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スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

映画『誰が為に鐘は鳴る』

2021-12-03 17:26:38 | スペイン語
  昨日、テレビで『誰が為に鐘は鳴る』を見た。以前見たような気がしていたが、実は初めてだった。
 原題“For whom the bell tolls”は16~17世紀のイギリスの詩人ジョン・ダン(John Donne)の詩からとられていることはあまりにも有名だが、 ここでは触れない。
 『誰が為に鐘は鳴る』の舞台はスペインなので、当然スペイン語についてのトリビアについて述べる。
 主人公ロバート・ジョーダンの個人名のロバート(Robert)のスペイン語形がロベルト(Roberto)なので、映画でもそう呼ばれていた。この程度のことでわざわざ記事を書くには及ばない。
 山賊パブロ(Pablo、英語形は Paul)の女房のピラー(Pilar、スペイン語読みはピラール)がロベルトに呼びかけるときの言葉について述べる。その前にピラール(Pilar)について一言しておく。ウィキペディア「ピラール」には次のように記述されている。

 ピラールはスペイン語圏、ポルトガル語の女性名、また姓。原義は「柱」で、ピラールの聖母にちなんで人名に用いられるようになった。

 ピラールの愛称は Pily という形が一般的なようである。
 
 さて、映画の中でピラーがロベルトとの会話の最後に「イングレス」と言っていた。エディ-・マーフィーが「~、man」というようなものである。日本語字幕では“man”は訳されないが、「イングレス」も日本語字幕には訳語は現れなかった。
 「イングレス」というのは「イギリス人、英語」という意味のことば “inglés" である。ロベルトはイギリス人ではなく、アメリカ人なのだから “inglés" ではなく、“americano” でなくてはならない。しかし、イギリス人にしろ、アメリカ人にしろ、英語 “inglés" を話すのだから、細かいことは気にしなかったのだろう。

 次に「エルソルド」または「ソルド」という登場人物について述べる。これは本名ではない。スペイン語表記すると、“El Sordo”、“Sordo” で、英語にすると “(The) deaf” で、「聴覚障碍者」という意味である。当然映画の中でも耳が遠い人物として描かれている。
 で、日本語字幕はどうなっているかというと、翻訳しないで、カタカナで「エルソルド」、「ソルド」となっていた。映画の本筋とはあまり関係がないので、それでもかまわないのだが、日本での公開当時(1952年)は今では差別用語とされている「つ〇ぼ」と訳されていたのではないかと推測する。字幕としては「聴覚障碍者」よりは「エルソルド」の方がましであろう。
 
 原作者のヘミングウェイはキューバともゆかりが深いので、ヘミングウェイ研究者にとってはスペイン語学習は必須であろう。『誰が為に鐘は鳴る』に限らず、西部劇でもアメリカ先住民(昔は「インディアン」と言っていたものだが)がスペイン語を話す場面がある。英語学習も大事だが、ある程度英語を習得したら、是非簡単なスペイン語でいいから、学習してほしいものである。   
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ドゥエンデ(duende、小人) 

2021-08-17 13:13:20 | コスタリカ
 メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。
   
 コスタリカの昔話にはドゥエンデ(duende)というコビトもよく登場する。コビトといっても、『借りぐらしのアリエッティ』ほど小さくはない。アリエッティのサイズだと、英語では fairy, elf などと呼ばれるようだが、コスタリカのコビトはもっと大きい。ディズニー・アニメ『白雪姫』に出てくるコビトと同じぐらいのサイズである。これは英語では dwarf と呼ばれるようだが、スペイン語では duende となる。

