徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

ポスト・エボラ・シンドローム

2015年06月09日 15時12分14秒 | 小児科診療
 世間は韓国のMERSの話題で持ちきりですが・・・
 流行が終息しつつあるアフリカのエボラ出血熱の記事で、気になる言葉を見つけました。
 エボラ出血熱から生還しても、後遺障害に悩まされる人がいるという内容です。

■ ポスト・エボラ・シンドローム
2015.5.15:NHK
 エボラ出血熱から回復した人の多くが視力の低下や、全身の痛み、けん怠感など原因不明の症状を訴えているのです。エボラウイルスが血液の中からもなくなったはずなのに、生存者たちを苦しめる“謎の症状”。専門家は、これを「ポスト・エボラ・シンドローム」と呼んでいます。
 40代のリベリア人の男性が取材に応じてくれました。男性はエボラウイルスに感染し、生き残ることができたものの、今、「ポスト・エボラ・シンドローム」とみられるさまざまな症状に苦しめられているのです。「左目が見えなくなった。右目もだんだん暗くなってきている。将来、目が完全に見えなくなるのではないかと不安だ。膝も足首も全身経験がないくらいの痛みが続き、眠れない」。
◇各国の専門家も調査に乗り出す
 WHOのリベリア事務所の代表を務めるガサシラ氏はポストエボラシンドロームの原因を解明するため、調査を進めていく考えを示しました。「生存者の中には、視覚の異常を訴える人もいれば聴覚に異常がある人もいます。体全体の疲労感、痛みを訴える人もいます。中には完全に視力を失ってしまう人もいます。今回の状況を克明な記録に残し、原因を解明しなければなりません」。
◇「心の復興」に向けて
 ポスト・エボラ・シンドロームをはじめ、エボラ出血熱を巡っては分からないことが多く、それがまた住民の不安を募らせ、患者や家族に対する差別や偏見を助長しています。


 感染から回復しても、精液中に3ヶ月はウイルスがいるとしてWHOはコンドームの使用を推奨していましたが、回復後半年経ってから感染したという報告も話題になりました;

■ エボラから回復半年でもSEXした女性に感染
2015年5月3日:日刊スポーツ
西アフリカのリベリアで、エボラ出血熱から回復して半年ほどたった男性との性交渉で女性が感染した例が起きたと米疾病対策センター(CDC)が1日、発表した。これまで世界保健機関(WHO)とCDCは、回復後3カ月は性交渉を控えるか避妊具を使うよう勧告しているが、さらに長期間、感染に対する注意が必要だと指摘している。
 3月にリベリアの首都モンロビアの44歳女性がエボラ熱を発症した。渡航歴やほかの発症者との接触はなかったが、昨年9月に発症して10月に回復した男性と発症1週間前に性交渉したことが分かった。男性の精液を調べると微量のウイルスが検出され、遺伝子の特徴も女性のウイルスと一致した。これまでに発症3カ月後に精液からウイルスが検出された例はあったが、CDCは残留期間がもっと長い可能性があるとみている。


 まだ、わからないことが多いウイルスです。
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