王子の狐と麻布の狸

2015年06月16日 | 東京のお散歩
落語でもお馴染みの王子の狐。
王子稲荷神社がその舞台ですが、安藤広重の浮世絵にもあるように
王子稲荷に詣でる狐が衣装を整える装束稲荷神社や
石神井川対岸の滝野川の高台には狐塚という塚(おそらく古墳)があったりと
江戸時代以前には、狐が棲息するような場所だったようです。

(王子稲荷)

(装束稲荷)

(狐塚)

一方、麻布にはかつて旧ソ連大使館の符牒として使われた「狸穴」という地があります。
「マミ」はアナグマもしくは雌狸を指す言葉で、
大昔に麻布台の崖地に、マミが棲んでいたために
狸穴(まみあな)と呼ばれるようになったという説があります。

(狸穴坂)

今では高層建築で地面の高低差が分かりにくくなってしまいましたが
都内の崖地は、大昔のまま地形が残され、そこに棲息していた動物たちの名残も
何らかの形で、こうして遺されているのです。
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