明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 

肖像  


今回の個展以降のことは考えずに来たが、唯一予定しているのは、新宿区の浄土宗の寺のために法然上人の制作である。令和四年に開宗850年を迎えるそうである。禅宗の迫真の肖像画を見慣れた目からすると、残された法然像の解像度不足は否めないが、それならそれで創作のやりようはある。そこが面白くておそらく写真が残される人物を、自主的に作ることはもうないだろう。ちなみに存命の人物を制作したのは作家の伊集院静氏と社長当時の現吉本興業会長大崎氏、スティービー・ワンダー、BBキング、ミルト・ジャクソン、シュガーブルー、著者と著作の人物と共演させてみたくて試みたのは、ドストエフスキーと実写の世田谷文学館館長亀山郁夫氏である。絵画でしか肖像が残っていない人物は、松尾芭蕉、葛飾北斎、今回の一休宗純、臨在義玄だろうか。松尾芭蕉は、芭蕉の門弟の描いた肖像のみを元に制作し、全国に二千体はあるといわれる、いい加減な老人像に異を唱え続けているが、有名絵師の芭蕉像の前では私如きの声は届きそうにない。そのせいで、私を下手くそと化す、与謝蕪村などの有名捏造者は皆大嫌いである。私も今回陶淵明を創作したが、確たる物が残っていないので仕方がない。この事と、夏目漱石の鼻は漱石が写真師に命じてワシ鼻を修正せて日本人を騙し続けている。私が間違っている訳ではないのだ、と事ある事に一生言い続ける所存である。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

石塚HP

 



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一日  


昨日のギャラリートークで、今回開発?した中国山水風景の作り方を話してしまったろうか?覚えていない。私の作り方に秘密などないが、メガネのレンズ部分に何を使っているかはあまりいった記憶はないし、中国調山水風景の作り方もあまり喋らないつもりでいたのだが。聞いてしまうとなんだ、そんなことかよ?と思われるようなことは、言わないに越したことはない。    寒山拾得など、事あるごとに、一生作り続けて良いようなモチーフだが、深山に住う寒山は、件の手法で霧に包まれる岩窟に暮らす寒山は作ってみたい。また岩を硯に墨をする拾得、それで岩肌に寒山詩を書きつける寒山。それに今回の一休宗純、臨在義玄に匹敵するインパクトのある、こんな人物は私しか立体化しないだろう、と思われる人物を作りたい。その他、禅機画、動釈画のいわゆる禅画のモチーフの熟成具合は古典落語の比ではない。ふげん社に向かう車中にて、昨日のブログを書く。

Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念

10月13日(木)〜11月6日(日)

石塚HP

 



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