スパニッシュ・オデッセイ

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エスペラント(20) 発音 子音(1)

2015-09-27 10:53:46 | エスペラント
 エスペラントの子音も日本人には総じて易しい。
 日本語の子音には清音と濁音の区別があるように、エスペラントでも、無声音と有声音の対立が意味を持つ。これは英語やその他のヨーロッパ諸語とも同じで、それ以外の子音の区別など考えられないのであるが、中国語を学習してみると、無声音と有声音の区別が意味を持たないことがわかる。

 中国語では有気音と無気音の対立、つまり、息を強く出すか出さないかが重要である。これは中国語以外の言語にも見られ、決して珍しい現象ではない。詳しくは(信頼性に欠けるといわれる)ウィキペディア「有気音」を参照されたい。
 ウィキペディア「有気音」には、「英語では強勢のある音節頭位の無声破裂音(s に続く場合を除く)が、ドイツ語では無声破裂音すべてが、帯気している。しかし無気音と音韻的に異なる音素ではない。」との記述があるが、実は、pill の[p]を帯気させないで発音すると、bill と聞き取られてしまう、と英語音声学の授業で習ったことがある。

 朝鮮・韓国語(「コリア語」という言い方もある。「ハングル語」は間違い。「ハングル」とは朝鮮文字のことである。ただ、「韓国語」をハングルで書くと「ハングッゴ」に聞こえるので、「ハングル語」と聞き取ってしまう人もいるのだろう。)では、有声音と無声音では意味の対立はない。有声音もあるが、出現する場所が決まっていて、これを無声音で発音しても意味に変わりはない。 韓国語には、平音、激音、濃音という区別がある。平音が無気音、激音が有気音に相当する。濃音は日本語では小さい「ッ」に相当すると言えるだろうか。語頭にも現れるので、最初のうちは難しそうに見えるが、日本語でも「まったく」の「ま」を取って「ったく」ということがある。漫画でよく見られる表記である。

 ということで、エスペラントの子音(有声音と無声音の区別)は日本人には当たり前かもしれないが、実はとてもありがたいものなのである。


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