 【wiktionary: duendeより】

 小学館『西和中辞典』によると、ドゥエンデは以下のように記述されている。

 1 お化け、小悪魔、(家つきの)小鬼、座敷わらし、小妖精
 2 いたずらっ子、腕白小僧
 3 魔力、デーモン、抗しがたい〔妖しい〕魅力
 
 語源は古スペイン語「家長」(duen de casa)とのこと。duen は今では dueño(主人)という形になっている。
 コスタリカの duende はだいたい、「(家つきの)小鬼」である。
 物語に登場する duende は男ばかりで、大体が中高年である。『白雪姫』に登場するコビトと全く同じである。 
 ドゥエンデについては、大阪大学の池田光穂教授による記事『いのちの民俗学(10)』に詳しいので一読をお勧めする。その中で、 duende の女性形は duenda と書かれているが、筆者はこれまで duenda という語にはお目にかかったことがない。
 記事の中で、ドゥエンダが人間の男に惚れ込んだ話が紹介されているが、池田教授は青年海外協力隊員としてホンジュラスに派遣されていたので、この話の舞台はホンジュラスだと思われる。似たような話はコスタリカにもあるだろうが、筆者の知る限りでは、人間の男に惚れ込んだのは幽霊または魔物で、ドゥエンダとは呼ばれていない。
 ところで、ドゥエンデは日本の座敷わらしのようなものらしいので、なかなか人目には触れないが、小さな子供には見えることがあるようである。
 女房殿も子供のころ、コビトが部屋の中を通り過ぎていくのを見たと言っている。そのことを母親に話すと、それはドゥエンデだろうと答えたそうである。しかし、コビトを見たのは後にも先にもそのときだけとのこと。
 また、女房殿の妹が幼いころ、ほかに誰もいないのにあたかも誰かと話していたような様子をよく覚えている。それが子供の想像によるものなのか、はたまたドゥエンデと話していたのかは、わからない。

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コスタリカの伝説 “La carreta sin bueyes”(牛なし牛車)の著者 Mario González Feo

2021-03-21 11:02:37 | 名前
 『コスタリカの伝説集』(Leyendas Costarricenses)は全96話からなるが、それぞれ著者が異なる。 “La carreta sin bueyes”(牛なし牛車)というタイトルの話が3話収録されているが、そのうちの一つの著者が Mario González Feo(マリオ・ゴンサレス・フェオ)氏である。
 個人名の Mario(女性形は María)は日本でもおなじみである。父の父姓の González もありふれた姓の一つである。母の父姓の Feo ははじめてお目にかかった。
 feo は基本語彙の一つで、bonito(きれいな、かわいい等)の反意語である。小学館『西和中辞典』には次のように記されている。

 形容詞:1 醜い、醜悪な、不器量な
     2 不快な、ひどい、汚い
     3 見苦しい、みっともない
     4 険悪な、厄介な、始末に負えない
     5 卑劣な、卑怯な
     6 (トランプ)札が無役の、かすの
 名詞 : 侮辱、辱め
 副詞 :ひどく、まずく、下手に

 どうして、こんな悪い言葉が姓になったのだろうか。“Mis apellidos” というサイトによると、起源はポルトガルで、 don Gil Anes de Ataide という偉いお方の容姿が芳しくなかったとのこと。スペイン語では次のように遠慮がちに書かれている。
 físicamente no fue muy agraciado por la Naturaleza(肉体的には自然=神にあまり愛されなかった) 
 それで feio というあだ名がつけられ、それが姓になったというわけである。ただし、この姓は古くからある由緒正しい姓なのである。これが、カナリア諸島経由でスペイン本土に伝わり、Feo という姓になったらしい。
 
 【ある Feo 家の紋章】

 さて、スペインにおける Feo 姓について調べてみたら、ランキングは第3917位。多くはないが、珍名というほどでもない。父の父姓としている人が1127人、母の父姓としている人が1202人、父の父姓も母の父姓も Feo という人(Feo Feo)は23人ということだった(“Historia Apellidos España”)。美人ならともかく、普通以下の人では気の毒である。
 コスタリカの伝説集の Mario González Feo 氏は写真付き身分証明書がネットで見つかった。
 
 生年は1897年で、1968年に亡くなっているので、個人情報何とかは問題ないのだろう。
 写真で見る限りでは、全然 feo (不細工)ではない。コスタリカでは最後の Feo 姓の人物だったらしい。
Que se mueran los feos” (不細工な奴らは死んでしまえ)という歌があるが、これは別に Feo 氏のことを歌ったものではない。
 余談だが、1960年代後半、大洋ホエールズなどに在籍したアグウィリーという選手(「フランシス・アグウィリー」)がいた。1965年と1969年にはアグリーという名で登録されていた。Ugly という姓があるのかと思ったが、そうではなかった。

