スペイン語はフランス語やイタリア語と近く、形が全く同じか、よく似ている場合も多いので、意味が推測できることがある。ところが、「リンゴ」の場合はイタリア語ともフランス語とも違うのである。スペイン語では「リンゴ」は普通“manzana”というが、フランス語では“pomme”(ポム)、イタリア語では “pomo”という。これらに対応するスペイン語として“poma”という語があるにはあるが、日常用語としては少なくともコスタリカでは使われていない。某クイズ番組でも問題になっていたが、「ポマード」の語源は「リンゴ油」だとか。
フランス語では“pomme”には「頭」という意味もあるが、“ma pomme”(my apple)となると「私自身」の意味にもなる。そういえば、かつてモーリス・シュバリエが「マ・ポム」という歌を歌っていた。“Ma pomme, c'est moi”と言っていたから、 「わたしだよ」ということだったのだ。
イタリア語ではこのような用法はないようだ。もちろん、スペイン語にもない。“mi manzana”にも“mi poma”にもこんな意味はない(と思う)。
フランス語ではトマトにも「頭」という意味がある。「トマト」は英語では“tomato”だが、フランス語でもスペイン語でも“tomate”である。発音はやや違うが。スペイン語の発音では「トマテ」である。ところが、イタリア語では「トマト」は、以前にも触れたように“pomodoro”(“pomo di oro”、「金の林檎」)である。
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