス映画「予期せぬ出来事」(原題 The V.I.P.s)を見ていたら、オーソン・ウェルズが「マックス・ブーダ」という役で出演していた。映画の冒頭で登場人物名とそれを演じる俳優名がクレジットされていたが、「マックス・ブーダ」はたぶん “Max Buda” とつづられていたと思う。
細かい設定もわからず、映画が始まって30分もすると、睡魔に襲われ寝てしまったので、映画自体は結局よくわからずじまいになってしまった。
ポチッとクリック、お願いします。
↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ
スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。
「仏陀」は英語表記では Buddha となるが、これだと、インドやネパールにありそうである。
“Forebears”によると、インドに3065人、トリニダード・トバゴに3人いるらしい。ネパールにはいないようである。トリニダード・トバゴの3人はインド人ではないだろうか。
「仏陀」のスペイン語形は Buda である。まさかスペインには Buda 姓はないだろうと思うが、念のために調べてみる。
“Historia Apellidos”に当たってみたが、なんと Buda さんがいるのである。スペインでのランキングは第6134位。父の父姓としている人が670人、母の父姓としているのが41人。父の父姓も母の父姓も Buda、つまり Buda Buda さんは8人いる。
多くはないにしても、珍名とはいえない。カトリック国のスペインにこんなに Buda さんがいるのはおかしい。
Buda 姓の世界的な分布を見ると、絶対数1位はやはりインドなのだが、人口比1位は何とルーマニアなのである。スペインは絶対数で11位となっている。仏教国以外の国がトップ10に8つも入っている。これはどういうことだろうか。上位にルーマニア、ポーランド、イタリア、ハンガリーなど、ヨーロッパのキリスト教国が入っているのである(“Forebears”参照)。
ハンガリーがランクインしていることから、はたと思い当たることがあった。ハンガリーの首都は「ブダペスト」(Budapest)だが、この町は「ブダ」(Buda)と「ペスト」(Pest)が合併してできた町である。
【ウィキペディア「ブダ」より。中世のブダ。ハルトマン・シェーデルの『年代記』より】
ということは、ヨーロッパの Buda 姓はハンガリーの「ブダ」の町に由来するのではなかろうか。
ウィキペディア「ブダ」には次のような記述がある。
ブダ(Buda)は、ハンガリーの首都ブダペストの西側部分で、ドナウ川の西岸に位置する。ブダという名称は、フン族の王ブレダの名に由来するが、それは彼の名がハンガリー語でブダだからである。
そうだったのか。そうすると、ヨーロッパの Buda さんは王族の末裔だろうか。当然、紋章もある。
【“Heraldrys Institute of Rome”より】
この紋章の Buda さんは伯爵(西 conde)とのこと。
ついでながら、Buddha, Buda のほかに Budha, Budda 等の類似の姓もあるようである。興味がおありの方は“Forebears”をご覧いただきたい。
ところで、Sr.(セニョール)Buda さんが Srta.(セニョリータ)Allah さんや Srta. Dios さんと結婚して子供をもうけると、子供は Buda Allah、Buda Dios という姓になるのだが。
追記(2020年5月25日)
たまたまイギリス映画「予期せぬ出来事」(原題 The V.I.P.s)を見ていたら、オーソン・ウェルズが「マックス・ブーダ」という役で出演していた。映画の冒頭で登場人物名とそれを演じる俳優名がクレジットされていたが、「マックス・ブーダ」はたぶん “Max Buda” とつづられていたと思う。
細かい設定もわからず、映画が始まって30分もすると、睡魔に襲われ寝てしまったので、映画自体は結局よくわからずじまいになってしまった。
ポチッとクリック、お願いします。
↓↓↓
スペイン語 ブログランキングへ
スペイン語とともに考える英語のラテン語彙の世界 (開拓社言語・文化選書)
好評発売中!!こちらは、このブログとは別物です。もちろん、トリビア満載です。