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妖鳥 “La Ju Del León”(ラ・フー・デル・レオン)

2021-02-13 18:12:20 | コスタリカ
 メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。
   
 コスタリカの伝説集の中で紹介されている妖怪の一つに “La Ju Del León”(ラ・フー・デル・レオン)というのがある。“La Ju De León” ともいうようである。León は「ライオン」のことで、かつてはスペインに「レオン王国」という国もあった。詳細はウィキペディア「レオン王国」を参照されたい。
 ライオンは現在はヨーロッパには生息していないが、かつてはヨーロッパにも生息していたらしい。ヘロドトスにも記されている。こちらも詳細はウィキペディア「ライオン」をご覧いただきたい。それによると、ライオンは新大陸には生息していない。当然、コスタリカにもいない。 león「ライオン」という言葉がスペイン人によってラテンアメリカにももたらされたわけだが、ライオンそのものはいない。ライオンを実際に見たことがあるスペイン人はほとんどいなかっただろう。ましてや、現地生まれのスペイン人には全くなじみのない動物だろう。
 しかし、ネコ科の猛獣はいる。ピューマやジャガーならいるのである。そこで、 león はピューマ(el puma)を指すようになった。これは小学館『西和中辞典』にも記載されている。トラ(tigre)も新大陸にはいない。似たような動物、ジャガー(jaguar、スペイン語では「ハグアル」と発音)が tigre と呼ばれるようになったわけだ。
 ちなみに、チグリス川(Tigris)の関連語に tigreが記載されている。「チグリス」は「速い川」が原義とか。
  “La Ju Del León” に戻る。Ju がわからない。辞書にも載っていない。“La Ju Del León” をネットで検索すると、画像が現れた。
 
 
 写真の方はフクロウである。そうすると、Ju は「ホーホー」という鳴き声を表しているのではないだろうか。女性単数定冠詞 la がついているのは「声」を表すスペイン語 voz(ボス)が女性名詞だからだろうか。
 “La Ju Del León” について、コスタリカの伝説集には次のように記されている。

 これは大きくて醜い悪魔のような鳥だ。意のままにピューマを操って、先住民や白人を食い殺させる。

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怪魚 Peje Nicolás(ペヘ・ニコラス)

2021-02-11 11:51:25 | トリビア
 メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。
   
 コスタリカの伝説に少しだけ紹介されていたのは怪魚“Peje Nicolás” である。
 peje は「魚」という意味だが、一般的に「魚」は pez (ペス)である。ただし、これは自然の状態の魚で、釣り上げられて、食卓に上れば pescado となる。
 英語の fish は関連語である。英語では fish がそのまま動詞にもなるが、スペイン語では動詞は pescar になる。その過去分詞「釣られたもの」pescado がそのまま名詞にもなっている。ちなみに、「漁師」は pescador で、そのイタリア語形がパスタ好きにはお馴染みの pescatore である。
 西洋占星術では「うお座」は英語では Pesces というが、スペイン語では pez の複数形 peces がそのまま星座名にもなる。
 peje という語はメキシコで初めて知った。ミチョアカン州に湖があるが、そこで取れる小魚の名前が pejerrey (ペヘレイ)で、小学館『西和中辞典』には「南米原産。トウゴロウイワシ科に属する魚の総称」とある。から揚げにして食べると美味で、イワシというよりワカサギに近い。
 さて、“Peje Nicolás” だが、『西和中辞典』には記載されていなかった。ネットで調べてみたら、 pez Nicolás でヒットした。
 “Amino”というサイトによると、母と息子の近親相姦によってできた化け物という話があるが、近親相姦の危険を察知した母親が息子をどうこうしたというバージョンもあるらしい。
 画像を以下に紹介する。実在の魚もいるようである。
  
 
  
 
 コスタリカの伝説では次のように述べられている。

 ニコヤ湾の漁師にはよく知られている。サン・イシドロ(San Isidro)山脈の霧深い支脈のビリージャ(Virilla)の東に棲息しているが、悪魔の命令が下ると、海へ下っていき、巨大なイルカに変身して、カヌーを難破させる。悪魔の命令を立派にやり遂げると、オロミナ(グッピーの一種)になって、川を上り、元の山に帰っていく。そして、また悪魔の命令を待つのだ。
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ドン・ガバチョ(Don Gabacho)

2021-02-03 14:38:52 | スペイン語
 メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。
   
 コスタリカの昔話にはわけのわからない単語がたくさん出てくる。辞書なしにはとても読めない。辞書があっても、掲載されていない言葉もあので、ネットで調べたり、女房に聞いたりしないと、読み進めない。そんなわけで辞書は手放せない。
 で、ふと gabacho という単語が目に入った。発音は「ガバチョ」だが、1960年代半ばのテレビ人形劇『ひょっこりひょうたん島』の大統領の名前が「ドン・ガバチョ」だった。声はインチキ外国語を操る怪優「藤村有弘」。日活アクション映画では中国人(?)の悪役が印象に残っている。
 
 「ドン・ガバチョ」という名前だが、「ドン」はスペイン語では個人名の前につける敬称 don で日本でもお馴染みである。「ガバチョ」は放映当時は「ガバガバ儲かる」のように使われていた「ガバガバ」をスペイン語風に「ガバチョ」にしたものだろうとしか思っていなかった。
 それが、スペイン語にも gabacho という語があるのである(ただし、アクセントは ba にある)。ウィキペディア「ドン・ガバチョ」にもスペイン語 gabacho について次のような記述がある。

  スペイン語でドンは男性に対する尊称であり、en:Gabacho(ガバチョ、バにアクセント)はフランス人に対する蔑称である。

 ただし、小学館『西和中辞典』には次のように書かれている。
 
 形容詞 1 ピレネー山脈に住む、ピレネー山脈の
     2 (口語)《軽蔑》フランス人の、フランス語の
     3 (ハトが)大形で足に羽毛の生えた
     4 (コロンビア)うまくいかない、逆効果の
 名詞  1 ピレネー山脈に住む人
     2 (口語)《軽蔑》フランス人、フランス野郎、フランスかぶれのスペイン人
     3(北米)《軽蔑》アングロサクソン系白人
 男性名詞 1(口語)フランス訛りのスペイン語
      2(メキシコ)外国人、よそ者

 こうしてみると、gabacho はもともとは「ピレネー山脈に住む(人)」の意味だったようだ。さらに、スペインから見れば、ピレネー山脈の向こうはフランスだから、「フランス人」の意も生じたのだろう。さらにアメリカにわたると、「アングロサクソン系白人」の意味になるのが興味深い。hispanic に対する語として、gabacho が使われるようになったのだろうか。
 「フランスかぶれ」の意味になるのはスペイン人に限られるようで、フランスで活躍したピカソなどが Don Gabacho の名にふさわしい。日本人のフランスかぶれは残念ながら、 Don Gabacho とは呼んでもらえないのである。       

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コスタリカの妖怪 El Viejo del Monte(山男)

2021-01-31 10:05:00 | コスタリカ
 メキシコ時代の友人が書いた作品をご紹介します。さまざまな資料を基に再構築した武蔵です。是非ご一読ください。『巌流島の決闘』はあっと驚く結末です。
   
