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カリフォルニア在住28年目の筆者が、L.A.の最新ニュース、生活に役立つ情報、楽しいお話しなどをお伝えいたします。 

職人堅気!?

2010年06月13日 | グルメ

仕事があって、またSan Franciscoへ行ってきました。
もちろん旅のお供はボルボ君。
前回は夜中に出発しましたが
今回は少し余裕を持って、普通に朝起きて、子供達を学校へ送ってからLAを出発。

ただ、この時間帯は最悪のラッシュアワーでアーバインからトーランスまで1時間、
空港からWest L.A.を過ぎてバレーの先で5号線に入るまで2時間以上掛かりました。

その後は順調に行って200マイルほど走った所でランチと給油をして
午後3時過ぎにJapan Townにあるホテルへ到着。

もう20年以上も前になってしまいますが、
ベイエリア(SF周辺)にヤオハン(ミツワ)などが未だ無くて
週末になると、この辺りにある魚屋さんや雑貨屋さんで買い物をしてたのが
新婚時代の懐かしい思い出です。



そんな思い出多いこの町にある大好きなお寿司屋へ久しぶりに行きたくて
一日早くSFに入って、お酒も飲めるように近くのホテルに泊まる事にしました。

そのお店は井乃寿司。 この方がご主人の井乃さん。

開店早々の空いた時間に行って、
和食の鉄人、道場六三郎さんの掛け軸の前で2人で記念写真。



アメリカにあるお寿司屋さんは、
天麩羅やチキン照り焼きなども出す”日本食のお店”といった所が非常に多く、
更に最近では日本人以外が経営するお店も増えていて
”これは寿司ではないでしょう!”という料理もあって悲しくなってしまいますが
ここは、井乃さんが頑固に正統派の寿司を守ってくれています。

ただ、頑固というか、古い職人気質というか
お寿司以外の物が無いのかと聞く客には他へ行けと追い出すくらいで
最近のインターネットへの評判などを読むと真っ二つに分かれます。

「ベイエリア1番の寿司!」とか「素晴らしい」という評価以上に
「最悪のサービス」とか「もう2度と行きたくない」という書き込みが非常に多いのが
納得できるというか、一見さんのアメリカ人にはちょっと難しいお店なのが
長年ご主人と付き合って来た僕にはよく分かる気がして笑ってしまいます。

調理をする板前さんと客が向かい合ってお互いに真剣勝負ができるレストランは
寿司屋だけだと思いますが、日本から遠く離れた外国で
客を育ててくれるような職人さんが居るお店は貴重ではないでしょうか。

もちろん、小言を言われたり、お金を払って嫌な気分のになるのは嫌ですが
食事のマナーや寿司屋での仕来り(ルール)などは日本の貴重な文化でもありますので
客としても最低限の心得が必要だと思います。

とは言え、いつでも客と喧嘩をする訳ではありませんので
普通のお客さんは、リラックスして美味しいお寿司を楽しめますのでご心配なく。


何年ぶりかの空白をお互いに埋める話をしながら
まずは、冷酒にお刺身でスタート。



そして、このお店でアメリカ人に大人気のアン肝。




クリーミーさとコクのある味がフォワグラ以上と絶賛する書き込みもありましたが
実際に非常に美味しいですので、ぜひお試し下さい。

後から入って来たアメリカ人の客が全員頼んでいたのは
インターネットの凄さなのかもしれませんが、びっくりです。


この後にお任せで握ってもらい、ネギトロの巻物、玉(卵焼き)、
最後になめこの味噌汁をいただきました。

色々なネタを楽しみたいので、以前から握りは1貫づつにしてもらっていましたが
今回も何も言わずに、ちゃんと1貫づつバラエティー良く握ってくれました。

(僕は出された握りは直ぐに食べてしまうので、写真が無くてゴメンナサイ。)

もちろん、団子のようなシャリに魚の切り身が乗っているような握りモドキではなくて
口の中でネタの味が堪能できる絶妙なサイズの握りです。

昆布ジメした白身の魚、マグロのヅケ、鮑の酒蒸し等は旨いです。

開店早々、まだシャリがほんわりとしているような時間に行って
ご主人と楽しい話をしながら旨い寿司をつまんで、店が混んできたらさっと帰る。

50近くになって、やっと父親から言われて来た事を少しづつ実践できるようになってきました。

でも、まだ粋な男への道は長そうですが・・・・