「あおり運転は犯罪」という認識が広がってきているはずなのに、
あおり運転は増加しているそうです。
それを扱った記事が目に留まりましたので紹介します。
意外なことに「加害者の多くは“被害者意識”を持っている」とのこと。
どういうこと?
▢ “あおり運転”前年から2割増加 加害者の心理は「むしろ被害者だと…」
(2025/5/13:テレ朝NEWS)より一部抜粋(下線は私が引きました);
あおり運転はなぜ起きるのか。加害者1000人の証言からその共通点が見えてきました。
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■“あおり運転”なぜ起きるのか?
あおり運転を巡っては2017年、東名高速で起きた一家4人が死傷した事故をきっかけに警察による取り締まりが強化され、2020年の道路交通法改正にもつながっています。それでも、今もなお後を絶たないのが実情です。
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■“あおり運転”加害者1000人の声
去年行われた2000人以上のドライバーを対象としたある調査では「あおり運転をされた経験がある」と答えた人が全体の70%以上に上りました。前年に比べて約2割も上昇したといいます。
なぜ人は、あおり運転をしてしまうのでしょうか…。
「あおり運転」を研究 明星大学心理学部 藤井靖教授
「被害者に話を聞くと、98%は追い越し車線で被害を受けている」
10年以上前からあおり運転の研究をしている心理学者の藤井靖教授に聞くと…。 「あおり運転」を研究 明星大学心理学部 藤井靖教授 「『あおり加害』というのは、8割くらいの人が自覚がない。6割の人は『むしろ自分があおられているんだ』と認識」
■あおり運転 加害者の心理
これまでに1000人以上の加害者に話を聞いたところ、その多くが「むしろ被害者だ」と感じていたそうです。 「あおり運転」を研究 明星大学心理学部 藤井靖教授 「『自分があおられているから仕返しをしてやったんだ』とか、『優しさで教えてあげたんだ』とか。そういう(あおり)行為をしてその人(被害者)が運転が嫌いになったり、運転しなくなれば、『健全な道路交通状況につながる』と考えている人も少なくない」 では、なぜそのような心理に陥るのか…。
「あおり運転」を研究 明星大学心理学部 藤井靖教授
「あおり行為というのは『点』ではなくて『線』。ある一点で怒りがガッーと上がって起きるというより、加害者が運転してきたそれまでの履歴で、怒りや敵意がたまっていってあるポイントであおり行為になるのがほとんど。例えば(道が)混んでいて、渋滞でその後すいたタイミング、やっとスムーズに行けると思ったら前の車がノロノロ走っていて自分の思い通りにいけないとなると一気にその怒りが爆発してしまう」
特に、進んだり止まったりが多い市街地や混雑する車の合流地点、交差点などはフラストレーションをためやすいといいます。
一方で、「そんなことが?」と思うような理由であおり運転をした加害者も。例えば「スポーツカーなのに遅かった」「運転者の髪型が気に食わない」「花粉症でキツいのを忘れるため」。
あらゆることがきっかけになる、あおり運転。もし、あおられてしまったら…。対処法を聞きました。
「あおり運転」を研究 明星大学心理学部 藤井靖教授
「大事なのは3つの『と』です」 3つの「と」。1つ目が「捉える」です。
「後ろの車が車間距離が近いとか蛇行して付いてきてるとか、捉えることで距離を取るなど、事前策が取れるといい」
2つ目が「止まる」です。 「一般道ならまず路肩に止まる、加害者を先に行かせる、早い段階で運転を止めることは大事なこと」
そして、3つ目が「録る」です。「記録を残す意味ではドライブレコーダーは大事。自動的に録画ができると対処としては望ましい」
スマートフォンで撮影しようとすると相手を逆上させるリスクがあるため、ボイスレコーダーで音声を記録しておくことも効果的だということです。