スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

ちょっとアブナイ男性形

2013-02-20 11:12:23 | スペイン語
  スペイン語の動詞の過去分詞にも男性形・女性形がある。停留所を表す“parada”は女性形である。コスタリカではバスを降りるときは、日本同様、ブザー・ボタンがついているものもあるが、30年以上前はブザーの代わりに天井や窓際の上部を這わせた紐を引っ張って、ブザーを鳴らすタイプのバスもあった。大昔は、車掌がいたのかもしれないが、筆者が住んでいたころは、バスはすべてワンマンであった。
 さて、ブザーを鳴らす紐が切れていたり、ブザーが故障したていたり、または、初めからブザーそのものがないバスの場合は、声を出して、運転手に知らせなければならない。その時、大声で“parada”と怒鳴るのである。
 これは、動詞“parar”の過去分詞の女性形で、「止まる」という意味から、「ストップ、停留所」という意味になる。これを“parado”と男性形で言ったりすると(特に降りる客が男性の場合)、爆笑が起きることは間違いないだろう。“parar”には「立てる、起こす」という意味があり、男性自身がそのような状態になっているときも、“parado”と言うのである。 


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動物の性別など

2013-02-19 11:09:10 | トリビア
  スペイン語の身近な動物を表す名詞は基本形は男性形で、メスを表す時には女性形になる。犬や猫が代表例であるが、「オス馬」を表す“caballo”を女性形にすると、“caballa”で、これは「鯖」になることは前回述べた。
 “elefante”(象)や“puma”(ピューマ)などは、雌雄同形である。昆虫など、一見して性別が判別しにくいものは大体、雌雄同形である。
 今回は一見男性形と女性形のペアに見えるが、意味が全然異なる名詞を取り上げよう。
 まずは、ネズミ(マウスではなくラット)を表す“rata”。これは女性名詞であるが、雌雄同形である。ネズミならひっくり返すと、性別が判明するとは思うので、オスネズミは“rato”になるかというと、そんなことはない。“rato”は「ネズミ」などではなく、「短い時間」という全く違う意味になっている。 


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「オス馬」がメスになると「魚」に変身する!

2013-02-18 11:29:41 | スペイン語
  ラテン語とスペイン語の「馬」を表す語について、述べてきた。スペイン語の「メス馬」を表す“yegua”の男性形は“yeguo”になるはずだったが、そうはならないで、“yeguo”なる語は手元の辞書には載っていない。
 それでは、「オス馬」を表す“caballo”(本来は「駄馬」)の女性形であるはずの“caballa”という単語を調べてみたら、あった。
ただし、「メスの駄馬」という意味ではなく、なんとなんと、「馬」ではなく、「魚」になっていた。どんな魚かというと、「鯖」である。いったい、これはどういうことだろうか。
 さらに、“caballa”が英語に入ると、“cavalla”または“cavally”という形になり、意味も「鯖」ではなく、「サワラ」に変わっていた。「鯖」が「サワラ」に変わるのはそう驚かないが、さすがに「馬」が「魚」に変わるのはギリシャ・ローマ神話の世界を思わせる。 

 
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レディーファースト

2013-02-17 11:26:05 | トリビア
  “gentleman”といえば、その相方は“lady”である。“Ladies and gentlemen”と、“ladies”が“gentlemen”よりも先に来る。スペイン語でも同様で“Damas y caballeros”と、やはり女性の方が先である。これらをもって、ヨーロッパでは男より女の方が優先される「レディー・ファースト」の習慣があるものと考えられている。
 しかしである。“lady”の本来の意味は「貴婦人」である。“gentleman”は貴族というわけではない。平民である。スペイン語でも事情は同じで、“dama”は「貴婦人」であるのに対し、“caballero”は貴族であったとしても、本来は“caballo”(もとは「駄馬」の意)に乗る騎兵なので、やっぱり、ランクが落ちる。
 というわけで、「レディーファースト」というのは、女性だから優先権があるのではなく、身分が上の者がたまたま女性だっただけのことだったのである。
 “caballo”にしろ、“caballero”にしろ、やはりオスの方が格下なのである。
 ちなみに、“caballero”はスペイン語圏では姓になっている。このフランス語形は“chevalier”(シュバリエ)で、こちらもやはり姓になっている。
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“caballo”、“caballero”など