 今回のコスタリカの妖怪は“El Viejo del Monte”(エル・ビエホ・デル・モンテ)。「山の男」という意味である。“Dueño del Monte”(ドゥエニョ・デル・モンテ)とも呼ばれている。
 スペイン語版ウィキペディア”Dueño del Monte”によると、これは中米の妖怪と書かれている。
 ヒゲもじゃで、髪はぼうぼうの大男というのが一般的な姿のようだが、生前犯した罪のために、このような姿になっているが、死後、山の生き物たちの守り神になっているとか。
 パナマとの国境近くの小さな町、Bribri(ブリブリ)の先住民の神話にも言い伝えがあるらしい。また、ニカラグアに近いグアナカステ州の町、Bagaces(バガセス)にもカウボーイの姿をした「山男」の伝説がある。
 ブリブリにはかつて一度行ったことがあるが、先住民の伝統的な住居はパプア・ニューギニアの住居とよく似ていた。ブリブリの画像はたくさんあるので、そちらをご覧いただきたい。
 バガセスは観光地ではないので、訪れたことはなかったが、2015年に女房殿の友人がいて、訪れる機会を得た。何の変哲もない田舎町だが、昔話にはよく出てくるのである。こちらも画像が多数あるので、参照願いたい。 画像を見ると、結構きれいなところがあるが、別の目的地へ行く途中だったので、筆者は女房の友人宅近辺しか見ていない。
 最後に、「山男」の画像を紹介する。いい加減な画像もあるので、まともなのをいくつか紹介する。
 
 
 

 
 
 次は牛車(車を引く牛なしで勝手に動く)に乗る妖怪ジョローナ(泣き女)とセグア(雌馬の妖怪)ともう一人の妖怪(名前は何だろう。今後の課題とする)と徒歩の魔女サラテを木陰から窺う「山男」である。
 

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コスタリカの妖怪四天王の一角、トゥレビエハ(Tulevieja)

2021-01-30 11:02:54 | コスタリカ
 コスタリカの妖怪御三家ともいえる三大妖怪はすでに紹介したが、これにも1つ加えて妖怪四天王にしたい。その名はトゥレビエハ(Tulevieja)である。
Tule Vieja と2語に分けて書かれることもある。
 Vieja は基本語彙 viejo(ビエホ、英 old に相当)の女性形で、名詞としては「老婆」、「成人した女」の意味になる。
Tule は英語にも入っていて、「ホタルイ;螢藺;蛍藺」というイグサの仲間のようである。
 
 【tule】
 ただし、メキシコには tule という大木があるようだが、コスタリカではイグサの方である。 
 Tulevieja はいつも tule で作った帽子をかぶっているので、そう呼ばれるわけである。
 画像にはおどろおどろしいのもあるが、以下のものが本来の Tulevieja に近いのではなかろうか。
 
 
 
 スペイン語版ウィキペディア“Tulevieja”によると、鳥の姿をしているものもあるようである。
 
 
 筆者が読んだ Tulevieja の話では、鳥ではなく、普通の老婆(?)だったが。巨乳から母乳が滴り落ちているという描写もあるので、老婆というには若すぎるが。胸がはだけた襤褸をまとっているのが一般的な姿のようである。
 Tulevieja はパナマにも伝承があるようで、Tulivieja と呼ばれているらしい。パナマとの国境に近い、コスタリカの田舎町 Bribri には先住民のもあり、彼らの言語では Wikela とよばれているそうである。
 

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武蔵誕生

巌流島の決闘
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コスタリカの三大妖怪(2)カデホス

2021-01-26 17:27:19 | コスタリカ
 コスタリカの三大妖怪の1つ、ラ・セグア(馬の妖怪)は前回紹介した。残る二つのうちの一つ、ジョローナ(Llorona、泣き女)については「映画リメンバーミー考察」に詳しいので、そちらをご覧いただきたい。メキシコの民話ということだが、コスタリカにも同様の話があるので、メキシコから中米にかけての民話といえるのではないだろうか。
 残る1つは El Cadejos(エル・カデホス)である。これもどうやら中米に共通の妖怪のようである。ウィキペディアスペイン語版“Cadejo”によると、中米の他の地域では単数形の Cadejo が一般的なようで、Cadejos と一見複数形にするのはコスタリカの特徴だそうである。
 一見、恐そうだが、決して人に危害を加えることはないそうである。夜遊びの帰りによく遭遇するらしい。目が真赤に燃えるようで、昔、電気がなかったころは、さぞかし恐かっただろう。
 コスタリカのあるバージョンによると、放蕩息子が親の言うことを全然聞かないために、親の怒りに触れ、呪いの言葉をかけられ、犬の妖怪になったという。
 夜、寝られないとき、ふと外を見ると、カデホスがいることもある。追い払うことはできるが、捕まえようとすると、すっと逃げてしまうそうである。

