中国の広大な山水風景も、極端にいえば手のひらに乗る石ころ一つで制作可能なことが判った。その岩山に、先日撮影した盆栽から植樹する。残るは滝を作り、石橋を撮影すれば、縦長と横位置の二点完成となる。 最初は房総に岩穴山林など撮る予定で、そこからつい先日まで、作業台の上にジオラマを作るつもりでいたはずであったのだが。予定がだんだん縮小されたものの、イメージ通りの風景となった。日頃どんな卑怯な手でも使うとはいってはいたものの。 ブルース・リーの〝考えるな感じろ”もアントニオ猪木の〝危ぶむなかれ行けばわかるさ”もいわれなくても知っていた私である。人間も草木同様自然物なのだから、それ相応の物はあらかじめ備わっているはずだ、とずっと思って来た。余計な物や事も学ぶべきではない。しかし相変わらず、私がいうと、怠け者、横着者の言い訳のようにしか聞こえないであろうことまで私は知っているのであった。一番の目的は頭の中のイメージを可視化して、やっぱり在った、と確認することである。
Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念
10月13日(木)〜11月6日(日)
ふげん社イベントページ