2013-02-16 11:02:33 | トリビア
  「馬」はラテン語で“equus”だったが、ローマ騎兵の「馬」を指す俗語に“caballus”というのがあった。ここから、スペイン語の“caballo”へとつながっていくのだが、実は“caballus”は「馬」は馬でも「老いぼれの駄馬」の意味だったらしい。ということで、「メス馬」を指す“yegua”の方が、「駄馬のオス馬」の“caballo”より格が上ということになる。
 「駄馬のオス馬」“caballo”に乗っていたのが“caballero”で、本来の意味は「騎士」である。そこから「貴族」という意味も派生しているが、「騎士」程度では大した身分の貴族ではあるまい。さらに、英語の“gentleman”同様、「紳士」という意味になり、現在に至っているのである。
 
 
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ラテン語“equus”(オス馬)からスペイン語“caballo”(オス馬)へ

2013-02-15 11:18:00 | トリビア
 前回、スペイン語の「馬」について触れた。オスは“caballo”で、メスは“yegua”で全然、形が違う。スペイン語のもとになっているラテン語では「馬」は“equus”で、こちらはオスである。メスはこれを女性形にして“equa”となる。ここから、ラテン語では「馬」の性別でやかましく区別しているわけではないことが分かる。スペイン語では「犬」は“perro”で代表されるが、メス犬を“perra”という程度の区別をするようなものである。
 ラテン語のメス馬“equa”がスペイン語“yegua”につながっているらしいことが分かるであろう。そうすると、オス馬は“yeguo”になってほしいのだが、そうはならなかった。ラテン語“equus”を語源とするスペイン語は「メス馬」のほかに、“equitación”(乗馬)がある。
 ラテン語“equus”がスペイン語では消えた経緯について、『物語英語の歴史』(P.グッデン著、田口孝夫監訳、悠書館、2012、p. 86)に載っていたが、それについては次回。
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「馬」姓はあるか

2013-02-14 11:28:01 | 名前
  シルベスター・スタローンの「スタローン」はイタリア語の普通名詞“stallone”(種馬)ということは前回述べた。動物名の姓がヨーロッパにもあることも述べたが、「種馬」さんは英語圏やスペイン語圏にはいただろうか。そもそも英語圏に“Horse”という姓はあるのだろうか。英語にも牝馬(mare)や、去勢された馬(gelding)や、子馬(colt, filly, foal)、小馬(pony)などとそれぞれ名前が異なるが、それらの名前が姓になっているのだろうか。
 スペイン語では牡馬は“caballo”で、牝馬は“yegua”という。種馬は“caballo padre”(父馬)または“caballo semental”という。さらに、“caballo”には、「ばかもの」とか「不器用な男」という意味もあり、“yegua”にも「馬鹿、間抜け」、「あばずれ」という意味もある。“Caballo”さんや“Yegua”さんは聞いたことがないが、 何にしても、「馬」は姓にはしたくないものである。 


