しばらく前からイエメンでコレラが流行しているというニュースが散見されました。
そこには「内線」という特殊な事情もあるようです。
まずは動画をご覧下さい;
■ 「イエメン内戦 隠された現実」(2017.7.28:BBC)
中東イエメンで2年以上続く内戦によって人々の生活は深刻な打撃を受けている。サウジアラビアが主導する各国連合が支援する政府がイエメン南部を支配する一方で、イランが支援する反体制派「フーシ」は首都と北部を支配している。海外メディアの入国が厳しく制限されるなか、BBCのオルラ・ゲリン記者はアラビア半島の南端にある都市アデンで取材した。
関連記事を2つ紹介します。
■ コレラ流行止まらず、感染の疑い27万人超 イエメン
(2017.07.06:CNN)
内戦が続くイエメンで、コレラの流行が拡大し続けている。世界保健機関(WHO)は5日、4月27日から同日までに確認された死者が1634人、感染の疑いのある患者は27万5987人に上ったと発表した。
患者の41%は15歳未満の子どもが占め、死者は60歳を超す高齢者が33%を占めている。衰弱している高齢者の場合、発症してすぐに治療を受けなければ、その日のうちに死亡することもあるという。
WHOは先週の時点で、イエメンの状況について「世界最悪のコレラ大流行」と指摘していた。
コレラ菌は汚物に汚染された水や食品を通じて拡散する。80%は感染しても発症しないものの、コレラ菌の感染源になることはある。発症すると激しい下痢などの症状に見舞われ、重度の脱水症状で死亡することもある。WHOによれば、イエメンでは約1450万人がきれいな水や衛生設備を利用できない状況にある。
WHOはユニセフや地元当局と連携して医療支援を提供し、下痢や脱水症状の治療施設を各地に開設している。
2年あまりも続くイエメンの内戦では1880万人以上が人道支援を必要とする状況に陥っている。衝突の激化に伴い、避難を強いられたり死亡したりする医療関係者も数多い。
6月初旬にイエメンを視察したユニセフ幹部は、「感染が疑われる患者は日を追うごとに増え続けている。残念ながら、状況が進展しているとは言えない」と指摘。「コレラには治療法があり、治療はできる。それは必要とする物資の供給にかかっているが、我々はもっと多くを必要としている。対応する人員も増やす必要がある」と訴えた。
引き続きユニセフからの訴えを。
■ イエメン コレラ流行、世界最悪規模に 感染の疑い20万人超、毎日5,000人増
(ユニセフ・WHO声明:2017年6月24)
紛争が続くイエメンで、コレラが疑われる症例が20万件を超えたことを受け、ユニセフ(国連児童基金)事務局長アンソニー・レークと世界保健機関(WHO)事務局長マーガレット・チャンは、以下のとおり共同声明を発表しました。
◇ コレラ流行、世界最悪規模に
急速にコレラが拡大するイエメンでは、感染が疑われる症例が一日に平均5,000件増加し、これまでに20万件を超えました。私たちは、今、世界最悪のコレラ大流行に直面しています。
僅か2カ月間で、コレラ感染は、紛争で荒廃したイエメンのほぼすべての県に拡大しました。コレラによってすでに1,300人以上が亡くなり、そのうち4分の1が子どもですが、死者の数は今後さらに増えると予想されます。
ユニセフ、WHOおよびパートナー団体は、この命に関わる病気の拡大の勢いを一刻も早く止めるべく努力しています。昼夜を問わず、病気の感染拡大を見つけ、追跡すると共に、人々に安全な水、適切な衛生環境および治療を提供すべく活動しています。即応チームは、個々の家庭を訪問して、飲料水の浄水方法や貯蔵方法など感染から身を守るための情報を家族に伝える活動をしています。
ユニセフとWHOは、感染予防と治療支援の規模拡大のためにあらゆる手を尽くしています。私たちは、イエメン当局に対して、これ以上感染を拡大させないために、国内での努力を強化するよう求めます。
この死にも至るコレラの流行は、2年間におよぶ激しい紛争が直接もたらした結果です。保健および水と衛生システムの崩壊によって、1,450万人の人々が日常的に安全な水や適切な衛生環境を得られなくなり、感染が広がりやすい状況を生んでいます。栄養不良の蔓延は子どもたちの健康状態を悪化させ、子どもたちはより病気に感染しやすくなっています。また、コレラ感染を止めるために最も重大な役割を果たしている、推定3万人の献身的な地域の保健員たちには、10カ月近く給料が支払われていません。
私たちは、イエメン国内のすべての当局に対して、こうした人々への給料の支払いを強く求めます。そして何よりも、すべての紛争当事者に対して、この破壊的な紛争を終結することを求めます。
