明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



人間が登場する部分の撮影はあと3カットである。1カットは、河童が隠れているとは知らず、マテ貝の穴を客のステッキで突っついて、河童の腕を折ってしまうのが旅館の番頭だが、そのため、大事にしている長靴に唾を吐き掛けられ、呪いによって穴を開けられてしまう。旅館の玄関で、大事にしている長靴が何故?と穴の開いた長靴を手にガッカリしている番頭。 2カット目は貝の穴を覗く娘の目のアップ。そして最後のカット。異界に住む赤背黄腹の蛇は、人の脚に絡み、どこへでも連れて行ってしまう能力を持っている。姫神の命令で、芸人3人を連れてくるはずが、信仰心によって守られている連中のようだ、と止められる。つまり結局能力を発揮することなく終るのだが、しかし絵柄として人間の脚にからむ蛇は面白い。作ることにした。イメージカットゆえ芸人3人の誰に絡んでも良いわけだが、撮影する私の都合はともかく、新東宝の怪談映画を観るまでもなく、蛇が絡みつくのは若い娘の脚にこしたことはない。もちろん蛇は、何もそこまで、というぐらい食い込む予定なのはいうまでもない。

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