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シルベスター・スタローン

2013-02-13 10:55:10 | 名前
  “Vasco Núñez de Balboa”(バスコ・ヌーニェス・デ・バルボア)は、パナマの通貨単位バルボアに名を残しているということは数回前の記事に書いた。ロサンゼルスの郊外にもバルボアという地区がある。
 前回はシルベスター・スタローンのファースト・ネームにまで話が進んだが、「バルボア」という名前を聞くと、やっぱり、「ロッキーのテーマ」とともに「ロッキー・バルボア」を連想せざるを得ない。
 主演の“Sylvester Stallone”(シルベスター・スタローン)演じるロッキーは、リングに上がるときに“Italian stallion”(イタリアの種馬)と紹介されていた。スタローンはいかにもイタリア系そのものの顔立ちだが、姓は本来イタリア語で発音すると「スタッローネ」になる。語尾の“e”は英語では[ei]と発音されるか、[i]と発音されるか、それとも発音されなくなってしまうかのいずれかである。
 映画「ゴッドファーザー」では“Corleone” (「ライオンの心」の意味)という姓は移民一世の間では「コルレオーネ」と発音されていたが、イタリア系以外のアメリカ人は「コーリオン」のように発音していた。また、筆者の知り合いのオーストラリア人は神戸を「コービ」と発音していた。
 さて、“Stallone”だが、これはイタリア語で「種馬」という意味の普通名詞である。「イタリアの種馬」とはスタローンその人のことだったのである。“Sylvester”(シルベスター)はスペイン語では“silvestre”で「森の、野生の」という意味であることは前回触れた。ということで、「シルベスター・スタローン」は「野生の(イタリアの)種馬」さんだったのである。マッチョそのもののワイルドな名前。まさに名は人を表すではないか。
    シルベスター 森の種馬 スタローン 

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ポルトガル語の出自を表す前置詞“de”のつく姓

2013-02-12 11:05:16 | 名前
  ポルトガル語の出自を表す前置詞もスペイン語同様“de”である。スペイン語の場合、“de”のあとに単数男性定冠詞“el”が続く場合、結合して“del”になるが、ポルトガル語の場合は、“do”,“da”,“dos”,“das”と4つもある。それぞれ、“del”、“de la”、“de los”、“de las”に相当する。
 このうち、“da”がついた姓を持つ有名なポルトガル人は何と言っても、“Vasco da Gama”だろう。父親は騎士階級だったそうだ。手元のポルトガル語辞典の“de”の項目の中に「貴族の称号」というのがあったが、騎士では貴族ではないだろう。
 文学好きな方は“Dos Passos”を思い浮かべるだろうか。「ドス・パソス」とカタカナで書くと、“Dos Pasos”(スペイン語では「2つの道」の意)と思うかもしれないが、実は彼の父親はポルトガル領マデイラ諸島からのアメリカ移民である。“Dos Passos”はスペイン語では“De los Pasos”に相当する。「道の」さんといったところである。
 “Da Silva”という姓の人物もポルトガル語圏には多い。スペイン語にすると“De la Selva”で「森の」さんといったところである。スペイン語圏には“Del Monte”(山の)さんもいることだし。
 森に囲まれた“Sylvania”ファミリーもお子様には人気があるようだ。アメリカには“Pennsylvania”(“William Penn”の森)州もある。
 スペイン語の“selva”の形容詞形は“silvestre”で、あの“Sylvester Stallone”のファーストネームへとつながっていくのである。女性なら“Sylvia”さんだろう。 


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ライオンさん

2013-02-08 10:55:19 | 名前
 動物名の姓については一度取り上げた。
 英語圏では“Fox”、“Wolf”があげられる。「子羊」の“Lamb”さんもいれば、「ライオン」を意味する“Lyon”という姓もある。このほかの動物、たとえば、身近な動物である「犬」さんや「猫」さんは聞いたことがない。
 一方、スペイン語圏では、“Lobo”(オオカミ)さんは一般的である。「子羊」の“Cordero”さんもありふれている。「ライオン」の“León”さんも珍しくない。「メス豚」をも意味する“Cerda(s)”さんも珍名というわけではない。“Vaca”(牝牛)さんも珍名というわけではない。「怪傑ゾロ」で有名な“Zorro”やその女性形“Zorra”(女狐)さんもいるらしい。コスタリカでは聞いたこともない“Gato”さんもスペイン人名事典には載っていた。しかしながら、「犬」さんは聞いたことがない。「馬」さんは中国では普通だが、“Horse”さんや“Caballo”さんはいるのだろうか。筆者はこれまで聞いたことはないのだが。身近な動物でもさげすまれている動物は姓にはなりにくいのだろう。
 以上の動物は大体、ヨーロッパでは身近な動物である。ヨーロッパには生息しない動物は、ヨーロッパ人の姓にはまずならないと思われる。たとえば、トラや象やキリンを表す姓はこれまで聞いたことがないが、いるのだろうか。
 ここで問題になるのが「ライオン」である。ライオンは今ではヨーロッパには生息していないが、昔は、ヨーロッパ全域にいたらしい。ヘロドトスの「歴史」にもライオンの生息地域の記述が出てくる(ヘロドトス、松平千秋訳『歴史(下)』、岩波文庫、2010、p. 91)。ただし、ギリシャの一部の地域に限定されているが。アリストテレスやプリニウスの証言もあるので、ヨーロッパにライオンがいたことは確かだろう。ただ、紀元前後にはヨーロッパのライオンは絶滅したとのことである。
 今では身近ではないが、かつては身近な動物だったので、「ライオン」というニックネームを持つ人物がいても全然不思議ではない。それが姓になって残っているわけである。


