先日待望の晴天。私としては相当な量のカットを撮影した。待ちに待ったということで、その後の数日、家を出ることなく、房総の海岸や、室内を撮影した背景に、着物姿の3人を合成している。怒涛の勢いといって良いであろう。なにしろ鬱憤がたまっている。 パソコンに取り入れてチェックしていると、素人劇団の皆さん、それぞれがそれなりに役を解釈し、ところどころ妙な小芝居をしていておかしい。中にやたらと目をつぶっているカットが続いているのがある。偶然にしても多すぎる。そうであった。こういう撮影の時、シャッターを切る合図は避けるべきである。目をつぶってはいけないと思うあまり、合図にあわせてつぶってしまうのである。 海岸の松の木陰でセンベイを食べる談笑シーンは、知り合いでないとこうはいかない、という自然な表情が撮れているが、何もそうバリバリと食べ続ける必要はない。一言いっておけば良かった。私のいったとうりにしてくれているのである。 楽しみにしてくれているので、軽くした画像を携帯に送っているが、実際の撮影現場を知っている皆さんだけが面白いことであろう。
夕方本郷の風涛社へ行き、ようやく三回目の打ち合わせである。まだ出版時期など決められる段階ではないが、ようやくどんな本になるのかなんとなく想像できた。 一人自分も登場させろ、といっている人物がいる。あえて登場してもらうなら顔も出ないあの役かなというのがあり、編集者に意見を聞くと、人間が強いので、もういいんじゃないですか?確かに対応すべき河童も姫神様も翁もできていない現状では、素人劇団の皆様、かなりカラフルでお強い。 帰りにT千穂によると、夏の間は毎日避暑のため、ヨーカドー内を一日ただフラフラして過ごすKさんがいたので、残念なお知らせを告げる。「だから眠狂四郎みたいな編集者だっていったでしょ?あれはたぶん泣いて頼んでも駄目だな」。
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