そこには「内線」という特殊な事情もあるようです。
まずは動画をご覧下さい;
■ 「イエメン内戦 隠された現実」(2017.7.28:BBC)
中東イエメンで2年以上続く内戦によって人々の生活は深刻な打撃を受けている。サウジアラビアが主導する各国連合が支援する政府がイエメン南部を支配する一方で、イランが支援する反体制派「フーシ」は首都と北部を支配している。海外メディアの入国が厳しく制限されるなか、BBCのオルラ・ゲリン記者はアラビア半島の南端にある都市アデンで取材した。
関連記事を2つ紹介します。
■ コレラ流行止まらず、感染の疑い27万人超 イエメン
(2017.07.06:CNN)
内戦が続くイエメンで、コレラの流行が拡大し続けている。世界保健機関(WHO)は5日、4月27日から同日までに確認された死者が1634人、感染の疑いのある患者は27万5987人に上ったと発表した。
患者の41%は15歳未満の子どもが占め、死者は60歳を超す高齢者が33%を占めている。衰弱している高齢者の場合、発症してすぐに治療を受けなければ、その日のうちに死亡することもあるという。
WHOは先週の時点で、イエメンの状況について「世界最悪のコレラ大流行」と指摘していた。
コレラ菌は汚物に汚染された水や食品を通じて拡散する。80%は感染しても発症しないものの、コレラ菌の感染源になることはある。発症すると激しい下痢などの症状に見舞われ、重度の脱水症状で死亡することもある。WHOによれば、イエメンでは約1450万人がきれいな水や衛生設備を利用できない状況にある。
WHOはユニセフや地元当局と連携して医療支援を提供し、下痢や脱水症状の治療施設を各地に開設している。
2年あまりも続くイエメンの内戦では1880万人以上が人道支援を必要とする状況に陥っている。衝突の激化に伴い、避難を強いられたり死亡したりする医療関係者も数多い。
6月初旬にイエメンを視察したユニセフ幹部は、「感染が疑われる患者は日を追うごとに増え続けている。残念ながら、状況が進展しているとは言えない」と指摘。「コレラには治療法があり、治療はできる。それは必要とする物資の供給にかかっているが、我々はもっと多くを必要としている。対応する人員も増やす必要がある」と訴えた。
引き続きユニセフからの訴えを。
■ イエメン コレラ流行、世界最悪規模に 感染の疑い20万人超、毎日5,000人増
(ユニセフ・WHO声明:2017年6月24)
紛争が続くイエメンで、コレラが疑われる症例が20万件を超えたことを受け、ユニセフ(国連児童基金)事務局長アンソニー・レークと世界保健機関(WHO)事務局長マーガレット・チャンは、以下のとおり共同声明を発表しました。
◇ コレラ流行、世界最悪規模に
急速にコレラが拡大するイエメンでは、感染が疑われる症例が一日に平均5,000件増加し、これまでに20万件を超えました。私たちは、今、世界最悪のコレラ大流行に直面しています。
僅か2カ月間で、コレラ感染は、紛争で荒廃したイエメンのほぼすべての県に拡大しました。コレラによってすでに1,300人以上が亡くなり、そのうち4分の1が子どもですが、死者の数は今後さらに増えると予想されます。
ユニセフ、WHOおよびパートナー団体は、この命に関わる病気の拡大の勢いを一刻も早く止めるべく努力しています。昼夜を問わず、病気の感染拡大を見つけ、追跡すると共に、人々に安全な水、適切な衛生環境および治療を提供すべく活動しています。即応チームは、個々の家庭を訪問して、飲料水の浄水方法や貯蔵方法など感染から身を守るための情報を家族に伝える活動をしています。
ユニセフとWHOは、感染予防と治療支援の規模拡大のためにあらゆる手を尽くしています。私たちは、イエメン当局に対して、これ以上感染を拡大させないために、国内での努力を強化するよう求めます。
この死にも至るコレラの流行は、2年間におよぶ激しい紛争が直接もたらした結果です。保健および水と衛生システムの崩壊によって、1,450万人の人々が日常的に安全な水や適切な衛生環境を得られなくなり、感染が広がりやすい状況を生んでいます。栄養不良の蔓延は子どもたちの健康状態を悪化させ、子どもたちはより病気に感染しやすくなっています。また、コレラ感染を止めるために最も重大な役割を果たしている、推定3万人の献身的な地域の保健員たちには、10カ月近く給料が支払われていません。
私たちは、イエメン国内のすべての当局に対して、こうした人々への給料の支払いを強く求めます。そして何よりも、すべての紛争当事者に対して、この破壊的な紛争を終結することを求めます。