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スージー・クワトロ

2013-02-07 11:07:28 | 名前
  前回は“Cinco”(5)という姓を紹介した。ならば、“Cuatro”(4)さんもいそうなものだが、スペイン語圏では、“Cuatro”さんにはお目にかかったことはない。
 ロック好きな方なら、「スージー・クワトロ」がすぐ思い浮かぶだろう。彼女は“Suzi Quatro”とつづり、“Quatro”はスペイン語ではない。ならば、イタリア語かと思うのだが、イタリア語では「4」は“quattro”である。ただ、ポルトガル語では“quatro”でいいのである。いずれにせよ、“Quatro”はラテン系っぽい姓には違いない。

 【若き日のスージー・クワトロ。今や悲しき62歳】
 確かに、彼女の父方はイタリア系である。実は、彼女の祖父が移民としてアメリカに入国したとき、入国審査官に、“Quatro”にされてしまったということである。変更前の姓は“Quattrocchi”(クワトロッキ)であった(英語版ウィキペディア“Suzi Quatro”による)。これはイタリア語の辞書を引くと普通名詞として出てくる。“quattro”(4)+“occhi”(“occhio”「オッキョ」の複数形。意味は「目」)の合成語で、「四つ目」ということから、「眼鏡をかけた人」という意味になる。日本でも眼鏡をかけた人に対して「四つ目」ということがある。スペイン語圏でも“cuatro ojos”といって、子供が眼鏡をかけた子をからかう時によくこういうらしい。イタリアではニックネームとしての「四つ目」が姓にまでなったわけである。


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スペイン語圏の人名(10)

2013-02-06 11:01:41 | 名前
  スペイン語圏の人名シリーズにはまだまだ面白いのがあるが、前回ほどのインパクトはなさそうである。
 まずは、“Garbanzo”さん。これは「ひよこ豆」という意味である。動物名の姓はいろいろあったが、今度は植物名である。日本には「大豆」さんや「小豆」さんがいるのだろうか。「つまみ枝豆」という芸名の芸人はいたが。
 コスタリカ大学の教え子に“Portugués”(ポルトガル人)という姓を持つ学生がいた。もちろん、両親を含め、一家全員コスタリカ人だったのだが、ご先祖様に「ポルトガル人」がいたのだろう。スペインには“Japón”(日本)という姓を持つ人もいて、ご先祖様が慶長遣欧使節団か天正遣欧使節団のメンバーの子孫だと信じられていることもテレビで紹介されている。
 英語圏にも“England”さんや“Ireland”さんがいる。“England”さんは名前のとおり、「イングランド人」だろうが、“Ireland”さんは「アイルランド人」ではないらしい。実際、パプア・ニューギニアにいたころ、“Ireland”という姓の先生が新しくやってくることになった時、同僚のアイルランド人に聞いてみたら、「アイルランド人ではないだろう」と言っていた。はたして、着任してみると、やっぱりアイルランド人ではなく、イングランド人だった。たぶんアイルランドに所領をもつ領主のイングランド人がご先祖様だったのだろう。
 さて、次は“Cinco”さん。「5」という意味である。日本には「千」さんはいるし、「一」さんもいるらしい。中国にも「一」さんはいるらしい。しかし、「五」さんはいただろうか。数のシリーズでは「2番目」の意味の“Segundo”がいる。「二世」という意味にもなるので、「だれかの二世」だったのだろうが、「だれか」がいつの間にか忘れられたのかもしれない。


