これはアレルギー学会でも話題になっています。
従来、食物アレルギーは“子どもの病気”というイメージがあり、
「食物アレルギー診療ガイドライン」も小児中心の記述でした。
しかし、大人の果物アレルギーが増えてきて、
今まで「特殊なタイプ」に分類されていたこの病気が、
「もはや特殊ではない」と認識されるに至り、
小児と併記されるよう改定されたのです。
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先日のNHKクローズアップ現代で、
「増加する大人のアレルギー」を取り上げていました。
▢ サーファーと納豆? 食物アレルギーを引き起こす意外な組み合わせ
キーワードは「交差反応」。
これは、あるアレルゲンに反応がする体質になると、
それと似た構造のアレルゲンにも「間違って反応」する現象です。
つまり、「誤認識&誤爆」ということ。
有名なのが、花粉症と果物です。
花粉症患者が増えるとともに社会問題化してきました。
例えば「ハンノキ花粉」に反応するアレルギー体質の人は、
下記のようにいろいろな果物に反応して口の中がかゆくなります。
当院ではアレルギー検査を受けた子どもに、
上記花粉アレルゲンが陽性に出ると、
「将来、果物を食べると口の中がかゆくなるかもしれないよ」
と説明を追加しています。
ただ、これらのアレルゲンの特徴として、
構造が似ているけど加工や消化液で簡単に分解されてしまうため、
加工品を食べても無症状だったり、
食べて消化吸収された後、強い全身が起こることはまれなこと(ゼロではありません)。
詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてください;
さらに番組では、意外な交差反応の例にも言及していました。
サーファーと納豆?
ペットと肉?
医療従事者とバナナ、アボカド?
一見、関係なさそうな2つ事例、
実は以下のアレルゲンの交差反応でつながっているのです。
自然界の不思議ですね。
以前、調べてまとめました。
より詳しく知りたい方は、こちらをお読みください;
元々の原因アレルゲンを避けることで、症状は徐々に軽くなることがわかっています。