 
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コスタリカの三大妖怪

2021-01-20 17:07:00 | コスタリカ
 コスタリカには妖怪や幽霊話が多数あるが、三大妖怪といってもいいのは、ジョローナ(La Llorona、泣き女)とラ・セグア(La Cegua、馬の妖怪)とカデホス(Cadejos、狼のような獣)である。
 
 この絵はコスタリカの新聞“La Nación"(英 The Nation)に掲載された小学校6年生の児童の絵である。三大妖怪が一堂に会しているが、桃太郎、金太郎、浦島太郎が一堂に会しているのと同じようなものである。ほのぼのとしたタッチの絵であるが、実際は、ほのぼのからは程遠い。
 まず、ラ・セグアから始めよう。
 Cegua とつづられるのが一般的なようだが、Segua というつづりもある(発音は同じ)。Tsegua と書かれることもあるが、これだと「ツェグア」と発音される。
 馬の妖怪だが、美女の顔が馬に変わって、男を驚かせる。
 スペイン語では馬といっても、性別や年齢のよって呼び方が違う。
 オスは caballo(カバージョ)、メスは yegua(ジェグア)、子馬は potro (ポトロ)である。
 妖怪 La Cegua は元が美女なので、牝馬(yegua)に変わるわけである。
 yegua という言葉はラテン語 equus の女性形が変化したもので、男性形は yeguo になってもよさそうなものである。
 caballo はもともとは、馬は馬でも「駄馬」の意味だったらしい。caballo に乗る人が caballero(カバジェロ)で、「騎士」という意味にもなり、現代では「紳士」という意味にもなって、日常的に使われている。本来は「駄馬乗り」だから、あまりありがたい言葉ではないはずなのだが。
 caballero の英語形は cavalier であるが、その派生語 cavalry は西部劇でお馴染みの「騎兵隊」である。caballero のフランス語形は chevalier で名優モーリス・シュバリエの姓になっている。スペイン語形 caballero も姓として用いられている。
 子馬 potro を姓の一部として使っているテニス選手もいる。フアン・マルティン・デル・ポトロ(Del Potro)選手である。
 さて、ラ・セグアは美女の姿をして夜一人で歩いている。それを見かけた男が馬に乗せてやるのだが、ふと女の顔を見ると馬の顔になっているというわけである。
   
 上の絵は物語に忠実に描かれていると言えよう。
 
 セクシーなラ・セグアの絵や写真もある。これぐらいなら、お付き合いしても構わないか。
 ラ・セグアについてはウィキペディア“Cegua”に詳しく書かれているが、コスタリカだけではなく、メキシコから中米にかけての伝説のようである。もちろん、いろんなバリエーションがある。
 You Tube ではアニメも見られるので、ご紹介しよう。スペイン語だが、ストーリーは理解できるだろう。
 “La leyenda de la Cegua (Costa Rica)
 

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コスタリカの魔女サラテ

2021-01-13 19:25:08 | コスタリカ
 コスタリカの魔女と言うと、「サラテ」(Zárate)が一番有名らしい。前回、紹介したが、調べてみると、画像も次々と出てくる。
 人種的には先住民説が一般的なようだ。
 
 こんな画像もあったが、これは若き日のサラテであろう。
 物語に出てくるときは老婆の姿が多いのだろう。
  
 上の写真が物語に出てくるサラテのイメージに近いと思う。右側の写真はサラテのフードを後ろから見たところである。
 筆者が読んだサラテの話では、身なりは質素ということだったが、このように質素を通り越していたかもしれない。
 白人説もある。小柄で太っていて、目つきは意地悪そうという話だった。
 
 上のイラストでは意地悪そうには見えない。太ってはいるが、太目のセクシー美人になっている。これぐらいなら筆者は誘惑されてもついていく。
 孔雀(pavo real、「王の七面鳥」が原義)は元ハンサムなスペイン人で、サラテが惚れたが、相手にされず、怒ったサラテに孔雀にされたということである。話はまだまだ続くが、詳細は機会があれば。
 さて、サラテの住居は山の大岩の隙間の洞穴である。
 
