馬場あき子の外国詠12(2008年10月実施)
【西班牙3オリーブ】『青い夜のことば』(1999年刊)P63
参加者:F・I、N・I、T・K、崎尾廣子、T・S、藤本満須子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
レポーター:N・I
まとめ:鹿取未放
105 燕だらけのトレドの小路昼深く青きオリーブに塩は凝れり
(まとめ)
昼深いというから土地の人々はシェスタの最中なのかも知れない。そんな静まりかえったトレドの狭い小路を多くの燕が我が物顔に飛び交っている。レストランにいて窓外の燕が飛び交う様を眺めている場面であろうか。皿には青い新鮮なオリーブが乗せられて塩がたっぷりかけられている。 (鹿取)
(レポート)
トレドはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の三つの文化が混在する旧都。燕だらけという描写により昼なお暗い路地に燕のフンの白さが目立つ。また新鮮な青オリーブを食用にするため塩でまぶされている。塩の白さも清潔ではないと読者に連想されるのではないでしょうか。複雑感を出していると思います。(N・I)
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