Pastorale

サヴァトラ猫との今日いちにち

春の別れ

2012年03月28日 | 読書、詩など

春には別れがつきもの。

でも最近は人間に対する執着はなくなりました。

「縁」というものは努力してつなぎとめるものではない、

というふうに感じることが多くなりました。

今は気軽にメールで近況など連絡しあうこともありますが、

お返事やコメントに義務感を感じることもしばしば。

反対に何の連絡も取り合わなくても

なんだかどこかでつながっている・・・そんなこともあります。

それに人生の折り返し地点をとっくに回った今日このごろ、

お義理の人間関係に費やすような時間は残されていません。

 

残念でならないお別れとは、テレビ番組です。

楽しみにしていたEテレの「日めくり万葉集」

美しい映像とともに一日一首の万葉の歌が紹介されます。

偉い学者の先生や著名人の方々がお気に入りの一首を

思い入れたっぷりに紹介していました。

選者の方も万葉学者はもちろん、朝鮮史研究家、相撲評論家、

伝承料理研究家、結髪師などなど・・・

それぞれの職業や立場で選ぶ歌もさまざま。

そんなこともとても面白く感じられました。

人間は本当に十人十色。

 

紹介された歌もたくさん・・・。

同じ今を生きる人の感覚が違うのに

千年以上も昔の人々も悲しみや悩みは今の私と同じ。

なんだか不思議なひとときを過ごすことができました。

ナレーションの壇ふみさんが最後の選者でしたが

 「万葉集のいくつもの言葉を知って、

  考え方や感じ方のきめが細やかになった」

と言っておられました。

そう・・・きめ細やかな考え方や感じ方、大切にしています。

他人に対する執着がなくなったのは、

周りにそういった人が少なくなったからでしょうか・・・

 

今日は少し暖かくなって梅も開き始めました。

おチビの桜も満開。早くサクランボにな~れ