明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



日本バレエ協会会長、薄井憲二先生より『薄井憲二バレエ・コレクション 目録第1巻 プログラム・バレエ台本』(兵庫県立芸術文化センター)を御恵投いただく。以前私の制作したデイアギレフやニジンスキーを見ていただいて以来、参考になれば、と御自分で撮影された写真や御本を送っていただいている。7月にはロシア・バレエ・アカデミーの卒業生たちによる、校長であった薄井先生の米寿を祝う公演にもお誘いいただいていたが、なにしろ河童で頭が一杯であった。先生に花束を渡したのは熊川哲也だったそうである。 薄井先生が兵庫県立芸術文化センターに寄贈されたロシア・バレエその他のコレクションは膨大な量で、目録はあと3巻続くそうである。 先生には以前、いずれニジンスキー、デイアギレフで今一度作品を、といってしまった。私ならニジンスキーの伝説的なジャンプを客席から観た状態を再現できるであろう。ロシアバレエの初のパリ公演を、タッチの差で観ずに帰国した永井荷風を客席に坐らせることもできる。  02年の個展ではバレエを一度も観たことがないのに個展を開催してしまい、しかもオイルプリントという廃れてしまった古典技法で、というほとんど暴挙としかいえない個展であった。たまたま立ち寄られたニコラ・バタイユ氏の芳名帳に残された“Bravo!”の文字が不思議な気分にさせる。 結局、現在の表現だと、どうしても海外ロケが必要になるし、まして劇場内の撮影は必須である。そう簡単にはいかない。私がパリ生まれのピエールだったら、おそらくニジンスキーやジャン・コクトーで個展を連発していたであろう。
さらに届き物が。゛アナラーに最適!”である。河童の粘液に、と注文した。しかしエイリアンのよだれのような物を想像していたら『糸引きしない』と書いてある。これでは駄目である。

去の雑記
HOME



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )