スパニッシュ・オデッセイ

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エスペラント(16) 疑問文

2015-09-18 11:15:31 | エスペラント
  エスペラントの疑問文は、普通、文の先頭に ĉu(チュ)という語をつけるが、日本語の「か」のように文末につけてもよい。
 ただ、文の先頭に置いたほうが疑問文の予告になっていいと思う。

 文の先頭で疑問の予告をするのはヨーロッパの言語によく見られる。
 たとえば、英語では、be 動詞の場合、主語と動詞が入れ替わるので、すぐに疑問文だということがわかる。一般動詞の場合は、「do (can 等の助動詞) + 主語 + 動詞」という形になるので、こちらの場合もわかりやすい。
 平叙文そのままで、語尾を上げてもよい。

 フランス語の場合は3つの言い方がある。
 一つは平叙文そのままの語順で、語尾を上昇させるやり方で、日本語でもこのやり方がある。
 二つ目は英語の be 動詞の疑問文のように主語と動詞の位置を入れ替えるやり方である。
 三つ目は文の先頭(疑問詞があるときは、疑問詞の後ろ)に“est-ce que”を入れるやり方である。
 詳細は「フランス語 疑問文の作り方」をご覧いただきたい。
 “est-ce que”をそのまま英語に逐語訳すると“is-it that”になる。“Qu'est-ce que c'est?”(これは何ですか)という文はフランス語の第1課で習うような文だが、英語の逐語訳では“What is it that it is?”という不自然極まりない文になる。しかし、フランス語としてはこれでいいのである。

 スペイン語の疑問文については、平叙文そのままで語尾を上げるやり方がある。英語やフランス語のように、主語と動詞を入れ替えるやり方もあるが、スペイン語の場合は、主語がわかりきっている場合は、省略するのが普通で、結局平叙文の語順と変わらず、語尾が上がっているだけということがよくある。
そういうわけで、スペイン語の疑問文のはじめに“¿”をつけるのだろうか。書き言葉では、“¿”の記号があったほうがわかりやすくて、よい。
 主語を言う場合は、文が短いときは、文の最後に持ってくるのが一般的なようだ。
 “¿Es estudiante usted?”(英 “Are you a student?”)の方を“¿Es usted estudiante?”よりよく耳にしたような気がする。

 中国語では疑問詞がないときは文末に「嗎」(簡体字は嫌いなので、正字を使う)を付ける。
 日本語の「か」の用法も意外と難しい。敬体では、文末に「か」をつけてもいいが、常体では「か」をつけると、きつい言い方になる。
 例:明日、行きますか。(○)
   明日、行くか。  (きつい)
   明日、行く?   (○) 

 エスペラントには中国語の「嗎」や日本語の「か」のように、用法に制限はなさそうである。


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