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バルトロメ・モントーヤさん

2013-02-05 10:50:29 | 名前
  今回は、メジャーリーガーから離れるが、まだまだ名前シリーズは続く。
 今回ご登場いただくのは、“Bartolomé Montoya”(バルトロメ・モントーヤ)さんである。
 ファーストネームの“Bartolomé”は英語では“Bartholomew”となる。キリストの十二使徒のひとり「聖バルトロマイ」に由来する。“Bartolomé”はちょっと長いので、“Bartolo”と少しだけ短くして、愛称にすることができる。
 さて、これから“Bartolomé”を“Bartolo”と“me”に分解する。姓の“Montoya”は“montó”と“ya”に分解する。
 そうすると、全体では“Bartolo me montó ya”となる。“me”は英語の“me”と同じで、「私に、私を」の意味である。“ya”は「もう、すでに」の意味である。そして、“montó”は動詞“montar”の直説法3人称単数点過去の活用形である。“montar”の英語形は“mount”であるが、この場合は「山」という意味ではない。「(馬や自転車に)乗る」という意味があるが、「(動物のメス)に乗る」つまり、「交尾する」という意味にもなるのである。
 ということで、全体の意味は「バルトロはもう私に乗った」であるが、“Bartolomé Montoya”さんを恋人に持つ女性は、この名前を口にしにくいことだろう。


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ニューヨーク・ヤンキースのイバン・ノバ投手(2)

2013-02-04 11:29:49 | 名前
  さて、“Iván Nova”選手の何がおもしろいかという説明である。
 まず、姓の“Nova”はポルトガル語では「新しい」という意味の形容詞(ただし、女性形。男性形は“novo”)であるが、ガリシア地方のスペイン語でもこういうらしい。普通のスペイン語では「新しい」は“nuevo”である。スペイン語話者は「ノバ」という音を聞くと、「新しい」ではなく、“no va”(三人称で「行かない」)のように聞こえるはずである。
 そういえば、メキシコにはかつて2種類のガソリンがあり、一つは“Magna Sin”(sin は英語の withoutに相当)で、鉛を含まない(高品質だが、割高の)ガソリンで、もう一つが“Nova”だった。「新しい」という意味合いで名づけたのだろうが、鉛を含む品質の悪いガソリン(でも、安い)なので、“no va”(行かない)だと、メキシコ人は陰口をたたいていたものだ。
 “Nova”選手の個人名の“Iván”のほうだが、これも“y van”(「そして、彼らは行く」の意)に分解できる。そうすると、全体では「彼らは行く、彼は行かない」という意味になってしまうのである。“Iván Nova”選手はピッチャーなので、マウンドに行くのか行かないのかよくわからない選手ということになる。


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ニューヨーク・ヤンキースのイバン・ノバ投手(1)

2013-02-03 11:00:16 | 名前
 今回登場いただくのはニューヨーク・ヤンキースのイバン・ノバ投手である。

Ivan Nova 47 Pitcher
 英語ではアクセント記号が表示されないが、スペイン語では“Iván Nova”となる。手元の辞書にはこの名前は載っていないが、筆者の甥の一人はこの名前を持っている。英語では「アイヴァン」のように発音されるようだが、スペイン語では「イバン」でよい。かつての名捕手にも“Iván Rodríguez”という選手がいた。
 何にしても、この名前は日本では「イワン」という典型的なロシア人男性名として知られているが、「イワン」というのは英語の“John”のロシア語形である。スペイン語形は“Juan”(フアン)だが、キューバなどの社会主義国では“Iván”に限らず、ロシア人名前に人気があるようだ。“Vladimir Guerrero”(ウラジミール・ゲレーロ)というドミニカ共和国出身の選手もいる。


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