スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

イエス・キリスト

2012-11-25 10:40:07 | スペイン語
  早いもので、もう来月はクリスマスである。「クリスマス」のことはスペイン語で“Navidad”という。これは“natividad”(誕生)から来ている(英語の“native”「生来の」とも関連)。もちろん、あの方の誕生日である(ことになっている)。一般的に誕生日は“cumpleaños”という。“cumplir”(英語の“complete”に相当。「満たす」)と“años”(年)の合成語である。さて、イエス・キリストのイエスは名前であるが、キリストは姓ではな い。ユダヤ人には姓はなかった。その代り、誰それの息子の息子の息子というのが延々と続く。創世記を読んでいていやになる部分だが、それも文化。父系社会だということがよくわかる。延々と続くのもいたしかたない。
 イエスはスペイン語では“Jesús”(ヘスス)で、ありふれた名前である。今でもスペイン語圏では男子名としてよく使われる。この“Jesús”に由来を表す前置詞“de”をつけて、“De Jesús” という姓ができあがる。メジャーリーグの選手にもいる。キリストは救世主という意味で“Salvador”ともいう。    “El Salvador”はキリストその人を表す国名である。
 イエス・キリストは英語の“Jesus Christ”をそのままスペイン語に置き換えると、“Jesús Cristo”となるのだが、残念ながらこれでは間違いになる。“Jesucristoと”一語でつづり、   “Jesús”の語末の“s”を落とさねばならない。最初はやっぱり、間違えました。

世界共通(?)の悪口言葉

2012-11-09 11:25:36 | スペイン語
 前回、“heces”を食べる話をしたが、“heces”の同義語は多い。上品な順に並べると次のようになる。
 excremento 排泄物(動詞形は“excrementar”) 
 heces 便
 caca    ○ん○(動詞形は“cagar”)
 mierda   米が異なった形になったもの(「米」の下に「異」を書く)
 日本語でも、「排泄物」が最上位で、最下位は「○○ッタレ」の「○○」であるように、スペイン語でも使い分けはある。最下位は、日本語同様、悪口言葉になる。日本語でも「○○食らえ」というように最下位の言葉を使うが、スペイン語でも全く同様の表現がある。日本語でも最下位の言葉以外は悪口には用いられないが、スペイン語でも同様である。「排泄物を召し上がれ」をスペイン語に訳すと“Sírvase comer el    excremento”とでもなるのだろうが、全然悪口に聞こえない。