 ここからサンホセ市街地が一望できる。
 
 チャンスがあれば行って見たいものである。

 【魔女サラテが住む山の頂上】
 ちなみに、Abäk (発音は abak と同じ。ä の文字はスペイン語では使われない。a の上の点々は単なる飾りである)というグループが“La Bruja Zárate”という曲を作っている。おどろおどろしい曲である。

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コスタリカの魔女

2021-01-12 11:55:57 | コスタリカ
 コスタリカの昔話には魔女(bruja、ブルハ)も登場する。いろんな魔女がいるのだろうが、一番有名なのは“Ña Zárate”(ニャ・サラテ)のようである。
ña はラテンアメリカで呼びかけに使われる語で、「おかみさん、奥さん」という訳語が与えられている(小学館『西和中辞典』)。男性形は ño で、こちらには「だんな(様)」という訳語が当てられている。辞書にはこれ以上の詳しい説明はないが、ña は doña(既婚女性・未亡人の洗礼名の前につけられる敬称。男性形は don)の縮約形だと思われる。
 コスタリカの昔話には、これと関連して、ñor(ニョール)という姓の前につける男性用の敬称がでてくるが、この語は辞書には掲載されていない。文脈からすると、señor(セニョール)の縮約形としか思われない。
 ちなみに、筆者はこれらの敬称には全くなじみがない。
 さて、“Ña Zárate”(ニャ・サラテ)に戻ろう。サラテおばさんについての話しはいろんなバージョンがあるようだが、人種的には先住民としているものが大半らしい。
 住処は首都サン・ホセの郊外エスカス(Escazú)だったり、 Aserrí(アセリ)だったりするようだ。街中に住んでいるわけではなく、山中の大岩の洞穴に住んでいるようである。詳細はスペイン語版ウィキペディア“Bruja Zárate”に詳しい。La bruja Zárate, Doña Zárate, Ña Zárate, la Vieja Zárate, Mamá Zarate などと呼ばれている。
 以下に画像を一部紹介する。
    

 


 
 【住処の大岩】
 画像は多数あるので、“Bruja Zárate”の画像を参照されたい。

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コスタリカの昔話「チンゴ・ネグロ」(Chingo Negro)

2021-01-10 10:36:36 | コスタリカ
 松の内はとっくに過ぎたが、
¡Feliz Año Nuevo!
 今年は丑年だが、スペイン語には「牛」を表す語はいくつもある。
 雄牛 toro、雌牛 vaca は基本語彙だが、buey というのもある。これは「去勢された雄牛」で、自動車が普及する前は運搬用のモーターとして使われていた。荷車は carreta と呼ばれていて、今では大きなものから小さなものまで、きれいに彩色されてお土産として売られている。
 牛は英語では生きている間は ox, cow だが、食卓に上ると beef になる。スペイン語では、「牛肉」は carne de vaca と習った。なぜ「雌牛」の肉なのか、よくわからない。雄牛も殺されていると思うのだが。当然、carne de toro もあるはずである。しかし、コスタリカでは carne de res「四足動物の肉」と言っていた。アルゼンチンのラプラタ川流域では carne de res は「人体」の意味になるらしい(小学館「西和中辞典」より)。
 さて、コスタリカの昔話を読んでいたら、“Chingo Negro”という巨大な雄牛の化け物の話があった。
 chingo というのは「尻尾がない、短い」という意味である。これだけでは牛かどうかわからない。読み進んでいくと、雄牛だということがわかる。
 話の詳細は省くが、Chingo Negro は「悪魔の黒牛」ということである。ネットで調べていたら、画像もあったので紹介する。
 
 【“Mitos y Leyendas”より】
 
 【“The Costa Rica News”より】
    

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コスタリカの遊び yaces (yases)

