(承前)
その後、この家は家内の妹夫婦がしばらく住んだあと、自分たちの家を建てたので、売りに出した。買い手も無事に見つかり、手続きも済み、買い手がその家に住むようになった。
しばらくして、「この家は出る」と、クレームをつけられ、返金を迫られたが、契約も正式にしており、妹夫婦は家を売った金を新築の家につぎ込んでいるので、その要求に答えられるはずもない。
当然売る方は「出る」という情報は漏らすはずもない。家を買う場合は、くれぐれも事前に情報を仕入れることを忘れないように。
その後、この家は怪奇現象がますますエスカレートし、今では空き家になっているそうだ。
このコヨル地区には怪異譚がたくさんあるが、以下はその一つ。
あるとき、家内の弟の一人が近所の留守番に行ったときのことである。コスタリカにはすり、こそ泥、空き巣狙いの類は多いので、留守にするときは留守番を頼むのである。
夜は何もなく過ぎたが、翌朝、寝室から出るために、ドアを開けようとしたが、開かない。ドアの外には昔ながらの大きなミシンがあったのである。留守番だから、彼一人しかいない。泥棒が入った様子もないし、何も盗られていない。
その家の女主人が旅行から帰ってきたとき、「ありがとう。またお願いね。」と言われたが、弟がもう二度と留守番を引き受けなかったのはいうまでもない。
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はじめてのスペイン語 (講談社現代新書)
コスタリカの歴史 (世界の教科書シリーズ)
人名の世界地図 (文春新書)
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あるとき、家内の弟の一人が近所の留守番に行ったときのことである。コスタリカにはすり、こそ泥、空き巣狙いの類は多いので、留守にするときは留守番を頼むのである。
夜は何もなく過ぎたが、翌朝、寝室から出るために、ドアを開けようとしたが、開かない。ドアの外には昔ながらの大きなミシンがあったのである。留守番だから、彼一人しかいない。泥棒が入った様子もないし、何も盗られていない。
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