サンフランシスコにいた頃、まだ結婚する前で同僚と良く飲みに行きました。
その時仲が良かった友人の一人がDonald P. Walsh君
バリバリの白人で長身で超ハンサム(今風に言うとイケメン?)。
ご本人曰く先祖はメイフラワー号でやってきたような東部出身のお家柄との事。
物凄い自信家でちょっと煙たがる人もいましたが、僕は好きでした。
因みに彼女の条件は”5-10、Blond, Blue Eyes"だそうで、これを口癖のように唱えていました(笑)
彼はライブのJazzが聞けるナイトクラブや有名なお店が多いUnion Streetの近く
(東京で言ったら六本木辺り?)に住んでいて、
Boz Scaggsの弟(これがお兄さんにそっくり!)がやっているお店へ連れて行ってくれて
彼に紹介してくれたり、メンバーだったSt. Francisのバーへも良く誘ってくれました。
こっちも十数代続いたバリバリの江戸っ子。
(アメリカ生まれの息子たちで途切れてましたが・・・)
チキン照り焼きや天麩羅がメニューにあるような寿司屋ではなく
アメリカには少ない”まともな”お店へ連れて行って注文の仕方から食べ方まで教えたり
我家へ連れてきて納豆を食べさせたり、日米文化の相互理解(?)と友好を深めましたが、
ある晩、会社近くのホテルのバーでの事。
彼は殆どの場合、一杯目はシャンパン(加州産ではスパークリング・ワイン)を頼み
僕は、運転をしなくてもよい時はJack Daniel'sをOn the Rockで、
あまり飲めないときはGin & Tonicを飲むようにしていましたが
彼から”Gin & Tonic"とオーダーするのはダサイと言われ
”タンガリントニック”と注文するようにと言われました。
気の利いた店であれば注文した際に、どのジンにしますか?と聞いてくれますが
これを聞かれる前にきちんと銘柄(この場合はTanqueray)を指定して
オーダーした方が”通ぽい”からそうしなさいとの事だったのです。
それも、BeefeaterやGodon'sではなく”Tanqueray"にしなさいと。
それにしても”タンカレー・アンド・トニック”を”タンガリントニック”と発音するとは驚きで
始めの内は少し心配しながら”タンガリントニック”と注文していましたが
これが聞き間違いられた事は皆無で、完璧に通じます!
一度お試し下さい。
夏の暑い日、冷えたビールも美味しいですが、
生のライムをギュッと搾って、沢山の氷を入れた大き目のタンブラーグラスに
ほんのりと薬草のような香りとかすかな苦味のあるジンを多めに入れて
そこにトニックウォーターを注いで作る爽やかなジントニック。
もちろん主役のジンは、J.F.K.やシナトラも愛したと言われるTanqueray。
”タンガリントニック”で乾杯!