2020-11-01 19:40:16 | コスタリカ
 コスタリカの伝説を読んでいたら、yaces(ジャセス) という語に出くわした。小学館『西和中辞典』には掲載されていない。yases ともつづるようだが、こちらも掲載されていない。
 女房殿に聞いたら、伝統的な子供の遊びで、女房殿もやっていたそうな。
 つづりは yaces の方が正しいらしい。
 1980年ごろ、コスタリカに在住していた時、下宿に近所の女の子が遊びに来て、伝統的な遊びに付き合わされたことがある。cromo という遊びだが、これは、薄っぺらな小さなカードを手のひらにくぼみを作ってひっくり返し、さらに表返せば、相手のカードを取ることができるというゲームである。日本にも同じ遊びがあるが、残念ながら、yaces をした記憶はない。
 ネットで調べてみたら、画像も紹介されていた。
 
 忍者のまきびしの形に近いだろうか。これが yaces で、1個だけではなく、たくさん使うようなので、yaces と複数形になっているのだろう。そうすると、単数形は yaz ということだろうか。
 遊び方は次のとおり。
 ゴムボールを1度弾ませている間に、yaces を取ったり、動かしたりするのである。 you tube で紹介されているので、興味のある方はご覧いただきたい。
 ところで、女房殿の知り合いのインドネシア人女性もこれで遊んだことがあるという。スペイン、ポルトガルの遊戯がラテン・アメリカやアジアに伝えられたのだろうか。それとも、インドネシアでも独自に考案されたのだろうか。
 日本ではお手玉とおはじきで同じように遊べそうだが、どうだろうか。経験がおありの方はお知らせ願いたい。

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巨大メロの話

2020-10-13 17:07:28 | トリビア
 コスタリカの伝説に巨大メロの話がある。場所はカリブ海の港町、リモン(Limón「レモン」の意)の埠頭である。現在は大型船も停泊できる立派な港である。
 さて、メロ(mero)というのはスズキ科の魚である。mero(女性形 mera)という形容詞もあるが、これは英語 mere (単なる)に対応する語であり、魚とは関係がない。巨大メロだから、単なるメロ(mero mero)ではないことは確かであるが。
 メロは正式にはマジェランアイナメというそうで、銀ムツとも呼ばれていた。確かに白身の高級魚である。成魚は全長1メートルを超えるらしい(ウィキペディア「マジェランアイナメ」)。確かに大きいが、物語には全長6メートルとか9メートルと書かれている。いくら何でもこんなに大きくはないだろう。逃がした魚は大きいというので、だんだん大きくなっていったのだろう。
 
 ネットで調べてみると、確かに巨大メロはいる。上の写真で見ると、全長は2メートル以上あるとしても、3メートルまでは届くまい。この2,3倍となると、化け物である。物語の中では、化け物メロの上で作業していても気がつかなかったとある。
 ところで、巨大メロの体の色は rocillo とあったが、こんな言葉は小学館『西和中辞典』には載っていない。-illo は縮小辞の一つでもあるので、縮小辞のつかない形として rozo という語が想定されるが、見つからない。rozar (こする)という動詞があったが、こちらも関係なさそうである。
 上の写真を見ると、体はピンクがかっている。そうすると、rocillo は rosillo の間違いではないかと気がついた。これなら、辞書に載っている。「ピンク色の」という意味だが、この意味では rosado が一般的である。
 ラテンアメリカでは[θ]音が[s]音になる。ci も si もどちらも[si]と発音されるので、十分教育を受けていないとつづりを間違えやすい。
 ちなみに、日本語でも、英語の th で表される無声音 [θ] はサ行音の子音[s]または[ʃ]になるので、ラテンアメリカのスペインと同じ現象が起きている。
  [θ]音を持たない言語で、[θ]音がいつも[s]音で代替されるかというと、必ずしもそうではない。インド英語やフィリピン英語では[t]音で代替されていたように思う。意外なところでは[f]音で代替しても結構通じるようである。日本人英語の“I think”が“I sink”になると本場では通用しないだろうが、"I fink”のように発音しても結構通じるらしい。 [θ]音では上の歯が舌に当たっているのに対して、[f]音は上の歯が下唇に当たっているので、似たような音として捉えられるのであろう。

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